2025年10月20日
労務・人事ニュース
令和7年度でん粉需給240万トン、調達戦略人材の採用が安定供給のカギに
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最終更新: 2025年10月20日 00:34
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最終更新: 2025年10月19日 07:03
令和7でん粉年度の「でん粉の需給見通し」について(農水省)
この記事の概要
農林水産省は、令和7でん粉年度(2025年10月1日~2026年9月30日)におけるでん粉の需給見通しを公表しました。総需要量は240万4千トンと予測されており、糖化製品が全体の7割弱を占めます。供給面では国内産いもでん粉が16万2千トン、輸入でん粉が16万2千トン、小麦でん粉は1万4千トンと見込まれています。
農林水産省は、砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律に基づき、でん粉の安定供給と価格の安定化を目的として、毎年2回需給見通しを公表しています。今回公表された令和7でん粉年度の需給見通しによると、総需要量は前年と同水準の2,404千トンと見込まれており、依然として高い需要が維持される見通しです。この見通しは、近年の消費動向や経済活動の状況を踏まえた上で作成されたものであり、生産者や製造事業者、実需者にとって今後の事業計画を立てる上で重要な指針となります。
用途別に見ると、最も多くの需要が見込まれているのは糖化製品で、1,658千トンと全体の約69%を占めます。これは異性化糖、ぶどう糖、水あめといった甘味料の原料として使用されるものであり、食品産業や飲料業界において引き続き高い需要があることを示しています。ただし、前年と比較すると4千トンの微減となっており、消費の緩やかな減少傾向もうかがえます。
次に多いのはその他用途で、502千トンと前年度比で1千トンの増加が見込まれています。ここには製紙用やビール用、片栗粉用途などが含まれ、多様な産業で利用されていることが分かります。化工でん粉は、でん粉に対して物理的、酵素的、あるいは化学的な加工を加えたもので、食品添加物や医薬品、工業用途など幅広く使われています。この分野の需要は243千トンと見込まれており、前年から2千トンの増加となっています。
供給面では、コーンスターチが主力で、2,066千トンの供給が見込まれています。これは国内製造の主軸を担っており、年内で960千トン、翌年上期で1,106千トンが供給される計画です。国内産のいもでん粉は162千トンと見込まれており、主に北海道や九州地方などの生産地で製造されています。輸入でん粉については、糖化製品や化工でん粉用途向けに144千トン、その他用途向けに18千トンの計162千トンが見込まれています。また、小麦を原料としたでん粉も14千トンと見込まれており、多様な原料からの供給体制が構築されています。
需給バランスの適正な把握と調整は、原料価格の急騰や供給不足による産業界への影響を未然に防ぐために重要です。特に、食品業界や製紙業界では、でん粉が不可欠な原材料として広く利用されているため、価格の安定は製品価格の維持や品質の確保にも直結します。また、企業のサステナビリティ対応や原料調達リスクの低減を考慮する際にも、国による需給見通しは信頼できる情報源として重宝されます。
採用担当者の視点では、このような原材料の安定供給体制や価格変動への対応策に知見を持つ人材が求められています。食品メーカー、素材メーカー、物流関連企業などでは、供給予測の分析力や調達戦略の立案能力を持つ人材がますます重要視されることでしょう。特にコーンスターチや化工でん粉のように高度な技術が求められる分野では、工学系や化学系の知識を持つ人材の確保が企業の競争力を左右します。今回の需給見通しは、そのような人材ニーズの背景にも影響を与える重要な指標の一つといえます。
この記事の要点
- 令和7でん粉年度の総需要量は240万4千トンで前年同水準
- 糖化製品の需要は1,658千トンで全体の約69%を占める
- 化工でん粉の需要は243千トンで前年比0.8%増加
- その他用途の需要は502千トンで片栗粉・ビールなどが含まれる
- コーンスターチの供給量は2,066千トンと全供給の8割以上を占める
- 国内産いもでん粉は162千トン、輸入でん粉は合計162千トン
⇒ 詳しくは農林水産省のWEBサイトへ