労務・人事ニュース

  • TOP
  • お知らせ
  • 労務・人事ニュース
  • 高校新卒者の求人倍率が3.89倍、群馬県で8,695人の求人と2,237人の求職者(令和7年7月末)

2025年9月17日

労務・人事ニュース

高校新卒者の求人倍率が3.89倍、群馬県で8,695人の求人と2,237人の求職者(令和7年7月末)

Sponsored by 求人ボックス

令和7 年度高校新卒者の求人・求職状況(令和7 年7 月末)について(群馬労働局)


この記事の概要

群馬労働局が公表した令和7年7月末時点の高校新卒者に関する求人・求職状況によれば、求人数は8,695人で、求職者数は2,237人でした。求人倍率は3.89倍と、平成8年以降で最も高い水準を記録しています。これは企業の採用意欲の高さを示しており、高校生にとって就職のチャンスが広がっている状況を反映しています。


群馬労働局が発表した最新の統計によると、令和7年7月末時点での高校新卒者を対象とした求人数は8,695人で、前年同月の8,699人からわずかに減少したものの、0.05%という極めて小幅な減少にとどまりました。一方で求職者数は前年の2,287人から2.2%減少し、2,237人となりました。求人倍率は3.89倍で、前年の3.80倍から0.09ポイント上昇しており、平成8年以降で最も高い数値となっています。このデータは、企業側の高校新卒者に対する採用意欲が依然として高く、労働市場における需給バランスが求職者に有利に働いていることを示しています。

新型コロナウイルス感染症の影響によって一時的に落ち込んだ求人数は、令和4年度以降持ち直し、現在ではリーマンショック前の水準に近づきつつあります。群馬労働局および各ハローワークでは、高校生の就職希望者全員が卒業までに内定を得られるよう、高等学校との連携を強化しながら、きめ細かな支援を継続しています。この取り組みは、生徒一人ひとりの就職活動に対し、個別相談や求人情報の提供、面接対策などの支援を通じて、より良いマッチングを実現するためのものです。

産業別の求人状況をみると、製造業が3,689人と最も多く、次いで卸売・小売業の1,265人、建設業の1,454人が続きました。中でも、プラスチック製品製造業では263人の求人があり、前年から9.6%増加しており、業界全体の好調さが伺えます。また、輸送用機械器具製造業においても1,015人と、前年比2.0%増と安定した需要が見られました。一方で、宿泊業・飲食サービス業の求人は278人で、前年の343人から19.0%の減少と、大きな落ち込みを記録しました。これにより観光業や接客業の回復にはやや遅れが見られることが明らかになりました。

また、情報通信業では前年の27人から41人へと51.9%の増加を記録し、デジタル化社会の進展が若年層の雇用にも影響を与えている様子が見て取れます。サービス業全体では451人の求人があり、23.6%の増加が確認されました。これは新たなビジネスモデルの登場や、地域密着型のサービス需要が増加している背景を反映していると考えられます。

地域別の動向については、前橋市では製造業の求人が328人と前年の283人から15.9%増加し、中でも電気機械器具製造業が29人と前年の15人から93.3%とほぼ倍増しています。これは地元企業の生産拡大や新規設備投資が進んでいることを示しています。また、情報通信業においても26人と前年の16人から62.5%の増加が見られ、IT人材のニーズが高まっていることが窺えます。

高崎市では製造業の求人が388人で、前年の422人から8.1%減少しましたが、プラスチック製品製造業が7人から4人と75%の増加を見せ、個別業種では明るい兆しもあります。卸売・小売業は456人から519人へと12.1%の減少で、需要の変動により企業の採用意欲に影響が出ていると考えられます。

一方、桐生市では製造業全体の求人が294人と前年の222人から32.4%の大幅増加がありました。特に輸送用機械器具製造業では186人と、前年の139人から33.8%の増加を記録しており、自動車関連産業の好調さが地域経済をけん引している様子が伺えます。

さらに太田市では、全産業での求人が前年の1,429人から1,537人へと7.6%増加し、特にサービス業では102人の増加、85.0%の伸び率を記録しました。この急増は、地域内での新規店舗や施設の開設が背景にあると推察されます。卸売・小売業では105人から64人への求人増が見られ、企業の販売力強化への投資が積極的であることが分かります。

こうした各市町村の動向を総合的に見ると、群馬県内では業種や地域ごとに雇用情勢にばらつきがあるものの、全体的には回復基調が続いており、高校新卒者にとっては選択肢の幅が広がっている状況にあります。求人倍率が過去最高水準に達している現状は、採用担当者にとっては優秀な若手人材を早期に確保する好機でもあり、今後の人材確保戦略にとって重要な局面であることを意味します。

高校新卒者の採用選考スケジュールとしては、令和7年6月1日以降に複数応募や推薦が可能となり、求人票の公開が7月1日以降、学校から企業への応募書類送付が9月5日以降、採用選考の開始が9月16日以降、内定通知も同日以降に可能となっています。このスケジュールに従い、各企業は円滑な選考・内定プロセスを構築し、応募者との接点を持つことが求められます。

群馬労働局は、今後も高校新卒者への就職支援体制をさらに充実させる方針を示しており、企業との連携も一層強化される見込みです。こうした中で、企業側に求められるのは、単に求人を出すだけでなく、応募者に対する情報提供や面接での柔軟な対応、職場環境の魅力発信など、多角的なアプローチです。若年層の働き方に対する意識が変化する中、彼らの価値観に寄り添う採用活動が、今後の企業競争力を左右する鍵となるでしょう。

この記事の要点

  • 高校新卒者の求人倍率が3.89倍と過去最高水準に到達
  • 求人数は8,695人、求職者数は2,237人で前年より微減
  • 製造業や情報通信業、サービス業で求人増加が目立つ
  • 市町村ごとに求人動向が異なり、桐生市や太田市で大幅な増加
  • 令和7年度の採用選考スケジュールが明確に提示されている
  • 企業には高校生への柔軟な対応と積極的な情報発信が求められる

⇒ 詳しくは群馬労働局のWEBサイトへ

パコラ通販ライフ
パコラ通販ライフ
PR記事作成サービス受付フォーム