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2026年3月22日

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2026年1月東京都の有効求人倍率1.73倍 新規求人倍率3.38倍

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2026年1月東京都の有効求人倍率1.73倍 正社員求人倍率1.20倍

2026年3月3日、東京労働局は2026年1月の東京都における一般職業紹介状況を公表した。今回の統計によると、東京都の有効求人倍率は季節調整値で1.73倍となり、前月より0.01ポイント低下した。求人が求職を上回る状態は引き続き続いているものの、求人の減少傾向や求職者の増加など、労働市場の変化を示す動きも見られている。雇用情勢については求人が求職を上回って推移しているものの、物価上昇などの経済環境が雇用に与える影響に留意する必要があると分析されている。

まず有効求人倍率の内訳を見ると、2026年1月の月間有効求人数は351,836人で、前月比ではほぼ横ばいとなった。一方で有効求職者数は203,868人となり、前月より0.8%増加している。求人が求職者を大きく上回っている構造は維持されているものの、求職者が増えている点は採用市場の変化を示す重要なポイントである。企業の採用意欲が一定水準を維持している一方で、転職や再就職を検討する人が増えている可能性がある。

新規求人の動向を見ると、2026年1月の新規求人倍率は3.38倍で、前月より0.10ポイント低下した。新規求人数は121,167人で前月比1.2%減少し、3か月ぶりに前月を下回った。一方、新規求職者数は35,862人で前月比1.7%増加し、4か月連続で前月を上回っている。短期的な採用市場を見るうえで重要な指標である新規求人倍率が低下していることから、企業の新規採用活動はやや落ち着きつつあることがうかがえる。

原数値で前年同月と比較すると、有効求人数は352,188人で前年同月比4.1%減少しており、8か月連続で前年を下回っている。一方で有効求職者数は193,940人となり前年同月比2.4%減少した。求人数と求職者数の双方が減少しているが、求人の減少幅の方が大きいことから、求人倍率はやや低下する結果となっている。

新規求人の前年同月比較では、2026年1月の新規求人数は126,716人で前年同月比3.5%減少し、6か月連続で前年を下回った。企業の採用活動は継続しているものの、急激な拡大局面ではなく、慎重な採用姿勢へと変化している可能性がある。一方で新規求職者数は37,436人で前年同月比4.6%増加しており、求職活動を始める人が増えている状況である。特に自己都合による離職者が前年同月比5.0%増加している点から、キャリアアップや転職を目的とした求職活動が活発になっていると考えられる。

産業別の新規求人の状況を見ると、業種によって採用動向には大きな差が見られる。2026年1月の新規求人数は126,716人であり、その内訳を見ると医療・福祉は26,730人、サービス業は24,384人、宿泊業・飲食サービス業は18,729人、卸売業・小売業は12,455人となっている。前年同月と比較すると、サービス業では5.2%増、運輸業・郵便業では3.6%増となり、一定の人材需要が継続している。一方で生活関連サービス業・娯楽業は10.8%減、宿泊業・飲食サービス業は9.8%減、卸売業・小売業は9.0%減となり、消費動向や物価上昇の影響が採用活動に表れている可能性がある。

職業別に見ると、求人倍率が特に高い職種として保安職業従事者、介護サービス職業従事者、建築・土木関連技術者などが挙げられる。一方で一般事務や会計事務などの職種では求人倍率が低く、求職者が多い状況が続いている。職種によって人材不足の度合いが大きく異なることが東京都の労働市場の特徴である。

就職件数を見ると、2026年1月の就職件数は5,197件で前年同月比4.4%減少した。一般求人による就職は2,294件で前年同月比7.5%減、パート求人による就職は2,903件で前年同月比1.8%減となっている。求人の充足数は7,438件で前年同月比0.2%減少しており、企業が求人を出しても必ずしも採用につながっていない状況も見えてくる。

正社員の採用状況を見ると、正社員の有効求人数は154,568人で前年同月比5.4%減少し、7か月連続で前年を下回った。正社員有効求人倍率は1.20倍で前年同月より0.04ポイント低下している。東京都では依然として正社員求人が求職者を上回る状況ではあるが、求人の伸びは鈍化している。企業側が採用を拡大するよりも、必要な人材を慎重に確保する姿勢へと変化している可能性がある。

このような雇用統計の動きは、中小企業の採用担当者にとって非常に重要な判断材料になる。2026年1月の東京都の有効求人倍率1.73倍という数字は、依然として求人が求職者を大きく上回る売り手市場であることを示している。特に東京都は企業数が多く、企業同士の人材獲得競争が激しい地域であるため、中小企業が優秀な人材を確保するには戦略的な採用活動が必要になる。

まず重要になるのは、求人情報の質と透明性である。東京都の求職者は多くの求人情報を比較しながら応募先を選ぶ傾向が強く、仕事内容や給与条件だけでなく、職場環境やキャリア形成の仕組みなどを重視する傾向がある。求人票や採用ページでは、具体的な仕事内容、教育制度、評価制度、働き方などを丁寧に説明することで、求職者に安心感を与えることができる。

次に重要になるのは採用スピードである。求職者が複数企業へ同時に応募するケースが多い東京都では、応募後の対応が遅れると採用機会を逃してしまう可能性が高い。応募受付から面接設定、結果連絡までの流れを迅速に進めることで、優秀な人材を確保できる可能性が高まる。

また中小企業にとっては、企業規模ではなく働き方の魅力を伝えることも重要である。東京都には大企業が多く存在するが、柔軟な働き方や意思決定の速さ、社員同士の距離の近さなどは中小企業ならではの強みである。求職者が企業で働くイメージを持てるよう、実際の働き方や社員の声などを具体的に伝えることが採用成功の鍵となる。

さらに採用戦略を考える際には、労働市場のデータを継続的に確認することが重要である。東京都では医療・福祉やサービス業など人材需要が高い分野がある一方で、求人が減少している業種も存在する。自社の業界動向を理解し、採用タイミングや募集方法を見直すことで、採用活動の成功確率を高めることができる。

2026年1月の東京都の有効求人倍率1.73倍という数字は、企業にとって依然として人材確保が簡単ではない環境を示している。しかし求職者の増加や求人の減少など、採用市場には変化の兆しも見られている。中小企業の採用担当者は、こうした雇用統計を参考にしながら、自社の採用活動を柔軟に見直していくことが重要である。労働市場の動向を正しく理解し、求職者にとって魅力ある職場環境を発信していくことが、今後の人材確保と企業成長につながっていくと考えられる。

⇒ 詳しくは東京労働局のWEBサイトへ

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