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2025年11月30日

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パート時給1,388円、前年2.8%増—令和7年9月 厚労省統計が示す賃上げ継続の現実

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毎月勤労統計調査 2025(令和7)年9月分結果速報等 時系列第7表 時間当たり給与(パートタイム労働者)(厚労省)

この記事の概要

厚生労働省が公表した「毎月勤労統計調査」2025(令和7)年9月分結果速報によると、事業所規模5人以上におけるパートタイム労働者の時間当たり給与は1,388円となりました。前年同月比では2.8%の増加となり、引き続き上昇傾向が続いています。賃上げの流れがパート労働市場にも広がりつつあり、企業の人材確保競争が一段と強まっています。


厚生労働省は2025年11月6日、毎月勤労統計調査の9月分速報を発表した。それによると、全国の事業所規模5人以上におけるパートタイム労働者の時間当たり給与(所定内給与を所定内労働時間で除して算出)は1,388円となり、前年同月比で2.8%の増加を示した。前年同月を上回るのは32か月連続で、物価上昇や人手不足を背景とした賃上げの流れが続いていることが明らかになった。

調査によると、2024年9月の時点での時間当たり給与は1,350円で、前年から4.7%の増加だった。その後も上昇傾向は続き、2025年に入ってからも各月で前年を上回る推移を維持している。特に2025年8月の水準は1,411円(前年比3.6%増)であり、9月はやや落ち着いたものの高水準を保った。過去数年間の推移を見ると、2021年の1,223円から2022年に1,242円、2023年には1,279円、2024年には1,343円、2024年8月には1,362円と上昇を続けており、名目賃金の改善が顕著である。

この時間当たり給与の上昇は、企業側の人材確保への対応が大きな要因とされる。特に小売業や外食産業、介護・医療などのサービス分野では慢性的な人手不足が続いており、採用競争の激化により時給を引き上げる動きが広がっている。全国的な最低賃金の引き上げや、企業による賃金改定の加速が重なり、結果としてパートタイム労働者の実質的な賃金上昇につながったとみられる。

一方で、物価上昇による実質賃金の伸び悩みも指摘されている。特に生活必需品やエネルギー価格の上昇が家計を圧迫しており、名目上の時給上昇が必ずしも実質的な生活改善につながっていないという見方もある。それでも、前年よりも高い給与水準を維持している点は、雇用市場全体の賃上げ機運が定着している証拠ともいえる。

企業の採用活動においても、賃金水準の見直しが重要な経営課題となっている。厚生労働省のデータによれば、パートタイム労働者の賃金上昇は2023年から2025年にかけて一貫して前年比プラスを維持しており、特に2024年の伸び率4.3〜4.8%は過去5年間でも高い水準だった。2025年9月時点でも2.8%の上昇を記録しており、企業側の支出増が続くなかで持続可能な雇用管理の在り方が問われている。

また、時給水準の地域格差も引き続き課題である。都市部では1,400円を超える水準が一般的になりつつある一方、地方では依然として1,100円〜1,200円台前半にとどまる地域もある。人材流出を防ぐため、地方企業の中でも賃金水準の引き上げや福利厚生の拡充に取り組む動きが広がっている。

専門家は、今後の労働市場においてパートタイム労働者の役割がさらに重要になると指摘している。労働力人口の減少が進む中、企業は女性や高齢者など多様な層の就労機会を確保することが不可欠であり、働きやすい環境づくりと賃金水準の改善を両立させることが鍵になるとみられる。

総じて、2025年9月時点のデータは、企業が賃金面での改善努力を続けている現状を裏付けている。時間当たり給与が1,388円まで上昇したことで、パートタイム労働者の労働条件は明らかに改善しており、雇用の安定化と人材確保の両立が進んでいるといえる。

この記事の要点

  • 2025年9月のパートタイム労働者の時間当たり給与は1,388円
  • 前年同月比で2.8%の上昇を記録
  • 上昇傾向は2021年以降一貫して継続
  • 最低賃金引き上げや人手不足が賃金上昇を後押し
  • 物価上昇の影響で実質賃金は伸び悩み
  • 企業の採用競争が賃金改定を促進
  • 地方と都市部の時給格差が依然として課題

⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ

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