2026年1月3日
労務・人事ニュース
2025年11月先行き 甲信越で新規求人数3.5%減、採用難と物価高が企業判断を揺らす
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最終更新: 2026年1月3日 00:37
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景気ウォッチャー調査(令和7年11月調査)― 甲信越(先行き)―(内閣府)
この記事の概要
甲信越の11月は、新政権の物価高対策やガソリン暫定税率廃止が消費回復の追い風になる期待がある一方、円安や中国情勢への懸念が企業・家計双方の心理を冷やし、景況感は明暗が分かれる状態となった。年末需要を取り込む百貨店や宿泊業には明るさが見えるが、小売やコンビニでは購買意欲の低下が続き、雇用分野では新規求人数が前年同月比3.5%減となり、採用の停滞と人件費負担の増加が企業の判断を慎重にさせている。
甲信越の11月は、冬の訪れとともに消費動向が揺れ動き、新政権の経済対策への期待と、物価高や円安がもたらす不安が混在した月となった。百貨店では、ガソリン暫定税率廃止や基礎控除拡大による可処分所得の増加が消費を後押しするとの見方が強まり、特にリニューアル店舗では年末商戦に向けたさらなる集客増を期待する声が聞かれた。季節商品の動きも前年並みに戻りつつあり、穏やかな気候が続けば前年以上の実績を見込めるとの手応えが示された。
コンビニエンスストアでは、クリスマスや年末年始の来客増を見込む声があるものの、全体的には購買意欲の鈍化が顕著であり、キャンペーンを行っても期待ほど伸びない状況が続いている。ボーナス期による一時的な客数増はあるものの、平常期には来客数の停滞が目立ち、人口減少や生活防衛意識の強まりが売上の伸び悩みにつながっている。場所によっては2月に販売数が最も落ち込むとされ、季節要因による厳しさは避けられないとの見方も多かった。
自動車関連では、新型車効果が続き受注が堅調という前向きな見通しがある一方、自動車用品販売では来客の伸び悩みが報告され、冬季の外出減が売上を押し下げる可能性が指摘されている。広がる節約志向により「必要なときに必要な物だけを買う」行動が定着し、大きな回復は見通しにくいとの声が多い。
飲食業でも業態間の温度差が大きく、忘年会シーズン入りで動きが戻ってきた店舗では、少人数宴会中心に来客が安定するとの期待が示された。しかし一方で、居酒屋業界では依然として回復が鈍く、「今後の存続が危うい」と厳しい見方を示す関係者もいた。高級レストランでは政府の経済対策が浸透すれば客足が戻ると見込む声があり、客単価の下支えもあり明るい兆しがうかがえる。
都市型ホテルでは年末年始の予約が好調で、法人利用は例年並みかやや上回るなど、一定の底堅さを示している。しかし、中国からの団体客のキャンセルが早期に生じるなど、国際情勢が与える影響は無視できず、春節時期に向けて不透明感が広がっている。宿泊費高騰が落ち着く兆しはあるが、来客数の鈍化や短期的な予約傾向が続くため、安定した収益確保には慎重な見方が必要とされている。
レジャー産業では、冬休みの旅行需要拡大やイベント開催に期待する声がある一方で、人件費増加や集客コスト増が利益を圧迫するという課題が見られた。特に観光名所では、収益が伸びない状況にもかかわらず人件費は増加しており、採算改善には程遠い実情が浮かび上がった。
商店街では、来客数が伸びず新規開店が全くないとの報告があり、出店の減少と店じまいの増加が深刻化している。催事を行っても屋台などの消費に偏り、商店街本来の店舗での購買につながらない構造的課題が続いている。若年層の流入が弱まり、高齢化と空き店舗増加が進むことで、「今後の方針を根本から見直す必要がある」との危機感が語られた。
製造業では半導体需要の回復により金属製品製造業が前向きな見通しを示しており、AI関連向け需要が期待されている分野もある。一方で、電気機械器具や食料品製造、出版・印刷分野では原材料価格上昇が重荷となり、受注があっても数量が少なく短納期であるなど、企業側にリスクを負わせる商取引が増えている。特に宝飾・貴金属関連では地金価格の高騰により新商品開発が困難となり、顧客の期待に応えられずジュエリー離れを招く恐れが指摘された。
建設業では冬季の天候悪化を前に先行きは「やや悪くなる」との声が多く、作業効率低下や工期遅れが懸念されている。金融機関からは「日中関係の不透明感が続くなかで企業収益が改善する材料は乏しい」との慎重な見方が示され、耐久財消費の回復も見込みにくいとの意見が多かった。
雇用環境では、新規求人数が前年同月比3.5%減となり、3か月ぶりに前年割れしたことが特徴的である。これにより求人需要の勢いが鈍化し、企業が慎重姿勢を強めている様子がうかがえた。また、進出企業の大規模求人には多くの応募があったものの、全体として求職者の動きは限定的で、有効求人倍率の低下を懸念する声もある。米国の関税政策や中国経済の低迷が産業構造に影響し、企業は収益改善の道筋を描きにくい状況にあり、人件費負担の増加と採用難が同時に進む「二重の圧力」が浮き彫りとなった。
総じて甲信越の先行きは、新政権の政策効果に期待しつつも、物価上昇・国際情勢・人口減少といった構造的課題が重なり、大幅な景況改善は見込みにくい。年末商戦で一時的な盛り上がりは期待されるものの、企業・家計双方が慎重姿勢を維持しており、雇用の停滞も含めた総合的な経済課題が長期化する可能性が示唆されている。
この記事の要点
- 百貨店は税制変更で消費回復を期待し年末商戦に明るさ
- コンビニは購買意欲鈍化が続きキャンペーン効果が限定的
- 自動車用品販売は来客減で回復見通しが弱い
- 飲食業は少人数宴会中心に動き出す一方居酒屋は危機感
- 宿泊業は年末予約堅調も中国団体キャンセルで不透明感
- 商店街は新規開店ゼロで消費行動の変化が深刻化
- 半導体関連で製造業の一部は改善も宝飾は原価高で苦境
- 新規求人数が前年同月比3.5%減、採用難と慎重姿勢が継続
⇒ 詳しくは内閣府のWEBサイトへ


