2025年9月23日
労務・人事ニュース
令和7年9月の野菜価格、トマトやピーマンは前年比で高騰傾向に
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最終更新: 2025年9月22日 22:36
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野菜の生育状況及び価格見通し(令和7年9月)について(農水省)
この記事の概要
農林水産省が発表した令和7年9月の野菜の生育状況および価格見通しによると、トマトやピーマンなどは価格が平年を上回る見込みとなっている一方、キャベツやばれいしょなどは平年並みでの推移が予想されています。
近年、日本国内においては異常気象や猛暑、干ばつなどが頻発し、農業の現場に多大な影響を与えています。そのような状況下、農林水産省では、野菜の安定供給と価格の適正化を目的として、主産地や卸売会社への定期的な聞き取りを実施し、今後の出荷量や価格動向の見通しを公表しています。令和7年9月のデータでは、野菜の種類によって生育状況や市場への供給量に差が見られ、結果として価格にもばらつきが生じると予測されています。
例えば、だいこんについては、主要産地である北海道では高温と干ばつの影響によって生育不良が発生し、歩留まりの低下が顕著になっています。そのため、9月の出荷数量は平年をやや下回る見込みであり、価格は平年をやや上回って推移すると見られています。一方、青森県産のだいこんは生育が順調であり、地域による差が生じています。にんじんについても北海道が主産地であり、高温によって一時は細物傾向が見られたものの、生育は回復傾向にあります。9月前半は出荷量がやや少なく価格が上昇傾向ですが、後半には平年並みに戻る見通しです。
はくさいは長野県が94%を占める主産地であり、7月の降雨や高温の影響を受け歩留まりが低下したため、9月前半は価格がやや上昇する見通しです。ただし、後半には生育が回復し、価格も出荷量も平年並みに落ち着くと予想されています。キャベツについては、群馬県や岩手県が主要な供給元です。群馬県産は大玉傾向で生育も良好ですが、岩手県では干ばつの影響で小玉傾向が見られます。全体としては、9月の出荷量と価格は平年並みで推移する見通しとなっています。
ほうれんそうは群馬県と栃木県が主産地で、群馬県産は概ね順調に生育している一方、栃木県産では高温の影響による生育不良が報告されています。結果として、全体の出荷量は平年をやや下回り、価格は平年をやや上回る見込みです。ねぎも北海道や東北地方を中心とした産地で細物傾向と歩留まりの低下が見られ、9月の価格は平年を上回るとされています。レタスについては長野県と群馬県が中心で、前半は高温の影響で出荷量が減り価格は上昇するものの、後半には生育が持ち直すため平年並みの推移が見込まれています。
きゅうりは福島、群馬、埼玉の順に出荷シェアが高く、特に群馬県産は生育が良好である一方、他の県では高温や干ばつの影響で生育不良が報告されています。この影響で出荷量はやや平年を下回り、価格はやや平年を上回る動きとなると予測されています。なすは群馬県を中心に、着果不良や草勢の低下が見られ、出荷量が減少する見込みで価格はやや上昇する予想です。
トマトに関しては北海道や福島、千葉、群馬など複数の県で生産されていますが、北海道や福島、群馬の各産地では高温による着果不良や歩留まりの低下がみられます。千葉県産は比較的順調に生育しているものの、全体として出荷量は平年を下回り、価格は上昇傾向となっています。ピーマンも同様に、岩手や茨城、福島で着果不良などの影響が見られ、出荷量は減少し価格は平年を上回ると見込まれています。
ばれいしょ、さといも、たまねぎといった根菜類では、全体的に気象の影響があるものの、大きな出荷量の減少は見られず、9月の価格は平年並みで推移するとの見通しです。特に北海道産のばれいしょは99%のシェアを占めますが、高温と干ばつの影響で小玉傾向が見られる一方、適度な降雨があった地域では生育が順調であり、大きな市場変動には至っていないようです。
ブロッコリーについては北海道や長野が主産地で、前半は高温の影響で生育不良が見られ、価格はやや上昇すると見られますが、作型の切り替わりにより後半には回復し、平年並みでの推移が見込まれています。
今回の見通しは、過去5か年平均を基準とした平年との比較に基づいており、具体的には価格や出荷量が過去平均の90~110%の範囲内にあれば「平年並み」とされ、それを下回るか上回るかで判断されています。また、消費者物価指数に目を向けると、令和7年7月の総合指数は111.9、食料品に関しては125.1と上昇しており、野菜価格の上昇も家計に対する影響を大きくする可能性があります。
このような中、農林水産省では野菜の消費拡大を目指し、「野菜を食べよう」プロジェクトを推進しています。野菜はビタミン、ミネラル、食物繊維といった栄養素が豊富であり、日々の健康を維持するうえで欠かせない食材です。特に暑さが続く時期には、栄養バランスの取れた食事が体調管理にも重要な意味を持ちます。農水省では、一般家庭でも簡単に調理できるレシピの紹介や、消費動向に関する調査結果の公表を通じて、野菜の魅力を再発見する取り組みを進めています。
これから9月にかけて、消費者や流通業者は、野菜の価格動向や出荷状況を注視しながら、適切な購買・仕入れ計画を立てていくことが求められます。また、企業の給食や社員食堂を運営する人事・総務部門にとっても、仕入れ価格の変動に対応したメニュー調整やコスト管理が重要な課題となるでしょう。
この記事の要点
- 令和7年9月はトマトやピーマンの価格が平年を上回る見込み
- キャベツやばれいしょの価格は平年並みで推移する見通し
- だいこんやにんじん、はくさいなど一部の野菜は前半と後半で価格動向が異なる
- 北海道産の野菜は高温と干ばつの影響で小玉傾向が目立つ
- 消費者物価指数の上昇により家計への負担が増す可能性あり
- 農林水産省は「野菜を食べよう」プロジェクトを通じて消費拡大を推進中
- 野菜の生育状況は地域差が大きく、企業の食材調達にも影響を与える
⇒ 詳しくは農林水産省のWEBサイトへ