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2026年1月18日

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令和7年11月の栃木県有効求人倍率1.14倍から考える中小企業採用戦略

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労働市場のようす(令和7年11月の求人・求職の取扱状況)(栃木労働局)

この記事の概要

令和7年11月の栃木県における有効求人倍率は1.14倍となり、前月から0.01ポイント低下しました。求人が求職を上回る状況は続いているものの、雇用情勢全体では持ち直しの動きに足踏みが見られ、物価上昇など外部環境が採用活動に影響を与え始めています。本記事では、最新の雇用データをもとに、有効求人倍率が示す栃木県の採用環境を丁寧に読み解きながら、中小企業の採用担当者が今後どのように採用活動を進めるべきかを独自の視点で詳しく解説します。


令和7年11月の栃木県の労働市場を見ると、有効求人倍率は季節調整値で1.14倍となり、前月より0.01ポイント低下しました。有効求人倍率が1倍を超える状態は継続しており、求職者1人に対して1件以上の求人が存在する構造は維持されています。しかし、雇用情勢の総合的な判断では、雇用改善の動きに足踏みが見られるとされており、企業の採用意欲が以前ほどの勢いを保っていないことが数字から読み取れます。特に物価上昇が企業経営に与える影響については、今後も注視が必要な状況です。

有効求人数は36,090人となり、前年同月比で4.9%減少しました。有効求職者数も31,054人で、前年同月比2.9%減少しています。求人と求職の双方が減少する中で、有効求人倍率は高水準を維持しているものの、これは採用環境が改善しているというよりも、労働市場全体の動きがやや停滞している結果と見るのが現実的です。中小企業の採用担当者にとっては、倍率の数字だけを見て採用しやすくなったと判断するのは危険な局面と言えます。

新規求人の動向に目を向けると、令和7年11月の新規求人数は11,125人となり、前年同月比で9.5%減少しました。7か月連続で前年同月を下回っており、企業が新たな人材採用に慎重な姿勢を続けていることがうかがえます。新規求職者数も4,861人で前年同月比9.5%減少しており、仕事を探し始める人の数自体が減っていることが分かります。採用市場の母集団が縮小している状況では、従来と同じ採用手法では十分な応募を確保することが難しくなります。

正社員の動きを見ると、正社員有効求人倍率は1.03倍となり、前月から0.02ポイント上昇しました。正社員求人は求職者をわずかに上回っているものの、余裕がある状況とは言えません。中小企業の現場では、即戦力人材の確保が難しく、採用活動が長期化するケースも増えています。正社員求人が増えているように見える局面でも、求職者側は条件や働き方、将来の安定性を慎重に見極めており、企業選別の目は年々厳しくなっています。

産業別に新規求人の状況を見ると、建設業は前年同月比3.6%減少、製造業は22.6%減少、運輸業・郵便業は20.0%減少、卸売業・小売業は0.5%減少、宿泊業・飲食サービス業は26.4%減少、生活関連サービス業・娯楽業は64.9%減少、医療・福祉は2.2%減少、サービス業は16.6%減少となっています。ほぼすべての主要産業で前年を下回っており、特定の業界だけが採用を拡大している状況ではないことが明らかです。この点は、中小企業の採用担当者が自社だけの問題ではなく、地域全体の構造的な課題として採用難を捉えるうえで重要な視点となります。

こうしたデータから読み取れるのは、有効求人倍率1.14倍という数字が示す以上に、採用環境が厳しさを増しているという現実です。求人が減少し、求職者も減少している局面では、企業と求職者のマッチングが成立しにくくなります。求職者は「とりあえず就職する」のではなく、「納得できる職場を選ぶ」姿勢を強めており、企業側にはより丁寧な情報発信と説明責任が求められます。

中小企業の採用担当者が有効求人倍率から学ぶべきポイントは、倍率の上下に一喜一憂することではありません。重要なのは、その背景にある求人と求職の動き、産業別の傾向、そして求職者の意識変化を理解することです。例えば、新規求人が減少している今は、競合他社も採用を控えている可能性があり、自社の魅力を明確に打ち出すことで相対的に選ばれやすくなるチャンスでもあります。

賃金や休日などの条件面で大企業と同じ土俵で競争することが難しい中小企業であっても、仕事の裁量の大きさ、経営者との距離の近さ、地域に根差した安定性といった強みを具体的に伝えることで、共感を得られる可能性は十分にあります。また、選考プロセスのスピードも重要です。採用市場が縮小している局面では、優秀な人材ほど複数の選択肢を比較しています。意思決定の遅れは、そのまま採用機会の損失につながります。

令和7年11月の栃木県の有効求人倍率1.14倍は、採用環境が改善したことを示す数字ではありません。むしろ、採用活動の質と戦略がこれまで以上に問われる段階に入ったことを示しています。中小企業の採用担当者が、この数字の意味を正しく理解し、自社の採用活動を見直すことができれば、厳しい環境の中でも着実な人材確保につなげることができるでしょう。

この記事の要点

  • 令和7年11月の栃木県の有効求人倍率は1.14倍で前月から低下
  • 求人と求職はともに減少し採用市場は停滞感が強まっている
  • 新規求人は前年同月比9.5%減で慎重な採用姿勢が続いている
  • 正社員有効求人倍率は1.03倍で余裕のある状況ではない
  • 主要産業の多くで求人が減少し業種横断的な採用難が進行
  • 中小企業は自社の強みを明確に伝える採用戦略が重要

⇒ 詳しくは栃木労働局のWEBサイトへ

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