2026年2月18日
労務・人事ニュース
令和7年12月福島県の有効求人倍率1.19倍を採用判断に活かす
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令和7年12月分 最近の雇用失業情勢(福島労働局)
この記事の概要
本記事では、令和7年12月に公表された福島県の一般職業紹介状況をもとに、有効求人倍率1.19倍という数字が示す県内雇用情勢の実態を丁寧に読み解きます。求人が求職を上回る状況が続く一方で、求人の動きには足踏みも見られ、中小企業の採用活動は従来以上に戦略性が求められています。統計データの背景にある構造を整理しながら、中小企業の採用担当者が有効求人倍率をどのように捉え、どのような行動につなげるべきかを独自の視点で解説します。
令和7年12月の福島県における有効求人倍率は、季節調整値で1.19倍となり、前月から0.02ポイント低下しました。この数値は、県内で仕事を探している求職者1人に対して、約1.2件の求人が存在していることを意味します。全国平均の有効求人倍率も同じ1.19倍であり、福島県は全国水準と同水準の雇用環境にあります。ただし、県内の雇用情勢については、引き続き求人が求職を上回って推移しているものの、求人の動きに足踏みが見られると判断されています。これは、数字の表面だけでは見えにくい慎重な企業行動が背景にあることを示しています。
月間有効求人数は34,765人で、前月比2.9%減少しました。有効求職者数も29,131人と前月比1.4%減少していますが、求人の減少幅の方が大きく、有効求人倍率の低下につながっています。さらに原数値で見ると、有効求人数は前年同月比でも減少しており、2か月連続で前年同月を下回りました。新規求人数についても11,830人と前年同月比1.5%減少し、3か月連続で前年同月を下回っています。これらの事実は、企業が新たな人材確保に対して慎重な姿勢を強めていることを示しています。
産業別に見ると、令和7年12月は業種ごとに明確な差が見られました。建設業の新規求人数は1,791人で前年同月比3.5%増加し、5か月連続で前年同月を上回っています。運輸業・郵便業も473人で前年同月比10.0%増加しました。卸売業・小売業やサービス業も増加に転じており、特定の分野では人手不足感が依然として強い状況です。一方で、製造業は1,411人で前年同月比3.2%減少し、宿泊業・飲食サービス業は934人で5.8%減少、医療・福祉は2,322人で7.9%減少しました。人材需要が高いとされてきた分野でも、コスト負担や人員体制の見直しにより、求人を抑制する動きが現れています。
正社員に限った状況を見ると、正社員有効求人倍率は原数値で1.16倍となり、前年同月を0.01ポイント上回りました。正社員求人は全体の新規求人のうち54.4%を占めており、企業側が非正規雇用から正社員雇用へと軸足を移しつつあることがうかがえます。ただし、正社員有効求人倍率は18か月連続で1倍台を維持しているものの、求職者との条件面の調整が難しく、採用に至らないケースも少なくありません。即戦力や経験者を求める傾向が強い一方で、求職者は働きやすさや将来の安定性を重視しており、この意識のズレが採用活動の難易度を高めています。
求職者側の動向を見ると、新規求職申込件数は減少傾向にある一方で、在職者の求職活動は一定数存在しています。有効求人倍率が1倍を超える状況では、求職者は複数の企業を比較検討する立場にあり、企業選びに慎重になります。中小企業にとっては、単に求人を出すだけでは人材を確保できず、自社の魅力を具体的に伝える工夫が不可欠です。
中小企業の採用担当者が有効求人倍率1.19倍という数字から学ぶべき最も重要な点は、この水準が決して楽な採用環境を意味しないということです。求人が求職を上回っているにもかかわらず採用が難しいのは、量の不足ではなく質のミスマッチが主因となっています。仕事内容が具体的に伝わっていない、入社後のキャリアが見えない、職場の雰囲気が分からないといった不安は、求職者にとって応募をためらう要因になります。
そのため、採用活動では求人票の書き方を見直すことが重要です。給与や休日といった条件面だけでなく、どのような業務を任され、どのような成長が期待できるのかを丁寧に説明することで、応募者の質は大きく変わります。また、有効求人倍率が高止まりしている状況では、採用スピードも競争力の一部となります。選考期間が長引けば、その間に他社で内定が決まってしまう可能性が高まります。中小企業であっても、意思決定の迅速化は採用成功率を左右する重要な要素です。
令和7年12月の福島県の雇用統計は、表面的には安定しているように見えながらも、内側では構造的な変化が進んでいることを示しています。有効求人倍率という一つの指標を起点に、求人と求職の内訳や業種別の動向まで理解することで、中小企業の採用担当者はより現実的で成果につながる判断が可能になります。数字を正しく読み解き、自社の採用戦略に落とし込む姿勢こそが、これからの採用活動において欠かせない視点と言えるでしょう。
この記事の要点
- 令和7年12月の福島県有効求人倍率は1.19倍で全国平均と同水準
- 求人は求職を上回るが求人の動きには足踏みが見られる
- 業種別では建設業や運輸業が増加し製造業や医療福祉は減少
- 正社員有効求人倍率は1.16倍で条件調整の重要性が高い
- 中小企業は情報発信力と採用スピードの強化が不可欠
⇒ 詳しくは福島労働局のWEBサイトへ


