2025年9月16日
労務・人事ニュース
青森県の令和7年7月 有効求人倍率が1.10倍に上昇、新規求人は9,273人で採用活動に回復の兆し
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最終更新: 2025年9月15日 09:35
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最終更新: 2025年9月15日 22:36
令和7年7月の青森県の雇用情勢について(青森労働局)
この記事の概要
青森労働局が公表した令和7年7月の雇用統計によると、有効求人倍率は1.10倍となり、前月から0.01ポイント上昇しました。新規求人倍率も1.96倍と0.16ポイント上昇しており、求人の回復傾向が見られます。一方で求人数の減少も一部業種で継続しており、全体としては持ち直しにやや弱さが残る雇用情勢が続いています。
令和7年7月の青森県における雇用情勢について、青森労働局がまとめた最新のデータが公表されました。それによると、有効求人倍率は1.10倍となり、前月比で0.01ポイント上昇しています。これは2か月連続の上昇となっており、わずかながらも求人側の需要が高まっていることが示唆されます。また、新規求人倍率についても1.96倍と、前月から0.16ポイント上昇し、こちらも2か月連続で上昇傾向にあります。企業側の採用活動が活発化しつつある兆しが見て取れる結果です。
一方で、求人数と求職者数の実数を見ていくと、依然として雇用の持ち直しには慎重な見方が必要であることが分かります。有効求人数は24,930人で、前月比109人(0.5%)の減少となりました。これに対して有効求職者数は22,627人で、同223人(0.9%)の増加が見られました。このように、求人が減少し、求職者が増加したことにより、倍率の上昇はあくまでも微増にとどまっています。さらに、新規求人数も9,273人で、前月比では83人(1.8%)の増加となりましたが、前年同月比で見ると減少傾向にあり、景気の先行き不安が企業の採用活動に影響を及ぼしていることが推察されます。
新規求職申込件数は4,742件で、前月と比較して904件(10.8%)の増加となっています。特に夏季に向けて求職活動が活発化する時期であることを考慮すれば、求職者の動きが強まっている点は注目に値しますが、企業側の求人増加がそれに追いついていない点に課題が残ります。
青森労働局は、こうした状況を受けて「求人に下げ止まりが見られ、求人が求職を上回っているが、持ち直しにやや弱さが見られる」との判断を示しており、これは16か月連続で同様の雇用情勢判断を維持していることにも表れています。すなわち、一定の回復傾向は見られるものの、力強い成長とは言い難い現状が続いているという見解です。引き続き、物価上昇などの経済的要因が雇用に与える影響についても注視していく必要があります。
次に、主要産業別に新規求人数の動きを見ると、建設業が2,383人で前年同月比125人(5.5%)の増加、製造業が1,336人で64人(5.0%)の増加となっており、この2業種は比較的堅調な採用傾向を維持しています。これは、インフラ整備や設備投資が一定の需要を持って推進されていることが背景にあると考えられます。一方で卸売・小売業は958人で245人(20.4%)の減少、宿泊・飲食サービス業に至っては700人で231人(24.8%)の大幅な減少を記録しています。コロナ禍後の消費回復が想定ほど進まず、人員確保に慎重な姿勢が続いていることがうかがえます。
医療・福祉分野では1,470人で前年同月比91人(6.6%)の増加が見られ、慢性的な人手不足が引き続きこの分野での求人を押し上げていると考えられます。高齢化が進む中、介護・看護の担い手確保は地域にとって喫緊の課題であり、雇用環境の整備とともに待遇改善も求められる分野です。サービス業全体でも746人でわずかに4人(0.5%)の減少となっており、全体として大きな動きは見られませんでしたが、業種ごとに異なる傾向が浮き彫りとなっています。
このような産業別の差異は、地域経済の回復の度合いや、事業の見通し、外部環境の変化などに応じて企業の採用戦略が変化していることを反映しています。特に青森県では、少子高齢化が急速に進行しており、若年層の流出も相まって、労働力の確保が今後ますます重要な課題となるでしょう。こうした中で、企業が優秀な人材を惹きつけ、定着させるためには、単に求人を出すだけではなく、職場環境や待遇、教育訓練制度の充実が不可欠です。
ハローワークや地方自治体も、求職者への支援体制を強化する取り組みを進めています。職業相談や面接指導、企業説明会などを通じて、求職者と求人のマッチング精度を高めるとともに、地域の雇用の流動性を高めることが狙いとされています。また、オンラインサービスの活用や、キャリア支援ナビゲーターによる訪問支援も進められており、求職者の不安や課題に寄り添う支援が広がりつつあります。
総じて、青森県における令和7年7月の雇用情勢は、わずかながらも改善の兆しが見られる一方で、その基調は依然として弱く、不確実性が伴うものとなっています。企業側としては、景気の先行きや業界動向に柔軟に対応しつつ、将来の人材確保を見据えた戦略的な採用計画を立てることが求められています。
この記事の要点
- 青森県の有効求人倍率は1.10倍で前月から0.01ポイント上昇
- 新規求人倍率は1.96倍で2か月連続の上昇、企業の採用意欲がやや回復
- 有効求人数は24,930人で前月比0.5%減、有効求職者数は22,627人で0.9%増
- 新規求人数は9,273人で前月比1.8%の増加、新規求職者は4,742人で10.8%増
- 建設業・製造業はそれぞれ5%以上の求人増、採用需要が堅調
- 宿泊・飲食業は24.8%減、小売業も20.4%減と大幅な減少
- 医療・福祉分野では6.6%の求人増、慢性的な人手不足が背景
- 物価上昇や景気不透明感が企業の採用行動に影響を及ぼしている
⇒ 詳しくは青森労働局のWEBサイトへ