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2026年2月18日

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令和7年12月熊本県有効求人倍率1.11倍を基準にした採用戦略の見直し

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一般職業紹介状況 (令和7年12月分)(熊本労働局)

この記事の概要

本記事では、令和7年12月の熊本県における有効求人倍率1.11倍という雇用統計をもとに、中小企業の採用担当者が現在の採用市場をどのように読み解き、実務にどう活かすべきかを詳しく解説します。求人は依然として求職を上回る一方で、新規求人は減少傾向が続き、採用環境は転換点を迎えています。有効求人倍率の背景にある数字を丁寧に読み解きながら、現場で実行できる採用活動の考え方を整理します。


令和8年1月30日に公表された熊本県の一般職業紹介状況によると、令和7年12月の有効求人倍率は1.11倍となり、前月から0.01ポイント低下しました。有効求人倍率が1倍を超えている状態は、仕事を探している人1人に対して複数の求人が存在していることを示しており、熊本県ではこの状態が長期間続いています。ただし、この数字だけを見て「人手不足が続いている」と単純に判断するのは危険です。なぜなら、同時に新規求人の動きには明確な弱さが見られるからです。

令和7年12月の月間有効求人数は32,463人と前月比で0.2%増加し、月間有効求職者数も29,149人と0.5%増加しました。求人と求職の双方が増加する中で、有効求人倍率が低下したという事実は、求職者の増加幅に対して求人の増加幅が小さかったことを意味します。これは、企業が採用を完全に止めているわけではないものの、慎重な姿勢を強めている状況を反映しています。

新規求人に目を向けると、令和7年12月の新規求人数は10,696人となり、前年同月比で7.6%減少しました。この減少は8か月連続となっており、採用市場全体が拡大局面から調整局面へ移行していることがうかがえます。一方で、新規求職申込件数は4,130人と前年同月比で7.3%増加しており、仕事を探す側の動きは再び活発になりつつあります。この組み合わせは、中小企業の採用担当者にとって重要な示唆を与えています。

産業別に見ると、医療・福祉分野では新規求人が前年同月比で0.6%増加しており、人材需要の底堅さが確認できます。一方で、建設業は6.2%減、製造業は9.2%減、卸売業・小売業は11.9%減、宿泊業・飲食サービス業は26.3%減と、多くの産業で新規求人が減少しています。これは、原材料費や人件費の上昇、先行き不透明感などを背景に、企業が採用数を抑制していることを示しています。

正社員有効求人倍率は令和7年12月時点で1.18倍となり、前年同月を0.04ポイント下回りました。正社員求人は依然として多いものの、前年と比べると余裕は確実に縮小しています。中小企業の採用担当者がこの数字から読み取るべきなのは、即戦力人材を待ち続ける採用スタイルが通用しにくくなっているという現実です。条件を厳しく設定すればするほど、採用までに時間がかかるリスクが高まります。

有効求人倍率1.11倍という水準は、求職者が企業を選べる立場にあることを意味します。そのため、求人票に記載された条件だけでなく、仕事内容の具体性や入社後の育成体制、職場環境の情報が、応募の意思決定に大きく影響します。中小企業では、待遇面で大企業と競争することが難しいケースも多いため、自社ならではの働き方や成長機会を丁寧に伝えることが重要になります。

また、熊本県内でもハローワーク別に有効求人倍率を見ると差があります。令和7年12月時点で、阿蘇地域では1.55倍と高い水準である一方、八代地域では1.01倍とほぼ均衡状態にあります。このような地域差は、採用活動の難易度に直結します。県全体の平均値だけを見て採用計画を立てるのではなく、自社の所在地や通勤圏内の労働市場を前提にした現実的な判断が欠かせません。

中小企業の採用担当者にとって、有効求人倍率は「結果」ではなく「判断材料」です。倍率が高いから採用できない、低いから簡単に採用できると考えるのではなく、求人と求職の動き、産業別や地域別の傾向を総合的に捉える必要があります。令和7年12月の熊本県のデータは、採用活動において待ちの姿勢から脱却し、より能動的に人材と向き合う必要性を示しています。

採用スピードも重要なポイントです。有効求人倍率が1倍を超える市場では、求職者は複数の企業を同時に検討しています。選考に時間をかけすぎると、他社で内定を受けてしまう可能性が高まります。面接回数や選考フローを見直し、意思決定を迅速に行うことは、中小企業でも十分に実行可能な改善策です。

令和7年12月の熊本県の雇用情勢は、採用市場が次の段階に入っていることを示しています。有効求人倍率は依然として1倍を超えていますが、その内実は変化しています。中小企業の採用担当者は、この変化を正しく理解し、自社の採用活動を見直すことで、厳しい環境の中でも安定した人材確保を実現することができるでしょう。

この記事の要点

  • 令和7年12月の熊本県有効求人倍率は1.11倍で前月から低下した
  • 新規求人は前年同月比で減少が続き採用環境は調整局面にある
  • 正社員有効求人倍率は1.18倍で前年より余裕が縮小している
  • 産業別や地域別で採用難易度に大きな差が存在している
  • 中小企業は条件の見直しと採用スピードの向上が重要になる

⇒ 詳しくは熊本労働局のWEBサイトへ

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