2025年8月19日
労務・人事ニュース
兵庫県最低賃金が令和7年10月4日に時給1,116円へ、64円引き上げ
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最終更新: 2025年8月29日 11:42
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最終更新: 2025年8月29日 11:42
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最終更新: 2025年8月29日 09:35
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最終更新: 2025年8月29日 11:42
兵庫県最低賃金 時間額 1,116 円を答申(兵庫労働局)
この記事の概要
兵庫県における最低賃金が、2025年10月4日から時間額1,116円へと改定されることが決定されました。これは現行の1,052円から64円の引き上げで、改定率は6.08%に達し、時給制となってから過去最高の引き上げ幅と引き上げ率となります。
2025年8月8日、兵庫地方最低賃金審議会は兵庫労働局長に対し、県内で働くすべての労働者に適用される最低賃金について、1時間あたり1,116円とすることが適当であるという答申を行いました。この改定案は、現行の1,052円から64円の引き上げとなり、引き上げ率は6.08%に上ります。兵庫県での時給制が導入された2002年以降、最高額・最高率の改定であることから、県内の経済や雇用環境に対しても強いインパクトが予想されます。
今回の答申は、2025年7月15日に兵庫労働局長からの諮問を受けて始まった審議を経て出されたものであり、最終的な決定は10月4日からの発効を予定しています。なお、答申に対して異議申し出がある場合は、2025年8月25日まで受け付けるとされています。仮に異議が提出された場合には、審議会がその内容を再審議し、最終的な決定は官報にて公示される予定です。
今回の改定にあたっては、中央最低賃金審議会が8月4日に示した地域別最低賃金額の改定目安を参考としつつ、兵庫県内における労働者の実際の賃金水準や経済状況、物価動向などの多様な要素を総合的に考慮して審議が行われました。審議の過程では、慎重な調査と議論が重ねられ、単に数字の問題にとどまらず、現場の実情や事業者・労働者の声にも十分に配慮した内容となっています。
注目すべきは、今回の答申に際して、単なる最低賃金の改定だけでなく、中小企業や小規模事業者への支援を求める強い要望も盛り込まれている点です。たとえば、労務費や原材料費といったコストの上昇分を価格に適切に転嫁できるよう、下請法改正法(中小受託取引適正化法)の施行を見据えた体制強化が求められています。これは、公正取引委員会だけでなく、中小企業庁や所管省庁と連携した監視・是正の強化も含まれており、実効性のある支援策が必要とされています。
また、事業場内の最も低い時間給を一定以上引き上げた事業者に対して支給される「業務改善助成金」の拡充と活用促進も盛り込まれており、制度の周知や具体的な成功事例の提示など、実務的な支援の徹底が求められています。加えて、「キャリアアップ助成金」や「働き方改革推進支援助成金」、「人材確保等支援助成金」といった既存制度についても、賃上げに対するインセンティブを強化する方向での見直しが推奨されています。
さらに、書籍販売業や医療・介護・保育など、価格交渉が難しい業種については、賃上げの実施状況を正確に把握するとともに、円滑な賃上げを実現するための支援策の検討が課題として挙げられています。これらの業種では、労働力確保の観点からも、他の業種に比べて一層の配慮が必要とされています。
最低賃金の引き上げは、労働者にとっては生活の安定につながる反面、特に中小企業や個人事業者にとっては負担が増すことになります。そのため、政府には、今回のように中央審議会の目安を超える引き上げが行われた場合に対応可能な補助金や交付金の充実した制度設計が求められており、都道府県単位での具体的な取組への支援も推進されるべきとされています。
実際、1,116円という新たな最低賃金は、フルタイム勤務(1日8時間、週5日勤務)で計算すると、月収換算で約179,000円に相当します。これは労働者の生活費の底上げに直結する金額である一方、企業側にとっては人件費の増加に直結するため、採算性や価格設定の見直しが迫られることになります。そのため、今回の改定に際しては、国や地方自治体が積極的に企業の支援に乗り出す必要があります。
さらに、中小企業や個人事業主が持続的に成長しながら賃上げを実現していくためには、生産性の向上や業務の効率化、新たな事業展開など、経営そのものの変革が求められます。単に助成金や補助金に頼るのではなく、経営力強化を後押しするような支援があってこそ、賃上げの効果が継続的なものとなり、地域経済の活性化へとつながるのです。
なお、今回の改定では、精皆勤手当や通勤手当、家族手当などは最低賃金の算定には含まれないことも明示されており、企業側は給与体系の見直しを求められる可能性があります。正確な賃金計算を行い、法令遵守を徹底することは、労務管理における重要なポイントです。
兵庫県の最低賃金改定は、単なる賃金水準の見直しにとどまらず、企業経営と労働環境の両面に大きな変化をもたらすきっかけとなるでしょう。今後、県内事業者がどのようにこの変化に対応し、持続可能な働き方を実現していくかが問われる局面に入っています。労働者にとっても、企業にとっても、そして社会全体にとっても、今回の改定が新たなスタートとなるよう、継続的な対話と支援の枠組みづくりが求められています。
この記事の要点
- 2025年10月4日から兵庫県の最低賃金が1,116円に引き上げ
- 引き上げ幅は64円で過去最高、引き上げ率は6.08%
- 業務改善助成金などの支援策の充実が求められている
- 下請法改正に伴う価格転嫁支援も政府に要望
- 中小企業・小規模事業者に対する継続的な支援が課題
- 医療・介護・保育など価格交渉困難な業種への支援が重要
- 精皆勤手当などは最低賃金の算入対象外
⇒ 詳しくは兵庫労働局のWEBサイトへ