2025年6月28日
労務・人事ニュース
Beyond 5G時代の幕開け、2030年に向け7万局のミリ波基地局設置計画が始動
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介護職員/JR鹿児島本線/笹原駅福岡県/福岡市博多区
最終更新: 2025年6月27日 17:43
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看護師/福岡県/福岡市博多区/雑餉隈駅
最終更新: 2025年6月27日 17:44
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看護師/北九州市小倉北区/福岡県/北方駅
最終更新: 2025年6月27日 17:44
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看護師/福岡市早良区/野芥駅/福岡県
最終更新: 2025年6月27日 17:44
「デジタルインフラ整備計画2030」の公表(総務省)
令和7年6月11日、総務省は「デジタルインフラ整備計画2030」を公表しました。この計画は、日本が直面する人口減少や地域格差、災害リスクといった複雑な社会課題に対応し、経済成長と地域の持続可能性を両立するための具体的な戦略を提示したものであり、2030年を目標年次としてデジタルインフラの整備方針と推進手段を明確に打ち出したものです。近年、生成AIや量子暗号通信といった技術が急速に進展する中、これらを安全かつ安定的に活用するための高度な通信環境の整備が急務となっており、政府としてその方向性を強く打ち出す形となりました。
この整備計画の主な柱の一つが、「AI時代の新たなデジタルインフラ」の推進です。具体的には、データセンターや海底ケーブルの地方分散、そして次世代情報通信基盤であるBeyond 5Gや量子暗号通信の研究開発と社会実装が盛り込まれています。2028年度までにAPN(オール光ネットワーク)の相互接続技術を確立し、2030年には大都市圏を中心に多様なユーザー拠点で活用可能とすることが目指されています。さらに、量子暗号通信については、日本が技術的な優位性を持つ分野として、2030年における社会実装と国際競争力の獲得を重要課題として掲げています。
また、新たな技術を支える物理的基盤として、光ファイバやモバイルネットワーク、非地上系ネットワーク(NTN)の整備も重点的に進められます。特に光ファイバについては、未整備地域を解消し、2027年度末までに全国の世帯カバー率を99.9%に引き上げることが目標とされています。モバイルネットワークに関しても、2030年度末までにサブ6帯域の5G展開率を95%、ミリ波基地局数を合計7万局、主要道路のカバー率を99%とするなど、極めて具体的かつ野心的な数値目標が設定されています。
さらに、将来発生が想定される大規模災害への備えとして、通信インフラの強靱化も重要視されています。2030年をめどに、災害時でも自立性を保つ通信体制の構築を目指し、データセンターやNTN設備の強化、携帯電話基地局の耐震化、災害時の通信復旧チームの計画的な整備が進められます。これと並行して、サイバーセキュリティ対策の強化にも注力し、IoT時代に対応したセキュリティ人材の育成と技術開発が推進されます。
企業の視点からは、今回の計画が示す「官民連携によるインフラ投資の促進」も大きなポイントです。政府が整備方針と目標を提示する一方で、民間企業が主体的にネットワーク構築やサービス開発に取り組む構造が強調されており、企業にとっては技術革新と社会貢献の両立を図る絶好の機会となります。また、Beyond 5Gや量子通信といった先進技術への取り組みが、企業の研究開発戦略や採用計画にも影響を及ぼすことは間違いありません。人材確保や拠点分散など、企業の中長期的な経営戦略にも直結する内容となっており、今後の産業界にとって重要な指針となることが期待されます。
⇒ 詳しくは総務省のWEBサイトへ