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2026年3月19日

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令和8年1月長崎県有効求人倍率1.05倍と対馬1.55倍の地域差

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令和8年1月長崎県有効求人倍率1.05倍と求職者9.8%増加の背景

令和8年3月3日、長崎労働局は令和8年1月分の雇用失業情勢を公表した。今回の発表によると、長崎県の有効求人倍率は季節調整値で1.05倍となり、前月と同水準で推移した。これで59か月連続して1.0倍以上を維持していることになる。求人が求職を上回る状態は続いているものの、直近の動きには落ち着きが見られ、物価上昇など外部環境が雇用に与える影響について引き続き注視が必要な局面にある。

令和8年1月の月間有効求人数は24,261人で、前月比2.4%増加した。一方で、月間有効求職者数も23,015人と前月比2.3%増加している。求人、求職ともに増加したが、伸び率がほぼ同程度であったため、有効求人倍率は1.05倍で横ばいとなった。前年同月の有効求人倍率は1.17倍であったことから、1年間で0.12ポイント低下している。全国の同月の有効求人倍率は1.18倍であり、長崎県は全国平均を下回る水準に位置している。

新規求人倍率は季節調整値で1.60倍となり、前月から0.02ポイント低下した。これでも65か月連続で1.5倍以上を維持している。新規求人数は8,790人で前月比1.9%増加したが、新規求職者数は5,504人で前月比3.5%増と、求職者の伸びが上回ったことが倍率低下の要因である。原数値で見ると、新規求人数は9,913人で前年同月比4.3%減少し、12か月連続の減少となった。フルタイム求人は前年同月比6.2%減、パートタイム求人も1.5%減と、企業の採用姿勢は慎重さがうかがえる。

産業別にみると、建設業は721人で前年同月比19.3%減と2か月振りの減少となった。製造業は777人で2.4%増と15か月振りの増加に転じている。運輸業・郵便業は432人で5.9%減と6か月連続の減少であり、卸売業・小売業は1,117人で7.4%減となった。宿泊業・飲食サービス業は471人で21.0%減と12か月連続の減少であり、生活関連サービス業・娯楽業も347人で2.5%減と13か月連続の減少が続く。医療・福祉は3,535人で1.8%増と6か月振りに増加した点が特徴的である。分野によって明暗が分かれており、需要の構造変化が進んでいることが読み取れる。

新規求職者数は原数値で5,900人となり、前年同月比9.8%増加した。2か月連続の増加である。フルタイム求職者は5.9%増、パート求職者は15.8%増と、特にパート希望者の増加が目立つ。男女別では男性が10.4%増、女性が9.4%増といずれも増加している。求職時の状況別にみると、離職者は9.0%増、在職者は10.7%増、無業者は16.7%増であり、幅広い層で求職活動が活発化している。

正社員の有効求人倍率は原数値で1.07倍となり、前年同月比0.08ポイント低下した。正社員の月間有効求人数は12,938人、パートを除く常用の月間有効求職者数は12,078人である。全国の正社員有効求人倍率は1.04倍であり、長崎県は全国をわずかに上回る水準であるものの、前年からは需給のひっ迫度が緩和している。

安定所別にみると、対馬所が1.55倍と最も高く、大村所と江迎所が1.03倍で最も低い。前年同月と比較すると、長崎所は1.06倍で0.14ポイント低下、佐世保所は1.26倍で0.17ポイント低下するなど、多くの地域で前年を下回っている。地域ごとの産業構成や人口動態が倍率に影響していることが考えられる。

今回のデータで重要なのは、求人が求職を上回る構造は維持しながらも、求人の動きが落ち着きつつある点である。有効求人倍率1.05倍という水準は、極端な売り手市場ではなく、企業にとっては選考の質がより問われる局面に入っていることを意味する。中小企業の採用担当者にとっては、単に応募数を増やすだけでなく、自社に適した人材をいかに見極め、定着させるかが重要になる。

E-E-A-Tの観点からみると、採用活動においても経験と専門性、信頼性が重視される。求人票には具体的な賃金水準や年間休日数、平均残業時間などを明示し、曖昧な表現を避けることが求職者の信頼を高める。例えば月給や賞与実績、研修制度の内容を具体的な数字で示すことで、企業の透明性が向上する。自己都合退職や在職者の求職増加が見られる現状では、働きやすさやキャリア形成の明確さが応募動機に直結する。

また、医療・福祉分野で求人が増加している一方、宿泊業・飲食サービス業では減少が続いている。こうした産業間の差を踏まえ、自社が属する業界の動向を把握した上で、競合との差別化を図る必要がある。地域の有効求人倍率が1.05倍であるという事実は、求職者に一定の選択肢があることを示す。中小企業は、経営者との距離の近さや意思決定の速さといった強みを具体的なエピソードとともに伝えることで、求職者の安心感を醸成できる。

さらに、新規求職者が前年同月比9.8%増加していることは、採用活動を強化する好機でもある。求人が減少傾向にある今こそ、採用広報を見直し、オンライン面接の活用や職場見学の実施など、応募ハードルを下げる工夫が効果を発揮する可能性が高い。単なる人手不足対策ではなく、将来の事業成長を見据えた人材戦略を構築することが重要である。

長崎県の令和8年1月の有効求人倍率1.05倍という数字は、雇用環境が安定と変化の両面を併せ持つ状況を映し出している。公的統計に基づく客観的なデータを活用し、自社の採用活動を冷静に分析する姿勢が、これからの中小企業に求められる。事実に基づいた情報発信と誠実な対応こそが、信頼を積み重ね、優秀な人材の確保につながる鍵となる。

⇒ 詳しくは長崎労働局のWEBサイトへ

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