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2026年3月22日

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2026年7月から民間企業の法定雇用率2.7%へ引き上げ 従業員37.5人以上企業が対象となる障害者雇用制度の変更とは

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進む障害者雇用制度改革 2026年7月法定雇用率2.7%と対象企業37.5人以上への拡大

大阪府内の事業主に向けて、障害者雇用に関する制度の重要な見直しが進められている。今回示された内容では、障害者の法定雇用率の引き上げや支援制度の強化が段階的に実施されることが説明されている。障害の有無に関係なく、希望や能力に応じて誰もが職業を通じて社会参加できる共生社会の実現を目指し、すべての事業主には一定割合以上の障害者を雇用する義務が課されている。企業にとっては人材確保と社会的責任の双方に関わる制度であり、今後の雇用管理において理解しておくべき重要な制度変更となる。

まず大きな変更点として示されているのが、民間企業の障害者法定雇用率の段階的な引き上げである。これまで民間企業の法定雇用率は2.3%であったが、2024年4月から2.5%へ引き上げられ、さらに2026年7月からは2.7%へと引き上げられる予定となっている。この制度改正により、企業はこれまで以上に障害者雇用の確保に取り組む必要が生じる。雇用率は企業の従業員数に応じて適用されるため、企業の人事担当者は自社の雇用状況を定期的に確認しながら、必要な人員配置を検討することが求められる。

法定雇用率の引き上げと合わせて、障害者雇用の対象となる企業の範囲も変更される。従来は従業員43.5人以上の企業が対象とされていたが、2024年4月からは40.0人以上の企業に拡大されている。さらに2026年7月からは37.5人以上の企業が対象となる予定である。この変更によって、これまで対象外であった中小規模の事業所でも障害者雇用の義務が生じる可能性がある。従業員規模が比較的小さい企業でも制度の対象となるため、人事担当者は今後の採用計画を早期に検討することが重要になる。

また、障害者を雇用する企業には、雇用率を満たすだけではなくいくつかの義務が課されている。代表的なものとして、毎年6月1日時点の障害者雇用状況を報告する制度がある。企業はこの時点の雇用状況を整理し、ハローワークへ報告を行う必要がある。さらに、障害者雇用を推進するための担当者として「障害者雇用推進者」を選任することも努力義務として示されている。企業内での体制を整えることが、障害者の雇用と職場定着を進めるうえで重要な役割を果たす。

制度改正では、除外率制度についても見直しが行われている。除外率とは、特定の業種において業務の性質などから障害者雇用が難しい場合に、雇用率計算の対象となる労働者数を調整する仕組みである。この除外率は2025年4月1日から各業種ごとに10ポイント引き下げられている。たとえば建設業や鉄鋼業、道路貨物運送業などでは10%、港湾運送業や警備業では15%、医療や高等教育機関などでは20%といった形で設定されている。制度の見直しにより、従来よりも多くの労働者が雇用率の計算対象となる可能性があるため、企業は自社の業種に該当する除外率を確認しておく必要がある。

さらに障害者雇用に関する算定方法の変更も実施されている。精神障害者については、週の所定労働時間が20時間以上30時間未満で働く場合でも、一定の条件のもとで雇用率上1人として算定できる特例措置が継続されている。また2024年4月からは、週の所定労働時間が10時間以上20時間未満の精神障害者や重度身体障害者、重度知的障害者についても、雇用率の算定において0.5人として計上できる制度が導入された。これにより、短時間勤務の形態でも雇用率に反映される仕組みが整えられている。

企業に対する支援制度についても強化が進められている。障害者雇用に関する相談支援として「障害者雇用相談援助事業」が開始されており、企業は雇用管理や職場定着に関する相談を専門の支援事業者から受けることができる。この支援は原則無料で利用できるため、障害者雇用に初めて取り組む企業や、職場環境の整備に課題を抱える企業にとって有効な支援策となる。

また、障害者雇用に関する助成制度についても拡充が行われている。職務転換のための能力開発や、業務を円滑に進めるための設備や人員配置に対して助成を受けることができる制度が整備されている。さらに障害者介助等助成金や職場適応援助者助成金の拡充が行われ、職場への定着を支援する仕組みが強化されている。職場実習や見学の受け入れに対する助成制度も新設されており、企業が障害者雇用に取り組みやすい環境づくりが進められている。

障害者雇用に関する納付金制度についても、法定雇用率の変更に合わせて算定方法が変わる。2026年度分の障害者雇用納付金では、2026年6月までの期間は2.5%、2026年7月以降は2.7%の雇用率を基準として算定される仕組みとなる。企業は年度ごとの制度変更を理解したうえで、適切に申告を行う必要がある。申告期間についても年度ごとに定められているため、企業の担当者は制度のスケジュールを確認しながら対応することが求められる。

今回の制度改正は、企業の採用活動や人材管理に大きく関わる内容である。特に従業員数が40人前後の中小企業では、今後の雇用計画によって法定雇用率の対象となる可能性があるため、早い段階で制度を理解しておくことが重要になる。障害者雇用は単なる制度対応ではなく、職場環境の多様性を広げる取り組みとしても注目されている。企業は制度の内容を正確に理解し、支援制度を活用しながら計画的な雇用体制を整えていくことが求められている。

⇒ 詳しくは大阪労働局のWEBサイトへ

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