2026年1月18日
労務・人事ニュース
令和7年11月の千葉県有効求人倍率0.97倍から考える中小企業採用戦略
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最近の雇用失業情勢(令和7年11月分)(千葉労働局)
この記事の概要
令和7年11月の千葉県における有効求人倍率は、受理地別で0.97倍、就業地別で1.22倍となり、県内でも地域や働く場所によって採用環境に差が見られる結果となりました。求人が緩やかに持ち直す一方で、その動きには弱さも残っており、中小企業の採用活動にはこれまで以上に戦略性が求められています。本記事では、千葉県の最新雇用統計をもとに、有効求人倍率が示す事実を丁寧に整理しながら、中小企業の採用担当者がどのように採用活動を進めるべきかを独自の視点で詳しく解説します。
令和7年11月の千葉県の雇用情勢を見ると、県内の雇用失業情勢は緩やかに持ち直しているものの、全体としては力強さに欠ける状況が続いています。有効求人倍率は季節調整値で受理地別0.97倍となり、前月と同水準でした。求職者1人に対して求人が1件未満という状態であり、数字だけを見ると、全国平均の1.18倍と比べても厳しい水準にあることが分かります。一方で、就業地別の有効求人倍率は1.22倍となり、前月から0.01ポイント上昇しています。この差は、千葉県内で仕事を探す人と、千葉県内で働く仕事の需給構造が必ずしも一致していないことを示しています。
有効求人数は前月比で0.5%減少し、有効求職者数も0.8%減少しました。求人と求職の双方が減少する中で、有効求人倍率が横ばいとなっている点は、採用環境が安定しているというよりも、労働市場全体が停滞気味であることを意味しています。新規求人倍率は1.75倍となり、前月から0.02ポイント低下しました。新規求人数は前月比1.8%増加したものの、新規求職者数も3.5%増加しており、企業と求職者の動きが同時に増減する中で、マッチングの難しさが続いていることがうかがえます。
原数値で見ると、有効求人数は前年同月比で7.6%減少し、10か月連続で前年を下回りました。新規求人数も前年同月比9.7%減少し、4か月連続の減少となっています。この傾向からは、企業が中長期的な視点で採用に慎重になっている姿勢が明確に読み取れます。特に中小企業にとっては、景気や物価上昇の影響を受けやすく、人件費の増加を見越して採用を抑制する判断が増えていると考えられます。
正社員に限って見ると、正社員有効求人倍率は0.80倍となり、前年同月から0.04ポイント低下しました。正社員として働きたい人の数が、正社員求人の数を上回っている状況であり、安定した雇用を求める人のニーズに対して、企業側の受け皿が十分とは言えない状態です。この状況は、中小企業にとって一見すると採用のチャンスにも見えますが、実際には条件や働き方に対する求職者の目が厳しくなっているため、簡単に人が集まるわけではありません。
産業別に新規求人の動向を見ると、学術研究や専門・技術サービス業では前年同月比8.1%増加した一方で、教育・学習支援業は44.3%減少、宿泊業・飲食サービス業は26.0%減少するなど、業種ごとのばらつきが非常に大きくなっています。建設業や製造業、卸売業・小売業など、地域経済を支える主要産業でも求人減少が目立っており、千葉県全体で採用に対する慎重姿勢が広がっていることが分かります。
雇用保険受給者実人員は19,215人となり、前年同月比で10.5%増加しました。これは6か月連続の増加であり、離職後に次の仕事を探している人が増えていることを示しています。一方で、受給資格決定件数は前年同月比6.4%減少しており、離職の背景や雇用の流動性にも変化が生じていることが考えられます。中小企業の採用担当者は、こうした数字から、単に人が余っている市場ではないことを理解する必要があります。
千葉県の有効求人倍率0.97倍という数字は、採用が容易になることを意味するものではありません。むしろ、求職者は慎重に職場を選ぶ傾向を強めており、条件や仕事内容、将来性が明確でない求人は選ばれにくくなっています。中小企業が採用活動を進めるうえでは、賃金や休日といった表面的な条件だけでなく、仕事の中身や役割、入社後にどのように成長できるのかを具体的に伝えることが欠かせません。
また、受理地別と就業地別で有効求人倍率に差がある点は、採用活動を考えるうえで重要なヒントとなります。千葉県内で働く求人は比較的多い一方で、居住地ベースでは仕事を見つけにくいと感じている人も少なくありません。通勤や勤務地の柔軟性、働き方の選択肢を提示することで、応募の間口を広げることが可能になります。
中小企業の採用担当者は、有効求人倍率を単なる景気指標としてではなく、自社の採用活動を見直す材料として活用するべきです。求人が減少している今こそ、競合他社との差別化を図る好機でもあります。企業規模の小ささを弱みと捉えるのではなく、意思決定の早さや職場の一体感、地域密着型の安定性など、中小企業ならではの価値を丁寧に伝えることが、採用成功への近道となります。
令和7年11月の千葉県の有効求人倍率が示しているのは、採用環境の厳しさそのものではなく、採用活動の質が問われる段階に入ったという事実です。中小企業がデータの背景を正しく理解し、自社の魅力を分かりやすく発信できれば、限られた採用市場の中でも着実に人材を確保することは十分に可能です。
この記事の要点
- 令和7年11月の千葉県の有効求人倍率は受理地別0.97倍、就業地別1.22倍
- 求人と求職はともに減少し雇用情勢は持ち直しつつも弱さが残る
- 正社員有効求人倍率は0.80倍で正社員求人は不足気味
- 産業別では求人減少が目立ち業種間の差が拡大している
- 中小企業は仕事内容や将来像を具体的に伝える採用が重要
- 有効求人倍率は採用戦略を見直すための指標として活用すべき
⇒ 詳しくは千葉労働局のWEBサイトへ


