2026年2月18日
労務・人事ニュース
令和7年12月茨城県有効求人倍率1.14倍が示す採用市場の実情
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県内の雇用情勢の概況(令和7年 12 月分)(茨城労働局)
この記事の概要
本記事では、令和7年12月の茨城県における有効求人倍率1.14倍という雇用統計をもとに、県内の雇用情勢がどのような局面にあるのかを丁寧に読み解きます。求人が求職を上回る状況は続いているものの、改善の動きは弱まりつつあり、物価上昇の影響も無視できません。中小企業の採用担当者が有効求人倍率をどのように捉え、現実的な採用活動につなげるべきかを、統計データに基づき分かりやすく解説します。
令和8年1月30日に公表された茨城県の雇用情勢によると、令和7年12月の有効求人倍率は季節調整値で1.14倍となり、前月から0.04ポイント上昇しました。仕事を探している人1人に対して約1.14件の求人が存在する計算となり、求人が求職を上回る状態は維持されています。ただし、県の基調判断では、雇用情勢は一段と改善の動きが弱まっているとされており、単純に採用しやすい環境とは言い切れません。物価上昇やコスト増加が企業活動に影響を与えており、採用に対する姿勢も慎重さを増しています。
月間有効求人数は42,581人で前月比2.8%増加し、5か月ぶりの増加となりました。一方で、月間有効求職者数は37,455人で前月比0.2%減少し、3か月連続の減少となっています。この結果として有効求人倍率は上昇していますが、求人数の増加は力強い回復というより、一時的な動きと見ることもできます。原数値で見ると、新規求人数は前年同月比4.6%減少し、12か月連続で前年を下回っており、企業全体の採用意欲は依然として抑制気味です。
新規求人倍率は季節調整値で2.14倍となり、前月から0.27ポイント上昇しました。新規求人数は14,928人で前月比13.0%増加していますが、前年同月比では減少しています。これは、短期的な人材補充や欠員対応の求人は増えているものの、将来を見据えた積極的な採用には踏み切れていない企業が多いことを示しています。中小企業の採用担当者にとっては、応募が集まるタイミングとそうでない時期の差が大きくなっている点に注意が必要です。
産業別に見ると、令和7年12月は運輸業・郵便業で新規求人が前年同月比16.5%増加し、情報通信業でも52.4%増加しています。製造業も3.1%増加しており、特定分野では人材需要が底堅い状況が続いています。一方で、医療・福祉は13.3%減少し、宿泊業・飲食サービス業も22.2%減少しました。人手不足が深刻とされてきた分野でも、採用コストや労働条件の問題から求人を抑制する動きが出ています。業種による採用環境の差はますます大きくなっており、他業界との人材獲得競争も無視できません。
正社員に限った有効求人倍率は原数値で1.03倍となり、前年同月から0.12ポイント低下しました。正社員求人は一定数存在しているものの、求職者の希望条件と企業側の提示条件が合わず、採用に至らないケースが増えていることがうかがえます。特に中小企業では、即戦力を求める傾向が強い一方で、求職者は安定性や働きやすさ、将来の見通しを重視しており、条件のすり合わせが難しくなっています。
中小企業の採用担当者が有効求人倍率1.14倍という数字から学ぶべきことは、売り手市場が続いているという単純な理解ではありません。この水準では、求職者は複数の企業を比較検討する立場にあり、企業は選ばれる側に立たされています。給与や休日といった条件面だけで競争することが難しい中小企業にとっては、仕事内容の具体性や職場環境、入社後の育成体制を丁寧に伝えることが重要です。求人票に記載された情報の質が、応募数やマッチングの精度を大きく左右します。
また、採用スピードも重要な要素となります。有効求人倍率が1倍を超える環境では、選考に時間をかけすぎると、その間に他社で内定が決まってしまう可能性が高まります。選考フローを見直し、意思決定を迅速に行うことは、中小企業であっても実践可能な改善策です。数字が示す環境を理解したうえで、現場の採用活動に落とし込む姿勢が求められます。
令和7年12月の茨城県の雇用統計は、求人が求職を上回る状態が続く一方で、改善の勢いが弱まりつつあることを示しています。有効求人倍率という一つの指標を表面的に捉えるのではなく、その背景にある求人と求職の動き、業種別の差を理解することで、中小企業の採用活動はより現実的で成果につながるものになります。数字を読み解く力こそが、これからの採用担当者にとって欠かせない視点と言えるでしょう。
この記事の要点
- 令和7年12月の茨城県有効求人倍率は1.14倍で前月から上昇
- 求人は増加したが前年同月比では新規求人減少が続いている
- 業種別で採用環境の差が大きくなっている
- 正社員有効求人倍率は低下し条件調整の重要性が高まっている
- 中小企業は情報発信力と採用スピードを重視すべき局面にある
⇒ 詳しくは茨城労働局のWEBサイトへ


