2025年12月14日
労務・人事ニュース
旅客数量20億706万人が示す令和7年8月の鉄道輸送需要回復と最新動向
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最終更新: 2025年12月13日 09:35
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鉄道輸送統計月報(概要)(令和7年(2025年)8月分)(国交省)
この記事の概要
令和7年8月分の鉄道輸送統計月報では、旅客輸送量が前年同月比で増加し、旅客数量は20億706万人、旅客人キロは359億人キロとなった。また、貨物輸送量も増加し、貨物数量は296万トン、貨物トンキロは12億トンキロとなった。旅客・貨物ともに前年を上回る結果となり、輸送需要が広い範囲で回復している状況が確認された。
令和7年11月19日に公表された鉄道輸送統計月報の令和7年8月分によると、鉄道および軌道による旅客輸送量と貨物輸送量がいずれも前年を上回り、国内の移動や物流の動きが引き続き堅調に推移していることが示された。今回の統計は、旅客と貨物の双方における実績を明らかにする重要な資料であり、経済活動の変動や社会的な移動の傾向を把握する上で信頼性の高い指標として活用されている。
旅客輸送量の総合計では、旅客数量が20億706万人で前年同月比4.9%増となり、人の移動が活発化していることが分かる。また、旅客人キロの総合計は359億人キロで前年同月比7.4%増となり、単なる利用者数の増加に加えて、一人あたりの移動距離も伸びている状況が示された。これにより、長距離移動を含めた需要が高まっていることが読み取れる。
旅客輸送の内訳を見ると、JR旅客会社の旅客数量は755547千人で前年同月比104.8%となった。特に新幹線は35120千人で前年同月比115.7%と大きく伸び、旅客人キロでも9388929千人キロで前年同月比118.5%と顕著な増加が確認された。これは高速鉄道の需要が引き続き高いことを示し、社会的な移動の活性化に大きく寄与している。
JR以外の民鉄の旅客数量は1251508千人で前年同月比105.0%、旅客人キロは12732319千人キロで前年同月比104.8%となり、都市部を中心とした移動が堅調に推移していることが分かる。民鉄は通勤・通学など日常的な移動を支える重要な存在であり、この増加は生活圏における移動需要の安定を示すものとなった。
両者を合わせた旅客輸送総合計は2007055千人で前年同月比104.9%、旅客人キロは35875671千人キロで前年同月比107.4%となり、国内の鉄道動向を総合的に見ても全体として高い水準で推移していることが確認できる。これらの結果は、観光やビジネスを含む多様な分野での移動が増え、社会活動が活発化した影響を強く反映している。
一方、貨物輸送についても、全体として前年より増加する結果となった。貨物数量は296万0769トンで前年同月比102.9%となり、鉄道による物流の需要が安定的に推移していることが分かる。貨物トンキロは1233049千トンキロで前年同月比103.5%となり、輸送距離も含めた物流量が着実に伸びている状況が示された。
内訳では、コンテナ貨物が1488975トンで前年同月比109.1%と大きな伸びを示し、貨物トンキロでも1121857千トンキロで前年同月比104.7%と増加した。コンテナ輸送は効率性が高く、多様な品目を扱うことができるため、物流全体の成長を支える重要な部分を担っている。需要の増加は製造業や流通業の動きと関連しており、企業活動の拡大が物流量に反映されたものと考えられる。
一方で、車扱貨物は1471794トンで前年同月比97.2%、貨物トンキロは111192千トンキロで前年同月比92.7%と減少し、分野によって輸送量に差が見られる結果となった。車扱貨物は特定の品目に依存する傾向があり、産業構造の変化や需要の変動がそのまま数値に表れる性質があるため、今後の動向を引き続き注視する必要がある。
今回の鉄道輸送統計月報は、旅客・貨物ともに全体として前向きな伸びを示し、国内の移動や物流が回復基調にあることを確認させる内容となった。経済活動や人の往来が活発化する中で、鉄道輸送は社会基盤として重要性を増しており、今後も輸送量の推移が注目される。
この記事の要点
- 旅客数量は20億706万人で前年同月比4.9%増
- 旅客人キロは359億人キロで前年同月比7.4%増
- JR旅客会社は755547千人、新幹線は35120千人
- 民鉄の旅客数量は1251508千人
- 貨物数量は296万0769トンで前年同月比2.9%増
- 貨物トンキロは12億330万49千トンキロで前年同月比3.5%増
- コンテナ貨物は1488975トンで前年同月比109.1%
- 車扱貨物は前年割れで1471794トン
⇒ 詳しくは国土交通省のWEBサイトへ


