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2026年1月17日

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令和7年11月の大分県有効求人倍率1.21倍から読む中小企業の採用戦略

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大分県の雇用情勢(令和7年 11 月分)(大分労働局)

この記事の概要

令和7年11月の大分県における有効求人倍率は1.21倍となり、前月から0.01ポイント低下しました。全国平均1.18倍、九州平均1.07倍と比較すると依然として高い水準にある一方で、求人・求職ともに減少が続いており、雇用環境には足踏み感が見られます。本記事では、この有効求人倍率の動きや産業別の求人状況を踏まえ、中小企業の採用担当者がどのような視点で採用活動を進めるべきかを、実務に即した独自の目線で詳しく解説します。


令和7年11月分の大分県の一般職業紹介状況によると、有効求人倍率は1.21倍となり、前月の1.22倍からわずかに低下しました。有効求人数は22,256人で前月比3.6%減少し、有効求職者数も18,466人で前月比2.1%減少しています。求人と求職の双方が減少する中で倍率が高水準を維持している背景には、構造的な人手不足と、企業側の採用抑制が同時に進んでいる現状があります。数字だけを見ると「人手不足が続いている」と捉えがちですが、その内側では採用市場の質が大きく変化している点に注意が必要です。

特に中小企業の採用担当者にとって注目すべきなのは、新規求人の動きです。令和7年11月の新規求人数は6,858人で、前年同月比16.3%減少しました。製造業では27.4%減、卸売業・小売業では26.6%減、医療・福祉でも16.1%減と、多くの主要産業で求人が大きく減っています。これは景気後退という単純な話ではなく、人件費上昇や物価高騰を受け、採用そのものを慎重に判断する企業が増えていることを示しています。中小企業にとっては、採用枠を増やすこと自体が経営リスクになりつつある現実が、こうした数字に表れています。

一方で、正社員有効求人倍率は1.19倍となり、前年同月から0.14ポイント低下したものの、53か月連続で1倍台を維持しています。これは「正社員で働きたい人1人に対して、1件以上の求人がある」状態が長期化していることを意味します。ただし、ここで重要なのは、求職者側が「どの企業でもよい」と考えているわけではない点です。求職者は賃金、労働時間、職場環境、将来性などをより厳しく比較するようになっており、条件や情報開示が不十分な企業は選択肢から外されやすくなっています。

このような状況下で、中小企業の採用担当者が有効求人倍率から読み取るべきポイントは、「倍率の高さ」そのものではなく、「採用市場が完全に売り手市場であることが常態化している」という事実です。1.21倍という数字は、表面的にはやや落ち着いた印象を与えますが、実際には人材の取り合いが続いており、待ちの姿勢で人が集まる環境ではありません。むしろ、求職者が減少している今こそ、企業側から積極的に選ばれる工夫が求められます。

具体的には、求人票の内容を見直すことが第一歩となります。仕事内容が抽象的であったり、賃金や評価制度が不明確であったりすると、求職者は不安を感じます。大手企業と同じ土俵で条件競争をすることが難しい中小企業こそ、仕事のやりがいや裁量の大きさ、地域に根ざした安定性といった強みを、具体的な言葉で丁寧に伝える必要があります。有効求人倍率が高い局面では、情報の質がそのまま応募数の差につながります。

また、産業別の動向から採用時期を見極めることも重要です。例えば、製造業や建設業で求人が減少している今は、同業他社が採用を控えている可能性が高く、相対的に人材にアプローチしやすいタイミングとも言えます。有効求人倍率は全体平均ですが、自社の業種や地域に当てはめて考えることで、採用の「勝ち筋」が見えてきます。

さらに、中小企業の採用担当者は「採用数を増やす」発想から「採用の成功確率を高める」発想へ転換する必要があります。有効求人倍率が1倍を超え続ける環境では、短期間で大量採用を狙うよりも、1人ひとりのマッチング精度を高める方が結果的にコストを抑え、定着率も向上します。令和7年11月のデータでも、就職件数は1,178件と前年同月比で11.5%減少しており、採用活動が難化している現実がうかがえます。

有効求人倍率は、単なる統計データではなく、採用活動の方向性を考えるための重要な判断材料です。令和7年11月の大分県の数値は、採用環境が依然として厳しい一方で、企業側の工夫次第で差が生まれる段階に入っていることを示しています。中小企業の採用担当者は、この数字を「厳しさの象徴」として受け止めるのではなく、「戦略を見直すためのヒント」として活用することが、これからの採用成功につながると言えるでしょう。

この記事の要点

  • 令和7年11月の大分県の有効求人倍率は1.21倍で前月から微減した
  • 求人と求職の双方が減少し採用市場には足踏み感が見られる
  • 新規求人数は前年同月比16.3%減で多くの産業で採用抑制が進んでいる
  • 正社員有効求人倍率は1.19倍で売り手市場が長期化している
  • 中小企業は求人情報の質と具体性を高めることが重要
  • 倍率の数字を自社業種や地域に落とし込んで考える視点が必要
  • 採用数よりもマッチング精度を重視する姿勢が成果につながる

⇒ 詳しくは大分労働局のWEBサイトへ

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