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2025年10月20日

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5,000人対象の生活意識調査で浮き彫りになった「収入不安」64.7%の実態(調査期間:令和7年8月7日〜9月14日)

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世論調査報告書概略版(速報)(令和7年9月26日掲載)(内閣府)


この記事の概要

令和7年8月に内閣府が実施した「国民生活に関する世論調査」の速報結果が公開されました。調査では全国の18歳以上の日本国籍を有する5,000人を対象に、生活の満足度や将来への見通し、日常の悩みや自由時間の過ごし方などについて尋ねられています。回答率は54.6%で、2,729人から有効回答が得られました。多くの項目で生活に対する満足度が示される一方、悩みや不安を感じる人も依然として多い実態が明らかとなっています。


内閣府が令和7年8月から9月にかけて実施した最新の「国民生活に関する世論調査」では、全国の成人を対象に、生活の現状や将来への見通し、日常の悩みなどに関する意識が詳細に分析されました。郵送による調査方式を用いて、5,000人を対象に配布された調査票のうち、回収されたのは2,729票であり、回収率は54.6%となっています。

今回の調査で注目すべきは、生活に対する満足感の水準とその変化です。「現在の生活に満足している」と答えた人は50.2%で、「不満を感じている」と答えた人の割合は49.6%と、ほぼ拮抗していました。また、前年と比べて生活が「向上している」と感じている人はわずか5.3%にとどまり、6割近くの人が「変わらない」と回答しています。一方、「生活が低下している」との回答は34.7%と、前年の調査と比較してやや上昇傾向が見られます。

生活の各側面についても個別に調査が行われました。所得・収入に関して「満足している」と回答したのは34.9%、資産・貯蓄についての満足度はさらに低く29.7%となっています。物価高や先行き不透明な経済環境が影響していると考えられ、生活基盤の不安定さが浮き彫りとなりました。

一方で、自動車や電化製品、家具などの耐久消費財に対する満足度は57.2%、食生活に対する満足度も61.6%と高めに出ており、生活必需品の充実には一定の評価がなされているようです。住生活に関しても66.6%が「満足」と答えており、住まいの環境については比較的良好な意識が保たれていると読み取れます。

自己啓発や能力向上に対する満足度は54.7%で、半数以上が何らかの形で自己成長を実感していますが、「不満」と答えた人も43.5%にのぼり、向上意欲に対する時間的・経済的制約が影を落としている可能性があります。レジャー・余暇生活に関しては、満足と不満の割合がほぼ拮抗しており、自由時間の確保や質の向上が引き続き課題となっているようです。

生活に対する「充実感」についての質問では、59.4%が「感じている」と答えたものの、「感じていない」人も38.8%存在しており、個人差が大きいことが浮き彫りになりました。充実感を感じるタイミングとしては、「ゆったりと休養しているとき」が57.8%で最多となり、「趣味やスポーツに熱中しているとき」「家族団らんの時」がそれに続きました。

また、日常生活で悩みや不安を「感じている」と答えた人は77.9%にも達し、特に「自分の健康」や「老後の生活設計」、「今後の収入や資産の見通し」など、将来に対する懸念が多く挙げられています。さらに、自由時間にやりたいこととしては「旅行」や「趣味・娯楽」、「睡眠・休養」などが上位を占めており、多くの人が心身のリフレッシュを重視していることがうかがえます。

将来の生活について「良くなる」と見ている人は8.6%にとどまり、大多数が「変わらない」と感じている一方、「悪くなる」との見方も30.6%と無視できない割合を占めています。この点からも、将来への希望よりも不安感がやや優勢である実態が浮かび上がります。

生活において重視したいことについては、72.3%の人が「健康」と回答しており、次いで「食生活」「資産・貯蓄」「所得・収入」と続いています。この傾向は、物質的な豊かさよりも心の安定や生活の質を重視する意識の高まりと一致しており、「心の豊かさを重視したい」と回答した人も52.6%にのぼりました。

企業の人事・採用担当者にとって注目すべきは、働く目的に関する回答です。「お金を得るため」と答えた人が63.2%と最も多く、次いで「生きがいを見つけるため」「社会の一員としての役割を果たすため」などが続きました。こうした傾向は、給与や待遇の重要性が依然として高いことを示しており、採用活動においても報酬制度の透明性や働きがいの提供が求められる時代に入っていることがわかります。

この記事の要点

  • 全国5,000人に調査を実施し、回収率は54.6%
  • 現在の生活に「満足」と答えた人は50.2%で「不満」とほぼ同率
  • 所得・収入に満足している人は34.9%、資産・貯蓄は29.7%と低水準
  • 生活の充実感を感じている人は59.4%、悩みや不安を感じている人は77.9%
  • 将来の生活が「良くなる」と考える人は8.6%と少数派
  • 今後重視したいのは「健康」が72.3%と最多
  • 働く目的として「お金を得るため」と回答した人が63.2%

⇒ 詳しくは内閣府のWEBサイトへ

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