補助金・助成金, 労務・人事ニュース

  • TOP
  • お知らせ
  • 補助金・助成金, 労務・人事ニュース
  • 金沢市が中小企業のDX人材育成を支援、試験・講座費用に最大2万円補助

2025年11月5日

補助金・助成金, 労務・人事ニュース

金沢市が中小企業のDX人材育成を支援、試験・講座費用に最大2万円補助

Sponsored by 求人ボックス

金沢市 デジタル人材リスキリングに取り組む市内中小企業に助成金を交付

金沢市では、市内中小企業のデジタル人材育成を支援するため、「中小企業デジタル人材リスキリング促進事業助成金」を実施しています。デジタル技術の活用が企業競争力を左右する時代において、従業員や経営層がITスキルを身につけることは、生産性の向上や新たな付加価値創出に直結します。この助成制度は、企業が負担する「デジタル関連資格試験の受験料」と「試験対策講座の受講料」を対象に、費用の一部を補助するものです。市内中小企業がデジタル化の第一歩を踏み出すきっかけとして、大きな注目を集めています。

対象となるのは、金沢市内に本社・本店・支店・事業所などを有する中小企業です。社員や役員が「ITパスポート試験」「基本情報技術者試験」「応用情報技術者試験」を受験し、またその対策講座を受講する場合に助成の対象となります。ただし、「情報サービス業」または「インターネット附随サービス業」に該当し、これらの売上が全体の50%以上を占める企業は、ITパスポート試験および基本情報技術者試験に関しては対象外となります。これは、すでにIT分野を主要業務とする企業よりも、他業種のデジタル活用を後押しすることを目的としているためです。

助成対象となる経費は、受験手数料と講座受講料の2種類です。まず受験手数料については、企業が従業員や役員の受験費用を負担した場合、その金額の2分の1(1,000円未満切り捨て)が補助されます。さらに、試験に合格した場合には、1人あたり3,000円の助成金が追加で交付されます。講座受講料についても同様に、受講費用の2分の1が助成され、試験合格者には1人あたり1万円(応用情報技術者試験の場合は2万円)が支給されます。企業が従業員の学習意欲を支えながら、スキルアップを促進できる非常に実践的な制度となっています。

申請期間は令和7年4月1日から令和8年3月31日までで、試験を受験した年度内に手続きを完了する必要があります。ただし、令和8年3月中に試験を受けた場合は、別途市への相談が必要です。申請方法は、受験手数料助成と講座受講料助成で異なります。受験手数料助成については、試験合格後に申請書類をメールで提出します。一方、講座受講料の助成は、受講を申し込む前に事前申請を行う必要があります。その後、試験合格をもって実績報告を提出し、助成額が確定します。

提出書類としては、補助金交付申請書、経費明細書、市税滞納有無調査承諾書、チェックリスト、請求書、そして領収書などの支出証拠書類や合格証書の写しなどが必要です。企業が従業員の費用を負担したことを示す資料を添付することも求められます。講座助成の場合は、申請時に講座のパンフレットなど概要資料を添付する必要があり、実績報告の段階では講座修了証の写しや受講履歴などの提出が求められます。提出後は審査が行われ、適正と認められた場合に交付決定が通知されます。

助成の対象となる資格はいずれも、経済産業省所管の国家資格である情報処理技術者試験の一部です。これらの資格は、デジタル技術の基礎から応用までを幅広くカバーしており、IT初心者から中堅エンジニアまでのスキルアップに適しています。特にITパスポート試験は、全ての業種においてDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するための基礎知識を学べる試験として、多くの企業が社員教育に導入しています。

金沢市は、この助成制度を通じて、市内企業がデジタル人材を育成し、経営の効率化や新しいビジネスモデルの構築を進めることを目指しています。特に、製造業、観光業、建設業、小売業など、これまでIT導入が遅れていた分野での活用を期待しています。人材のリスキリング(学び直し)を支援することで、企業の競争力を高め、地域経済の活性化につなげる狙いです。

市では今後も、デジタル人材の育成を中小企業支援の柱として位置づけ、AI・IoT・データ分析などの実践的スキルを持つ人材育成に向けた支援を強化していく方針です。助成金の交付は予算の範囲内で行われるため、早めの申請が推奨されます。特に年度末は申請が集中する傾向があるため、対象となる企業は受験や講座のスケジュールを確認し、余裕をもって手続きを進めることが重要です。

この制度は、デジタルスキルの底上げを図り、地域全体の生産性向上を目指す金沢市の新しい挑戦です。企業にとっても、従業員のスキルアップが企業価値の向上に直結する時代において、効果的な投資といえるでしょう。

⇒ 詳しくは金沢市のWEBサイトへ

パコラ通販ライフ
パコラ通販ライフ
PR記事作成サービス受付フォーム