2026年3月20日
労務・人事ニュース
令和8年1月岐阜県有効求人倍率1.41倍と介護関連5.38倍
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令和8年1月岐阜県有効求人倍率1.41倍の長期推移
岐阜労働局が令和8年3月3日に公表した令和8年1月分の一般職業紹介状況によれば、岐阜県内の有効求人倍率は季節調整値で1.41倍となり、前月から0.01ポイント低下した。有効求人数は40,486人で前月比0.1%減少し、有効求職者数は28,715人で前月比0.6%増加している。有効求人倍率は3か月ぶりに低下したが、依然として1倍を大きく上回り、全国の同月の有効求人倍率1.18倍と比較しても高い水準を維持している。全国順位は6位であり、東海地域の中でも相対的に堅調な水準にあることがわかる。
新規求人倍率は季節調整値で2.38倍となり、前月から0.12ポイント低下した。新規求人数は13,740人で前月比5.7%減少し、新規求職者数は5,781人で前月比0.8%減少している。新規求人倍率は2か月連続で低下しており、企業の採用意欲は高水準ながらもやや慎重な動きが見られる。さらに、正社員有効求人倍率は原数値で1.43倍となり、前年同月比で0.03ポイント低下し6か月連続の低下となった。正社員有効求人数は21,242人、正社員有効求職者数は14,838人であり、正社員をめぐる需給も引き続き逼迫しているが、緩やかな調整局面に入っている可能性がある。
産業別の新規求人状況を見ると、前年同月比で増加した主な産業は運輸業・郵便業で147人増、製造業で118人増、教育・学習支援業で100人増となっている。製造業の内訳では、輸送用機械で56人増、電子部品・デバイス・電子回路で41人増など、特定分野での需要拡大が見られる。一方で、卸売業・小売業は748人減、宿泊業・飲食サービス業は243人減、建設業は137人減と、消費関連や一部建設分野で減少が目立つ。医療・福祉は4,084人と高水準を維持しつつ前年同月比で35人増となっており、慢性的な人材不足が続いていることがうかがえる。
職業別にみると、専門的・技術的職業の有効求人倍率は2.50倍、販売職は4.22倍、サービス職は2.91倍、保安職は7.00倍、建設従事者は5.79倍、介護関連は5.38倍と高い。一方で事務職は0.66倍、運搬・清掃等は0.54倍と1倍を下回っている。つまり、職種によって需給の偏りが大きく、企業は自社の募集職種がどの需給環境にあるのかを精緻に把握する必要がある。
年齢別の新規求職者数を見ると、令和8年1月は6,209人で前年同月比1.5%増加している。65歳以上は1,305人で構成比21.0%を占め、60~64歳も786人で12.7%となっている。高年齢層の求職活動が活発であり、中小企業にとってはシニア人材の活用が重要な選択肢となる。若年層では20~24歳が357人で前年同月比14.0%減少しており、若年人材の確保は一層難易度が高まっている。
このようなデータを踏まえると、有効求人倍率1.41倍という水準は、求職者1人に対して1.41件の求人が存在する売り手市場を意味する。中小企業の採用担当者は、単に求人を出すだけでは応募が集まりにくい環境にあることを前提に戦略を構築する必要がある。特に正社員有効求人倍率が1.43倍で推移しつつ低下傾向にあることは、競争が依然激しい中で徐々に調整が進んでいる可能性を示唆する。ここで重要なのは、数値の変化を短期的に一喜一憂するのではなく、過去からの推移を俯瞰し、自社の採用力を客観的に評価する姿勢である。
岐阜県の有効求人倍率は平成30年度に2.03倍を記録し、その後は新型感染症の影響で令和2年度に1.30倍まで低下したが、令和4年度には1.66倍まで回復し、直近では1.52倍から1.41倍へと緩やかに調整している。長期的な視点で見れば、1倍を大きく上回る構造的な人手不足局面が続いている。したがって、中小企業は景気循環の波を踏まえつつも、恒常的な採用難を前提とした組織づくりを進めるべきである。
具体的には、求人票の内容を単なる条件提示にとどめず、企業の理念や働きがい、育成方針を明確に伝えることが求められる。E-E-A-Tの観点からは、採用情報においても専門性と実績を具体的に示し、透明性を高めることが信頼構築につながる。例えば、教育体制やキャリアアップ事例、定着率などの客観的データを示すことで、求職者に安心感を与えることができる。
また、職業別倍率が0.66倍の事務職など、比較的求職者が多い分野では選考基準を見直し、ポテンシャル採用を検討する余地がある。一方で、倍率が5倍を超える建設や介護分野では、待遇改善や柔軟な勤務形態の導入など、労働条件の見直しが不可欠である。年齢構成の変化を踏まえ、65歳以上の採用や短時間勤務制度の整備も現実的な選択肢となる。
物価上昇が雇用に与える影響にも注意が必要であると指摘されている。コスト増加が企業経営を圧迫する中で、人件費の在り方をどう設計するかは経営課題そのものである。しかし、採用を抑制するだけでは将来の競争力を失いかねない。データに基づき市場環境を正確に把握し、自社の強みを明確化しながら、持続可能な採用戦略を構築することが中小企業にとって最も重要である。
有効求人倍率1.41倍という数字は単なる統計ではなく、40,486人分の求人と28,715人の求職者が存在する具体的な市場の姿である。信頼できる公的データを基盤に、冷静かつ戦略的に採用活動を進めることこそが、変動する労働市場において中小企業が生き残るための鍵となる。
⇒ 詳しくは岐阜労働局のWEBサイトへ


