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2026年1月3日

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2025年11月 沖縄 最低賃金引上げ前から求人減少、AI導入懸念も広がる採用現場の実情

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景気ウォッチャー調査(令和7年11月調査)― 沖縄(現状)―(内閣府)

この記事の概要

沖縄の11月は、観光需要の増加が消費全体を強く押し上げ、観光型ホテルでは宿泊者数が前年より7%増加し、小売でもインバウンドを中心に単価上昇が続いた。一方で、衣料品や家電、日用消費においては価格高騰が影を落とし、来客数の減少や販売量の停滞がみられた。雇用環境は求人があるにもかかわらず求職者の動きが鈍く、人手不足感が強まるなど、採用の難しさがより顕在化した。


沖縄の11月は、秋季イベントの集中や国内外からの観光客増加が地域経済を押し上げ、特に観光関連業種にとっては追い風となった。陶器を扱う専門店ではイベント来場者の増加が販売量に直結し、店舗規模に関わらず客単価の改善が続いた。書籍店でも来客数・売上ともに前年を上回り、特に観光客の来店が増えたことで売上構成が変化している。また土産物店では欧米客が増えた影響により来客数が伸び、アジア圏の旅行客に偏らない需要構造へと転換しつつある様子がうかがわれた。

観光型ホテルは、繁忙期ではない11月でありながら宿泊者数が前年比7%増に転じるなど、予想を上回る伸びを示した。8月の前年比2%減から大きく改善した背景には、国内旅行需要の底堅さと欧米客の滞在日数の長さが挙げられる。別のホテルでは、オフシーズンにもかかわらず例年より予約の落ち込みが少ないと報告されており、季節性の弱まりと観光の通年化が進んでいることが読み取れる。観光名所では飲食部門の単価がインバウンドを中心に上昇し、顧客層の変化が収益面に好影響を及ぼしている。

一方で、飲食業は業態によって明暗が分かれた。バーでは来客数が前月から増加しているものの、県外客に偏っており、地元客の戻りが弱い点に不安が残る。一般レストランでは天候の影響も重なり客の流れが悪化し、閑散とする日が目立った。ファーストフード店では8月の繁忙期と比較するとやや売上が落ちているものの、前年比では増加を維持しており、観光客および周辺施設利用者の安定した需要が支えている。

小売分野では、百貨店が気温低下を背景に秋冬衣料の販売が増加するなど好調に推移したが、業態全体の動きは一様ではなかった。商店街では小売店が減少傾向にあり、飲食店が増えるなど、業態構成が大きく変化している。酒類販売店では今後の景気回復を期待する声があるものの、現状では単価の高い商品の動きが鈍く、購買層が慎重姿勢を続けている。スーパーでは客単価が105%超と高水準を維持し、来客数も102%と増加したが、別店舗では旧盆前の繁忙期と比べ伸び悩み、9月と同程度の売上が続いている。

コンビニエンスストアでは、来客数が天候要因で減少傾向にある店舗もあり、食品から日用品までの値上げが続く中、販売量が徐々に落ち込んでいる。売上金額は微減から横ばいにとどまっているが、内容をみると購入品目は必要最小限に絞られており、消費者が家計管理をより慎重に行っていることがうかがえる。

家電量販店では、省エネ家電買換えキャンペーンの反動減が顕著で、エアコン・テレビ・冷蔵庫などの主力商材が前年割れとなった。気温の低下も来客減につながり、年末商戦を前に販売戦略の見直しが急務となっている。乗用車販売も引き続き厳しい状態で、前年・前々年ともに下回り、回復の兆しはまだ見えていない。

建設業では明るい動きが見られ、大型工事の受注が順調に進み、民間・公共ともに見積依頼が安定しているとの声があった。しかし、住宅販売は地価の上昇の影響で用地仕入れが難しくなっており、マンションや戸建て住宅の供給が減少に向かう懸念が広がっている。建売住宅への問い合わせは依然として好調だが、供給減が続けば価格高騰が購買意欲を抑制する可能性もある。

輸送業では前年比で増収増益を確保し、年末の物量増加にも対応しつつ安定した販売量が続いている。通信業でもインバウンド需要が強く、レジャーイベント会場は終日混雑するなど活況が確認されている。その一方で会計業務を担う専門機関からは、物価高がどこで高止まりするか見通せず、企業が賃上げを継続できるかどうかで今後の景況が大きく変わるとの慎重な見方も示された。

雇用環境では、求人はあるものの求職者の動きが鈍く、人材確保の課題が深刻化している。派遣会社では求人は確保しているものの求職者が集まらず、年末に向けてさらに人手不足が続くとみられている。職業安定所によると、求人数は前年同月比で減少しているものの、人手不足の相談は依然として多く、採用の難しさを示す結果となった。求人情報誌の担当者は、12月の最低賃金引上げ前から求人件数は減少しており、採用コストに見合わないため求人を出さない企業が増えていると指摘した。一方でコンビニや観光関連など繁忙期を迎える業種では求人がわずかに増加している。専門学校では来春卒業予定者向け求人が前月からほとんど動いておらず、AI導入による人員削減の可能性を企業が見込んでいるのではないかとの懸念が出ている。

沖縄の11月は、観光による人流回復が経済を支える一方、生活必需品の価格上昇が消費行動を抑制し、小売・飲食など地域生活に密着した業種では改善が鈍いという二面性が際立った。今後も人手不足に直面する企業は多く、採用戦略の見直しと待遇改善が強く求められる。

この記事の要点

  • 観光客増でホテル宿泊者数が前年比7%増と好調を維持
  • スーパーの客単価は105%超だがコンビニでは販売量が減少
  • 家電主力商材が前年割れし反動減が顕著、販売戦略の見直しが必要
  • 建設業は大型工事受注が順調だが住宅用地の仕入難が深刻化
  • 求人数は減少する一方求職者の動きが鈍く採用難が継続
  • 最低賃金引上げ前から求人件数が減り企業の採用意欲が鈍化

⇒ 詳しくは内閣府のWEBサイトへ

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