2026年3月19日
労務・人事ニュース
令和8年1月岩手県有効求人倍率1.10倍と新規求人倍率1.73倍
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令和8年1月岩手県有効求人倍率1.10倍と求職者増加3.0%の背景
令和8年3月3日、岩手労働局は令和8年1月分の一般職業紹介状況を公表した。岩手県内の雇用情勢は、求人が求職を上回る状況が続いているものの、全体としては弱さも見られるという判断が示されている。今回の発表で注目されるのは、有効求人倍率が13か月ぶりに前月を上回った点である。受理地別の季節調整値による有効求人倍率は1.10倍となり、前月の1.08倍から0.02ポイント上昇した。
有効求人数は23,547人で前月比399人増、率にして1.7%増加した。一方、有効求職者数は21,453人で前月比34人減、0.2%の減少となっている。求人が増え、求職者がわずかに減少したことで倍率が改善した形だ。ただし前年同月と比べると、有効求人数は1,107人減少しており、4.5%のマイナスとなる。求職者数は前年同月比で738人増、3.6%増加しているため、長期的に見ると需給のバランスはやや緩和方向にあると読み取れる。
新規求人倍率は1.73倍で、前月の1.77倍から0.04ポイント低下し、2か月ぶりに前月を下回った。新規求人数は8,534人で前月比461人減、5.1%の減少である。新規求職者数は4,926人で前月比144人減、2.8%減少した。求人と求職がともに減少する中で、求人の落ち込み幅が大きかったことが倍率低下の要因である。企業の採用意欲が一部で慎重になっている可能性がある。
全国の有効求人倍率は1.18倍で前月より0.02ポイント低下している。東北平均は1.16倍で0.01ポイント低下した。岩手県の1.10倍は全国平均を下回り、東北平均よりも低い水準にある。都道府県別順位では下位グループに位置しており、地域経済の構造や人口動態の影響が背景にあると考えられる。
地域別に見ると、内陸部と沿岸部で状況は異なる。原数値では内陸部の有効求人倍率は1.23倍、沿岸部は0.93倍である。沿岸部では求人が求職を下回る地域もあり、雇用機会の偏在が続いている。盛岡は1.16倍、北上は1.62倍と比較的高い一方、釜石は0.89倍、久慈は0.86倍にとどまる。企業の採用担当者は、自社の所在地だけでなく、周辺地域の倍率も踏まえて採用戦略を検討する必要がある。
正社員の有効求人倍率は0.91倍で前年同月を0.06ポイント下回った。正社員求人の構成比は42.2%となり、前年より3.4ポイント低下している。常用フルタイムの有効求職者には派遣や契約社員を希望する人も含まれるため、厳密な意味での正社員倍率より低めに出る傾向はあるが、それでも1倍を下回っている事実は重い。企業にとっては選考の幅が広がる一方で、優秀な人材を引きつけるための工夫が不可欠となる。
産業別の新規求人動向を見ると、建設業は812人で前年同月比20.3%減、運輸業・郵便業は371人で23.5%減、宿泊業・飲食サービス業は554人で35.0%減と減少が目立つ。医療・福祉は2,001人で11.7%減少した。一方、製造業は1,054人で前年同月比0.4%増と横ばい圏で推移している。産業ごとの差が鮮明であり、自社業界の動向を正確に把握することが採用成功の前提となる。
ここで重要なのは、有効求人倍率1.10倍という数字をどのように解釈するかである。1倍を上回っているため求人超過の状態ではあるが、平成30年の1.46倍や令和4年の1.34倍と比べれば明らかに低い水準である。かつての強い売り手市場とは状況が異なる。中小企業の採用担当者にとっては、応募母集団の確保と選考精度の両立が可能な局面に入りつつあると考えられる。
採用活動を進めるうえでは、まず求人票の情報を具体的にすることが欠かせない。賃金、年間休日数、残業時間、賞与実績などを数字で示すことで信頼性が高まる。E-E-A-Tの観点では、経験と専門性を裏付ける実績データの提示が重要となる。例えば平均勤続年数や直近3年間の離職率、資格取得支援制度の利用実績などを明示することで、求職者は企業の実態を客観的に判断できる。
また、岩手県では地域差が大きいことから、就業地別求人倍率も参考になる。令和8年1月の就業地別有効求人倍率は1.19倍で、受理地別より0.09ポイント高い。県外で受理された求人が県内就業として計上されるためである。広域での人材獲得を視野に入れる企業は、県内外の労働移動も踏まえた募集戦略を構築すべきだ。
さらに、求職者数は前年同月比3.0%増加しており、転職希望者の動きは活発化している。自己都合離職者や在職者の求職登録も一定数存在する。単なる人手不足対策ではなく、キャリア形成や働き方の柔軟性を示すことが、優秀な人材の獲得につながる。リモートワークの可否や時短勤務制度の整備状況など、具体的な働き方の選択肢を提示することが有効だ。
有効求人倍率は景気動向の一指標にすぎないが、長期的な推移を見ることで地域経済の変化が読み取れる。昭和40年代の0.3倍台から平成期の1倍台回復、リーマン不況や新型コロナの影響を経て、現在は1.10倍で推移している。数字の背景には産業構造の変化、人口減少、高齢化がある。中小企業は短期的な倍率の上下だけでなく、中長期的な人材戦略を描く必要がある。
岩手県令和8年1月の有効求人倍率1.10倍という現実は、過度な悲観も楽観も許されない水準である。採用担当者は、公的統計という信頼性の高いデータを基盤に、自社の採用条件を客観視し、地域特性に応じた戦略を立てることが求められる。透明性の高い情報発信と誠実な選考姿勢が、これからの人材確保の成否を分ける鍵となる。
⇒ 詳しくは岩手労働局のWEBサイトへ


