2025年9月21日
労務・人事ニュース
令和8年3月卒予定 鹿児島県の高校新卒求人倍率1.89倍、平成以降3番目の高水準(令和7年7月末現在)
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令和8年3月新規高等学校卒業予定者の求人・求職状況(令和7年7月末現在)(鹿児島労働局)
この記事の概要
鹿児島労働局が発表した令和7年7月末現在の調査によると、令和8年3月に卒業予定の高等学校新卒者に関する求人・求職状況では、求人倍率が1.89倍となり、平成元年度以降で3番目に高い水準を記録しました。一方で、求人数は前年より減少し、求職者数はわずかに増加するなど、雇用環境には微妙な変化が見られます。
鹿児島労働局は、令和8年3月に卒業を迎える県内高校生を対象に、令和7年7月末時点での求人・求職状況を公表しました。今回の統計によれば、求人倍率は1.89倍と非常に高水準を維持しており、平成以降で3番目に高い値となっています。これは、依然として高校新卒者に対する企業の採用意欲が強いことを示しています。しかしながら、求人数自体は6,003人で、前年同月から168人、率にして2.7%の減少となりました。これに対して求職者数は3,180人で、前年の3,162人から18人、0.6%の微増となっており、需給のバランスには僅かながらの変化が生じています。
地域別の希望動向を見ると、県内での就職を希望する生徒の割合は55.2%で、前年の56.0%から0.8ポイントの低下が見られました。これは、県外就職を視野に入れる生徒が徐々に増加している傾向を示しており、都市部への志向が根強いことがうかがえます。特に男子生徒においては、県内希望が52.2%から48.2%へと顕著に低下しており、女性生徒も60.7%から64.6%へと上昇したものの、男女間で進路選択に違いが見られる点も注目されます。
産業別に見ると、製造業や建設業、医療・福祉分野などの職種では安定した求人が見られる一方で、情報通信業や卸売業、小売業、宿泊・飲食サービス業などでは減少が目立ちました。特に卸売業・小売業では149人、宿泊業・飲食サービス業では153人の減少が報告されており、物価上昇や人手不足の影響による業績悪化が背景にあると考えられます。産業の特性上、景気の影響を受けやすい分野では、採用数の見直しが進んでいる可能性があります。
職業別では、販売職やサービス職、技能工・建築職といった現場業務への求人が多く寄せられており、特に製造・制作従事者や介護補助、飲食店スタッフなどのニーズが高まっています。一方で、事務職や技術・管理系職種の求人は限られており、高校生にとって選択肢が限られる状況でもあります。
また、今年度の採用選考は9月5日から書類提出が始まり、9月16日から企業側の選考と内定出しが開始される予定です。これに先立ち、鹿児島労働局および各地のハローワークでは、学校関係者と連携し、生徒一人ひとりが希望する進路を実現できるよう、引き続き支援体制を強化していく方針を示しています。
過去10年間の推移を見ると、求人数は年々増加傾向にあったものの、今回初めてわずかながら減少に転じたことは、採用環境の変化を物語っています。今後の内定状況などを通じて、実際のマッチング率やミスマッチの度合いが明らかになると予想され、採用活動における的確な情報収集と柔軟な対応が、企業にとっても重要なポイントとなるでしょう。
この記事の要点
- 求人倍率は1.89倍で平成元年度以降で3番目に高い水準
- 求人数は前年より168人減少し6,003人、2.7%の減少
- 求職者数は3,180人で前年より18人、0.6%増加
- 県内就職希望者の割合は前年より0.8ポイント低下の55.2%
- 男子の県内志向が48.2%に低下、県外希望が増加傾向
- 卸売業・小売業では149人、宿泊・飲食業では153人の求人減少
- 製造・建設・医療分野では安定した求人需要が継続
- 販売職、サービス職、介護補助など現場職種の求人が高い傾向
- 事務職や専門職の求人は依然として限定的
- 9月5日から書類提出、9月16日から採用選考がスタート
⇒ 詳しくは鹿児島労働局のWEBサイトへ