労務・人事ニュース

  • TOP
  • お知らせ
  • 労務・人事ニュース
  • 2026年3月6日に閣議決定された産業競争力強化法改正案、投資利益率15%以上かつ投資額35億円以上で税額控除7%の大胆な投資促進税制とは

2026年3月27日

労務・人事ニュース

2026年3月6日に閣議決定された産業競争力強化法改正案、投資利益率15%以上かつ投資額35億円以上で税額控除7%の大胆な投資促進税制とは

広告

「経済社会情勢の変化を踏まえた企業の事業活動の持続的な発展を図るための産業競争力強化法等の一部を改正する法律案」が閣議決定されました(経産省)

2026年3月6日、経済社会情勢の変化に対応しながら企業の事業活動の持続的な発展を促進することを目的とした「産業競争力強化法等の一部を改正する法律案」が閣議決定された。この法案は、現在開会中の第221回国会に提出される予定となっている。経済環境が大きく変化する中で、日本企業の競争力を高めるための制度整備を進めることが今回の改正の背景となっている。

近年、国際経済事情の変化や資源価格の変動などにより物価の継続的な上昇が見られている。また、人口減少や少子高齢化の進行など、日本社会を取り巻く経済環境も大きく変化している。このような状況の中で、企業の事業活動を安定的かつ持続的に発展させることが、産業競争力の強化において重要な課題となっている。

今回の法改正では、国内投資を促進することで事業の高付加価値化を進めるとともに、海外需要の開拓や原材料の安定確保を通じて供給網の強靱化を図ることが目指されている。さらに、事業活動の基盤となる産業用地の整備や、地域社会の生活基盤の維持を通じて産業の担い手を確保する取り組みも盛り込まれている。

改正案ではまず、国内成長投資の促進を目的として産業競争力強化法の一部改正が行われる。ここでは令和8年度税制改正大綱に盛り込まれた「大胆な投資促進税制」に関連する制度整備が進められる。この制度は原則として全業種を対象とし、即時償却または税額控除7%などの措置を受けられる仕組みである。

対象となる設備としては「特定生産性向上設備等」が定義される予定であり、投資利益率15%以上であることや、投資規模が35億円以上であることなどの条件が設定される。なお中小企業等の場合には、投資規模は5億円以上とされる。このような要件を満たした設備投資に対して税制上の支援が行われることで、国内成長投資の拡大を図ることが目的とされている。

また、事業適応計画認定制度について新たな類型が追加される。新たに創設される類型の1つは、予見し難い国際経済事情の急激な変化に対応して企業が行う取り組みを対象とする「国際経済事情激変事業適応」である。もう1つは、事業に必要な費用の上昇などによって変化した事業環境に対応するための「事業費上昇事業適応」である。

これらの制度に基づき認定を受けた事業適応計画に従って設備投資を行う場合には、金融支援措置が講じられる。具体的には、政府系金融機関によるツーステップローンや、中小企業支援機関による債務保証などが活用できる仕組みが整備される予定となっている。これにより、国内成長投資に必要となる資金供給の円滑化を図ることが狙いとされている。

さらに、産業の担い手の確保につながる生活基盤の維持を目的とした新たな計画認定制度も設けられる。生活の維持に必要な物品やサービスの需要減少や供給不足に対応するため、事業の効率化を進める取り組みとして「生活維持物品役務需要減等事業適応」が新設される。

この制度に基づき認定を受けた計画に従って事業を行う場合には、金融支援や組織変更手続の特例措置などの支援が行われる。また、計画の策定や実施を支援する機関を認定する制度も設けられる予定である。さらに、都道府県や市町村がこれらの支援機関などと連携した協議会を組織できるようにする仕組みも整備される。

地域経済の成長基盤を強化するため、地域経済牽引事業に関する法律についても一部改正が行われる。産業用地の確保を目的として、既存用地の条件改善に関する措置が盛り込まれている。地域経済牽引事業については、生活環境との調和や地域住民の理解を前提として、工場立地法に基づく工場の緑地面積率などの規制に特例を設けることが可能となる。

また、データセンターに対して工業用水の供給を行うことを義務付ける措置も講じられる予定である。こうした制度整備により、地域における産業用地の活用を進め、企業の事業活動の拡大を支える基盤整備を進めることが目指されている。

さらに、都道府県または市町村による産業用地整備の計画承認制度も新たに創設される。承認された計画に基づいて官民連携で整備が進められる場合には、土地の譲渡に関する所得税や住民税の軽減措置が適用される予定である。これにより、産業用地の整備を促進し、地域経済の発展につなげることが期待されている。

加えて、貿易保険制度についても制度改正が行われる。供給網の強靱化に対応するため、日本政府と外国政府との間で取り決められた案件に関する業務を「特定引受業務」として新たに位置付ける制度が創設される。

この特定引受業務に関しては、専用の特別勘定を設けて経理を行う仕組みが導入される。また、特別勘定の健全性を確保するため、国債の交付などの措置も整備される予定である。これらの制度整備により、企業の国際的な事業活動を支える金融基盤の強化が図られる。

今回の法律案は、国内投資の促進、供給網の強靱化、地域産業基盤の整備などを総合的に進めることで、日本企業の事業活動の持続的な発展を支える制度の整備を目的としている。経済社会環境が大きく変化する中で、企業活動と地域経済の双方を支える政策として、今後の国会審議が注目される。

⇒ 詳しくは経済産業省のWEBサイトへ

広告
パコラ通販ライフ
パコラ通販ライフ
PR記事作成サービス受付フォーム