2026年3月18日
労務・人事ニュース
2025年 売上1398万9000円に増加、全国約40000企業調査から見る個人企業の現状
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「土日祝休み」未経験OK医療機関での治験コーディネーターのお仕事/車通勤可/即日勤務可
最終更新: 2026年3月17日 09:46
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「正社員登用前提/駅チカ」大手生命保険会社での事務
最終更新: 2026年3月17日 01:30
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「直接雇用前提/CAD/未経験OK」図面作成のお仕事/東区
最終更新: 2026年3月17日 01:30
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正社員前提/土日祝休み/車通勤OK/商社での総務事務/門司港
最終更新: 2026年3月17日 01:30
2025年(令和7年)個人企業経済調査結果(総務省)
2026年3月2日、個人企業の経営実態を明らかにする最新の調査結果が公表された。本調査は、統計法に基づく基幹統計として毎年実施されており、個人企業の現状や課題を客観的なデータで示す重要な資料である。全国約170万の個人企業のうち、一定の方法で抽出した約40000企業を対象としており、信頼性の高い統計として政策立案や地域経済の分析に活用されている。
2024年の1企業当たりの年間売上高は1398万9000円で、前年の1376万3000円から1.6%増加した。年間営業利益は218万円となり、前年の212万8000円と比べて2.4%の増加となっている。売上高、営業利益ともに前年を上回ったことから、全体としては緩やかな回復傾向がうかがえる。
産業別にみると、売上高の前年比が最も高かったのは生活関連サービス業,娯楽業で6.4%増となった。宿泊業,飲食サービス業も3.2%の増加となっている。一方で、製造業は6.3%の減少となるなど、業種によって動きに違いが見られる。営業利益では宿泊業,飲食サービス業が13.8%増と大きく伸びている。
営業利益率に注目すると、その他のサービス業が30.6%と最も高い水準にある。卸売業,小売業は売上高が2824万9000円と最も高い一方で、営業利益率は6.7%と低く、業種ごとの収益構造の違いが明確になっている。売上規模と利益率は必ずしも一致しない点が特徴的である。
都道府県別に1企業当たりの年間売上高をみると、愛知県が1681万8000円で最も高く、三重県が1616万5000円、福岡県が1614万6000円、滋賀県が1613万3000円、茨城県が1607万7000円と続く。地域ごとの経済構造や産業集積の違いが、売上水準に反映されている。
産業別に地域差をみると、卸売業,小売業では愛知県が3812万6000円と突出している。宿泊業,飲食サービス業では沖縄県が2585万4000円で最も高い。建設業では沖縄県が2585万4000円、製造業では奈良県が1922万9000円といった結果も示されている。
経営者の年齢構成にも大きな特徴がある。2025年6月1日現在で、70歳から79歳の事業主が31.8%と最も高く、80歳以上を含めた70歳以上は46.0%に達している。個人企業の約半数が高齢の事業主によって運営されている実態が明らかになった。
都道府県別では、70歳以上の割合が岩手県で57.1%、石川県で55.5%、鳥取県で53.2%と高い水準にある。地域によっては過半数を超えており、事業承継や地域経済の持続性が大きな課題となっていることが読み取れる。
後継者の有無については、後継者がいない企業の割合が82.3%となり、前年より0.4ポイント上昇した。70歳以上の事業主に限ると、後継者がいない割合は74.1%である。特に生活関連サービス業,娯楽業では83.2%と高く、事業承継問題の深刻さが浮き彫りになっている。
デジタル化の状況を示す指標として、事業でパーソナルコンピュータを使用している企業は49.1%となり、前年より2.0ポイント上昇した。50歳未満の事業主では70.0%が使用している一方で、80歳以上では26.1%にとどまる。世代間でのデジタル活用の差が明確である。
経営上の問題点では、需要の停滞を挙げた企業が25.6%で最も多い。次いで原材料価格・仕入価格の上昇が17.9%となっている。2021年以降の推移をみると、需要の停滞は全産業で低下傾向にある一方、原材料価格の上昇は全産業で増加傾向が続いている。
今後の事業展開については、事業に対して積極的と回答した企業は9.3%で、前年と同水準であった。一方、事業に対して消極的とした企業は20.6%で、0.2ポイント上昇している。特に建設業では消極的が26.5%と高い割合を占める。
年齢別では、50歳未満で積極的とした割合が25.5%と高いのに対し、80歳以上では2.1%にとどまる。消極的とした割合は80歳以上で32.4%となっており、高齢化が将来展望にも影響を与えていることが分かる。
本調査は毎年6月1日現在で実施され、経理事項は前年1年間の状況を把握している。調査対象企業は約40000で、都道府県、産業分類、売上高階級ごとに層化無作為抽出されている。こうした統計的手法により、全国の個人企業の実態を正確に捉えることが可能となっている。
個人企業は地域経済や雇用を支える重要な存在である。売上や利益の動向だけでなく、高齢化や後継者不足、デジタル化の遅れといった構造的課題も同時に進行している。2026年3月公表の本結果は、今後の中小企業政策や地域振興策を考える上で欠かせない基礎資料となる。
⇒ 詳しくは総務省のWEBサイトへ


