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2025年10月28日

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高齢者の交通事故死が36人、全体の45%に 令和7年秋の全国交通安全運動結果

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令和7年秋の全国交通安全運動期間中の交通事故発生状況(交通事故死ゼロを目指す日を含む)について(警察庁)


この記事の概要

令和7年9月21日から30日まで実施された「秋の全国交通安全運動」期間中、全国で発生した交通事故による死者数は80人にのぼり、前年同期比で6人(8.1%)の増加となりました。特に75歳以上の高齢者の死者が36人(全体の45%)を占めるなど、依然として高齢者の交通事故リスクが高い傾向が続いています。一方、15歳以下の子どもの死者はゼロとなり、一定の成果も見られました。交通事故発生件数は7,506件、負傷者数は8,850人で、それぞれ前年よりも増加しています。


令和7年秋の全国交通安全運動は、9月21日から30日までの10日間にわたり全国で展開され、「歩行者の安全な道路横断方法の実践」「ながらスマホや飲酒運転の根絶」「自転車や特定小型原動機付自転車の交通ルール遵守とヘルメット着用促進」の3点を重点目標として実施されました。期間中の死者数は80人で、前年(令和6年)から6人増加しました。特に注目されるのは高齢者の死亡事故が41人(うち75歳以上が36人)と全体の半数を超えている点であり、前年と比べても増加傾向にあります。これは、加齢に伴う身体機能の低下や反応速度の遅れが依然として重大事故の要因となっていることを示しています。

交通手段別にみると、自動車乗車中の死者が27人(構成率33.8%)で最も多く、次いで歩行中の22人(27.5%)、二輪車乗車中の21人(26.3%)が続きました。特に歩行中の死者は前年より6人(37.5%)増加しており、夕暮れ時や夜間の視認性向上対策の重要性が改めて浮き彫りとなりました。反射材の着用やライト点灯の早めの実施といった啓発活動が引き続き求められます。

昼夜別の発生状況をみると、昼間に49人、夜間に31人が亡くなっており、夜間の事故では歩行者や自転車利用者の割合が高い傾向が見られます。特に夜間における高齢者の死亡者は12人で、昼間の29人に次いで多く、視認性の悪化が事故リスクを高めていることが確認されました。また、シートベルト非着用者の死亡も依然として一定数発生しており、安全装備の徹底が課題として残ります。

都道府県別では、静岡、青森、奈良、徳島、島根、山形、鳥取、長野、佐賀、香川、高知、宮崎の12県で死者ゼロが記録されました。一方で、愛知、神奈川、千葉、兵庫など都市圏を中心に死者数が多く、交通量の多い地域ほどリスクが高い状況が続いています。

飲酒運転による事故は36件発生し、そのうち死亡事故は1件でした。前年と比較しても飲酒運転は依然として根絶には至っておらず、早急な社会的抑止の強化が求められます。また、75歳以上の高齢運転者による死亡事故は21件発生しており、前年と同水準で推移しました。高齢者による事故の多くは交差点での見落としやブレーキ・アクセルの踏み間違いが要因となっており、運転免許制度やサポカー普及などの安全対策がより一層重要となっています。

「交通事故死ゼロを目指す日」とされた9月30日には、全国で7件の死亡事故が発生し、7人が命を落としました。ここ10年間でこの日の死者数は年によって変動しており、完全な「ゼロ」を実現した年はまだありません。交通安全運動の定着とともに、社会全体で「一日も命を落とさない日」を現実のものとするための取り組みが継続的に求められます。

この記事の要点

  • 令和7年秋の全国交通安全運動期間中の死者数は80人で前年より6人増加
  • 高齢者の死者は41人で全体の過半数を占め、75歳以上が36人
  • 歩行中の死者が22人に増加し、夜間の事故が多発
  • 交通事故件数は7,506件、負傷者数は8,850人でいずれも増加
  • 死者ゼロの都道府県は12県にのぼる
  • 飲酒運転による死亡事故は1件、依然として抑止課題が残る
  • 「交通事故死ゼロを目指す日」(9月30日)でも7人が死亡

⇒ 詳しくは警察庁のWEBサイトへ

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