2025年12月9日
労務・人事ニュース
マタニティマークの認知が拡大、全国1706自治体の配布状況と最新の取り組み
- 臨床検査技師/福岡県/博多区
最終更新: 2025年12月8日 11:00
- 臨床検査技師/福岡県/糟屋郡
最終更新: 2025年12月8日 11:00
- 臨床検査技師/福岡県/西区
最終更新: 2025年12月8日 11:00
- 外資系保険業界でのITヘルプデスク業務/未経験OK/駅近/ヘルプデスク
最終更新: 2025年12月9日 01:08
マタニティマークを見かけたら…。妊産婦さんと赤ちゃんへの思いやり(政府広報オンライン)
この記事の概要
妊娠中や出産後の女性が安心して外出できるように考案されたマタニティマークは、周囲が妊産婦の体調や状況に気づきやすくなる大切な仕組みであり、電車やバス、商業施設などで思いやりを示すきっかけとなる。妊娠初期は外見で分かりにくく、つわりや貧血など体調が不安定になりやすいため、このマークが伝える「気づき」は大きな役割を果たす。公共交通機関や施設、地方自治体でも活用が広がっており、妊産婦に配慮した環境づくりのために重要な存在となっている。
妊娠中の女性は、周囲からは健康そうに見えても体の中では大きな変化が進み、だるさや疲れやすさが突然表れることがある。特に妊娠初期はお腹のふくらみが目立たず、妊婦であることが他人には分かりにくいため、つらさを抱えながらも人混みや通勤電車を利用せざるを得ない場面も多い。こうした状況を少しでも軽減するための目印として生まれたのがマタニティマークであり、身につけておくことで「もしものとき」に周囲から適切な配慮や助けを得やすくなる。
このマークは妊婦や産後間もない女性が体調を崩しやすいことを広く知らせ、安心して移動できる社会環境づくりにつなげるために作られた。妊娠中にはつわりのほか、鉄分不足による貧血やお腹の張りが生じることがあり、症状が重くなると入院が必要になる場合もある。また、出産後はホルモンバランスの変化や育児の疲労により心身が不安定になり、気分の落ち込みや不安が強まることもあり、産後うつは約五パーセントの女性に起こるとされている。こうした体調の変化は外見だけでは判断できないため、周囲の理解が欠かせない。
公共の場における妊産婦への配慮としては、階段しかない施設では負担が大きいため、エレベーターを優先的に使えるようにすることや、ベビーカーを運ぶ補助が思いがけない助けとなる。調査でも、外出先で嬉しかった出来事としてベビーカーを運んでもらったことが上位に挙げられている。また、公共交通機関では席を譲られることで体調が安定しやすくなる場面も多く、これも妊産婦が安心できた経験として最も多く寄せられた。たばこの煙についても特に注意が必要で、煙に含まれる物質が赤ちゃんの発育に影響することから、近くに妊産婦がいたら喫煙を控えることが望まれている。
妊産婦は赤ちゃんを連れて外出するとき、多くの荷物を抱えながら行動するため、心身の負担が大きくなる。公共の場で赤ちゃんが泣き止まず困ってしまう場面でも、あやしたり見守ったりするさりげない声かけが心の支えになるという声がある。マタニティマークをつけていない場合でも、妊産婦らしき人を見かけたら体調を気づかいながら声をかけることが、安心につながる。
多くの地域ではマタニティマーク入りのグッズが配布されており、母子健康手帳の交付時などにストラップやキーホルダーとして手に入れることができる。身につけておくことで周囲に状況を知らせやすくなり、災害時や急病時に適切な支援につながる点も重要である。妊産婦は動作がゆっくりになることが多いため、移動には時間の余裕を持ち、混雑を避けながら行動することが望ましい。外出先のエレベーターや多目的トイレ、授乳室などの場所をあらかじめ確認しておくと、安心して外出できる。
地方自治体や公共施設、交通機関でもマタニティマークを掲示した取り組みが進んでおり、数多くの地域でグッズ配布やポスター掲示が行われている。マークの使用には営利目的でないことや趣旨に反さないことなどの条件があり、使用後には報告が必要とされている。適切なルールのもとで活用することで、妊産婦が過ごしやすい環境づくりがさらに広がっていく。
この記事の要点
- 妊産婦であることを周囲に知らせるためのマークとして活用されている
- 妊娠中や産後の体調変化は外見から分かりにくいため配慮が重要
- 階段や公共交通機関での手助けが大きな支えになっている
- たばこの煙は赤ちゃんに影響するため周囲の配慮が必要
- 自治体や施設でマークの周知や掲示が広がっている
⇒ 詳しくは政府広報オンラインのWEBサイトへ


