2025年10月24日
労務・人事ニュース
令和7年8月の山口県有効求人倍率は1.35倍、防府市1.76倍・下松市1.92倍で人材争奪戦激化
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最終更新: 2025年10月23日 21:00
山口県の雇用情勢(令和7年8月分)について(山口労働局)
この記事の概要
令和7年8月の山口県の有効求人倍率は1.35倍と発表され、前月比で0.02ポイント低下しました。求人数と求職者数の両方が減少しており、労働市場はやや落ち着きを見せています。新規求人は前年同月比で5.5%減少し、卸売業や小売業、医療・福祉分野など幅広い産業で求人数が減少しました。地域ごとの雇用動向にも差があり、採用活動の戦略的対応が求められています。
令和7年10月3日、山口労働局は8月分の雇用情勢を公表しました。その中で有効求人倍率(受理地別・季節調整値)は1.35倍と示され、前月よりわずかに低下しました。求職者数は19,903人で前月比0.1%減、有効求人数は26,826人で前月比1.5%減となっており、求人と求職がともに減少傾向にあります。労働市場全体としては求人が求職を上回っている状態が続いており、需給のバランスは維持されつつも、企業の採用活動には慎重な姿勢が見られることがわかります。
新規求人倍率は2.10倍で前月よりやや上昇しましたが、前年同月と比較すると新規求人数は9,336人と6.6%減少しています。産業別では卸売業・小売業が前年より165人減少、医療・福祉分野で130人減少、生活関連サービス業・娯楽業でも77人の減少が見られました。採用を積極的に行ってきた分野でも減少傾向が出ており、景気や人件費の上昇が企業の採用姿勢に影響している可能性があります。逆に宿泊業・飲食サービス業は24人の増加を示しており、観光需要の回復やサービス業の再開が背景にあると考えられます。
地域別にみると、山口県全体の倍率は全国平均の1.20倍を上回っていますが、県内の市町ごとにばらつきがあります。下関市は1.12倍、宇部市は1.42倍、岩国市は1.25倍と地域によって雇用環境は異なります。特に防府市は1.76倍、下松市は1.92倍と高水準を示しており、人材獲得競争が激しい状況です。これに対し、萩市は1.00倍をわずかに下回る水準であり、求職者にとっては比較的仕事を見つけやすい環境にあります。採用担当者は自社が拠点を置く地域の求人倍率を細かく把握し、地域特性を踏まえた採用計画を立てる必要があります。
今回の統計から注目されるのは、正社員有効求人倍率が1.30倍となり、前月からほぼ横ばいで推移している点です。正社員採用のニーズは依然として高く、企業が安定した人材を求めている一方で、求職者が必ずしも正社員を志向しているわけではないため、マッチングの難しさが浮き彫りになっています。企業が正社員採用を進めるには、待遇改善や柔軟な働き方を提示するなど、他社との差別化が欠かせません。
採用担当者の視点からすると、有効求人倍率の低下は単なる数値の減少ではなく、採用活動の方向性を再考するきっかけとなります。求人倍率が高い地域では人材獲得競争が激化しやすく、企業は採用活動のスピードと魅力的な条件提示が必須です。一方、求人倍率が低めの地域では潜在的な人材層にアプローチするチャンスが広がるため、積極的な求人広報や地元密着型の採用施策が効果を発揮します。
産業別の変化を見ても、従来は採用が難しいとされていた医療・福祉や小売分野で求人数が減少しており、採用活動においては従来の枠組みを超えた工夫が必要です。例えば、求職者が重視するのは給与水準だけでなく、職場環境や柔軟な働き方の制度、スキルアップの機会といった要素です。採用担当者は求人票の表現方法を見直し、企業の強みを具体的に打ち出すことが人材獲得に直結します。また、オンラインでの求職活動が定着している現状では、インターネット上での情報発信力が採用成功を大きく左右します。
有効求人倍率の推移を通じて見えてくるのは、企業と求職者のニーズのずれをどう埋めるかという課題です。採用担当者にとっては、倍率の上下に一喜一憂するのではなく、その背後にある業界動向や地域特性を読み解き、自社の戦略に落とし込むことが重要です。今後も人材市場の変動は続くと予想される中で、採用担当者はデータを基盤にした冷静な判断と柔軟な施策の両立を求められています。
この記事の要点
- 令和7年8月の山口県の有効求人倍率は1.35倍で前月比0.02ポイント低下
- 有効求人数26,826人、有効求職者数19,903人でともに減少
- 新規求人数は9,336人で前年同月比6.6%減少
- 卸売業・小売業、医療・福祉、生活関連サービス業で求人減少が目立つ
- 防府市1.76倍、下松市1.92倍と高水準で人材確保が難しい一方、萩市は1.00倍を下回る
- 正社員有効求人倍率は1.30倍と高水準を維持
- 採用活動には待遇改善や柔軟な働き方の提示など差別化が必要
⇒ 詳しくは山口労働局のWEBサイトへ