2026年2月20日
労務・人事ニュース
奈良県2025年12月有効求人倍率1.09倍から読み解く採用難
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奈良県の一般職業紹介状況(令和7年12月分及び令和7年分)について(奈良労働局)
この記事の概要
2025年12月の奈良県における有効求人倍率は1.09倍となり、前月から0.01ポイント低下しました。本記事では、奈良県の雇用統計に基づき、求人と求職の動きや産業別の特徴を整理しながら、中小企業の採用担当者が有効求人倍率をどのように読み取り、今後の採用活動に活かすべきかを詳しく解説します。数字の背景にある求職者の行動や企業側の変化を踏まえ、現場で実践できる考え方を提示します。
2025年12月の奈良県における有効求人倍率は1.09倍となりました。この数値は前月より0.01ポイント低下していますが、求人が求職を上回る状態は引き続き維持されています。有効求人数は20333人で前月比0.7%減少し、有効求職者数は18596人で0.5%減少しました。求人と求職の双方が減少する中で倍率がほぼ横ばいとなっている点は、採用市場が一時的な調整局面に入っていることを示しています。
奈良労働局は県内の雇用情勢について、改善の動きが弱まりつつも一部に持ち直しの兆しが見られるとしています。この評価は、中小企業の採用担当者にとって重要な意味を持ちます。景気後退局面のように一気に求職者が増える状況ではなく、あくまで人手不足を前提とした市場が続いているため、従来型の待ちの採用では人材確保が難しい状態が続くと考えられます。
新規求人倍率は2025年12月に1.90倍となり、前月から0.06ポイント上昇しました。新規求人数は7629人で8.0%増加し、新規求職者数も4006人で4.1%増加しています。この動きからは、企業側が新年度や将来需要を見据えて採用を再び強めている様子がうかがえます。一方で、求職者の増加ペースは求人ほど大きくなく、採用競争が緩和される兆しは限定的です。
産業別に見ると、医療・福祉分野の新規求人数は2995人で前年同月比9.4%増加し、全体の中でも高い水準を維持しています。建設業も401人で14.9%増加しており、慢性的な人手不足が続いていることが分かります。一方で、宿泊業・飲食サービス業やサービス業全体では前年同月比で2割前後の減少が見られ、産業ごとの採用環境に大きな差が生じています。
中小企業の採用担当者が注目すべきなのは、有効求人倍率1.09倍という数字が示す現実です。この数値は一見すると落ち着いた水準に見えますが、実際には職種や業種による偏りが大きく、特定分野では依然として強い人手不足が続いています。採用が難しい業種ほど、条件面だけでなく、働きやすさや成長機会を具体的に伝える姿勢が重要になります。
正社員の有効求人倍率は2025年12月時点で1.07倍となり、前年同月から0.02ポイント低下しました。正社員新規求人数は3306人で前年同月比4.6%増加しており、企業が非正規から正社員への切り替えを進めている動きも読み取れます。ただし、求職者側は即戦力だけでなく、安定性や職場環境を重視する傾向が強まっており、採用条件の一方的な提示では応募につながりにくい状況です。
また、離職者の動向を見ると、自己都合離職者が前年同月比17.8%増加しています。これは、在職中により良い条件や将来性を求めて転職活動を行う人が増えていることを示しています。中小企業にとっては、こうした求職者に対して自社の魅力を正しく伝えることが、採用成功の鍵となります。
有効求人倍率を活用した採用活動では、単に倍率の上下を見るのではなく、その背景にある求人数、求職者数、産業別動向を総合的に理解することが重要です。奈良県のデータからは、全体としては緩やかな調整局面にあるものの、人材確保が容易になる環境ではないことが明確に読み取れます。中小企業の採用担当者は、短期的な成果だけを追うのではなく、育成を前提とした採用や、長期的な人材定着を見据えた取り組みを進める必要があります。
採用市場が不透明な時期だからこそ、正確なデータに基づき、誠実で分かりやすい情報発信を行うことが信頼につながります。有効求人倍率1.09倍という数字は、採用の難しさと同時に、企業姿勢が問われる時代に入ったことを示していると言えるでしょう。
この記事の要点
- 2025年12月の奈良県有効求人倍率は1.09倍で前月から微減した
- 求人と求職の双方が減少し調整局面に入っている
- 医療福祉や建設分野では人手不足が続いている
- 正社員採用は増加傾向だが条件面だけでは不十分
- 有効求人倍率を踏まえた誠実な採用姿勢が重要
⇒ 詳しくは奈良労働局のWEBサイトへ


