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2025年12月28日

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15カ国のバイヤー16名が集結した商談会で日本産食品輸出が本格拡大

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世界15カ国のバイヤーが集結、日本産食品の輸出加速へ ―新興国等への輸出を目指す飲料・調味料・菓子の企業が参加―(JETRO)

この記事の概要

2025年12月上旬に開催された食品輸出商談会では、15カ国から招かれた16名の海外バイヤーと、過去最多となる194社の日本企業が対面式商談に臨み、飲料・調味料・菓子を中心に新興国を含む幅広い市場への販路開拓が進められた。調味料や茶への関心が高まり、輸出額の増加とも連動する形で多様な商談が展開された。


2025年12月3日から4日にかけて、日本産食品の輸出拡大を目的とした商談会が開催され、世界15カ国から招かれた16名の食品バイヤーが来日した。今回招かれたバイヤーのうち8名は初参加で、日本企業との商談に強い期待を寄せていた。商談会には41都道府県から194社が参加し、過去最多の規模となった。事前に組まれたマッチングに基づき、2日間で合計256件の商談が行われ、多様な日本産食品が海外バイヤーに紹介された。

12月5日には幕張メッセで開かれた展示会の会場内において、バイヤーが自らの関心に沿ってブースを巡り、商談を進める機会が設けられた。通訳支援も行われ、事業者が海外企業と直接商談できる環境が整えられた。これにより、輸出の実現性を高める双方の理解促進が図られ、より具体的な取引につながる場となった。

今回の商談会では、過去の実績と事業者の要望を踏まえ、取り扱い品目を飲料、調味料、菓子の3分野に絞って実施された。これにより、専門性の高い商談が可能となり、参加企業は自社商品の強みをより深く伝える機会を得た。新興国であるエクアドルやセルビアといった国からのバイヤーも参加したため、日本の輸出額上位国以外にも販路を広げる動きが見られた。

国内企業の取り扱い商品をみると、最も多かったのは「調味料その他」で、45社が参加し全体の約4分の1を占めた。だしパック、たれ、ふりかけ、ごまなど多様な調味料への関心は高く、北米、中南米、欧州、アジア、オセアニアといった幅広い地域のバイヤーが商談を希望した。背景には2024年の調味料輸出額が863億円となり、前年比17.5%増となったことがある。海外での日本食人気やインバウンドによる日本食体験の広がりが需要を押し上げており、外食産業を含めて幅広い分野で日本の調味料が注目された。

次に多かった取り扱い商品は「茶・茶葉・抹茶」で、32社が参加した。欧州とアジアを中心に8社のバイヤーが商談を希望し、特に抹茶に対する関心が高かった。2024年の緑茶としての輸出額は364億円で前年比24.6%増となっており、抹茶を含む粉末茶の需要が大きく伸びたことが背景にある。抹茶以外にもほうじ茶などさまざまな茶種への関心が寄せられ、品目を広げた輸出可能性が期待された。

商談会の開催は、国内企業の販路開拓にとって大きな機会となった。日本政府は2030年までに農林水産物・食品の輸出額を5兆円に引き上げる目標を掲げており、こうした商談機会はその実現に向けて不可欠な取り組みとされている。海外バイヤーの招へいにより、地元産品を海外へ売り込む機会が拡大し、現場での対話によって新たなニーズの発掘にもつながった。

商談会に先立ち、11月30日から12月2日にかけて一部のバイヤーは愛知県で開催された別の商談会に参加し、47社の国内事業者と商談を行った。さらに県内企業を訪問し、製造現場や商品の特徴を把握する機会が設けられた。これにより、日本企業の強みや産地の魅力を直接理解できる場となり、商談会本番に向けた関係構築が進んだ。

今回の一連の取り組みは、日本産食品の輸出における市場多角化を促す動きとして位置づけられた。世界的に消費行動が多様化し、新興国市場では食文化の選択肢が広がっている。こうした中で、飲料、調味料、菓子といった分野は海外市場のニーズに応えやすく、バイヤーの専門性を高めた商談会の効果は大きかった。

また、国内企業にとっては海外市場への挑戦のきっかけとなり、自社のブランド価値を高める機会となった。現地の食文化や消費嗜好を知ることができ、商品の改善や新商品開発の方向性を探る場としても重要な役割を果たした。今後も商談会や見本市は継続される予定であり、輸出拡大に向けた取り組みがさらに加速するとみられる。

この記事の要点

  • 商談会は12月3日から4日に開催された
  • 海外バイヤーは15カ国から16名が参加した
  • 国内企業は過去最多の194社が参加した
  • 商談件数は256件に達した
  • 取り扱い品目は飲料・調味料・菓子に絞られた
  • 調味料は45社が参加し最も多かった
  • 調味料の輸出額は2024年に863億円となった
  • 茶・茶葉・抹茶は32社が参加した
  • 緑茶の輸出額は2024年に364億円となった
  • 2030年に輸出額5兆円を目指す方針がある

⇒ 詳しくは独立行政法人日本貿易振興機構のWEBサイトへ

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