2026年4月13日
労務・人事ニュース
2026年2月調査で明らかになった建設技能労働者の需給状況と全国0.3%不足
建設労働需給調査結果(令和8年2月分調査)について(国交省)
国土交通省は2026年3月25日、建設技能労働者の需給状況を把握する「建設労働需給調査」の2026年2月分の結果を公表した。調査は2月10日から20日の間の1日を対象として実施され、全国の建設現場における労働力の過不足状況が明らかになった。
全国の8職種における過不足率は0.3%の不足となり、前月の1月における0.0%の均衡から0.3ポイント不足が拡大した。前年同月も0.3%の不足であり、同水準で推移していることが確認された。一方、6職種では0.3%の過剰となり、職種によって需給のばらつきが見られる結果となっている。
地域別に見ると、東北地域の8職種における過不足率は0.6%の不足となり、前月の0.4%不足から0.2ポイント拡大した。前年同月は0.9%の過剰であったことから、1.5ポイント不足側へ変化しており、全国の中でも変動幅が大きい地域となっている。地域比較では、東北の増加幅が最大となる一方、九州では1.6ポイント減少し、対照的な動きが確認された。
職種別の状況では、型わく工(土木)が1.8%の不足、電工が0.4%の不足、配管工が4.0%の不足となり、一部職種で人手不足が顕在化している。一方で左官は2.2%の過剰となり、需給のバランスに差が見られる。そのほかの職種については概ね均衡の範囲に収まっている。
地域別の詳細では、北海道、中部、四国で需給が均衡しているのに対し、九州では過剰、それ以外の地域では不足の傾向が見られた。建設需要の地域差や工事の進捗状況が、労働需給に影響を与えている可能性がある。
今後の見通しについては、全国および東北地域ともに4月と5月の労働者確保の状況は「普通」と見込まれている。ただし、翌々月にあたる4月時点では「困難」および「やや困難」とする回答の合計が22.7%となり、前年同月の17.7%から5.0ポイント増加している。一方で「容易」および「やや容易」は5.9%にとどまり、前年同月の8.5%から2.6ポイント減少していることから、人材確保の難しさがやや強まっている傾向がうかがえる。
さらに5月の見通しでは、「困難」とする回答が20.0%となり、前年同月の14.0%から6.0ポイント増加した。「容易」は11.9%で前年同月の7.4%から4.5ポイント増加しており、見通しにはばらつきが見られるものの、現場によって状況が分かれる実態が浮き彫りとなった。
現場の稼働状況に関しては、残業や休日作業を実施している「強化現場」の割合が全体の3.2%となり、前月の2.7%から0.5ポイント上昇した。前年同月の2.4%と比べても0.8ポイント増加しており、工程の遅れや時間的制約への対応として作業強化が進んでいる状況が確認された。
強化の主な理由としては、「前工程の工事遅延」が35.6%と最も多く、次いで「昼間時間帯の制約」が24.7%、「天候不順」が11.0%と続いた。これらの要因が複合的に影響し、現場の負荷が高まっていることがうかがえる。
今回の調査結果は、建設業における人材需給が全体としては均衡に近い水準を維持しながらも、地域や職種によって不足や過剰が分かれる構造であることを示している。公共事業の円滑な執行や持続的な建設体制の確保に向けて、今後も継続的な需給動向の把握と対策が求められる。
⇒ 詳しくは国土交通省のWEBサイトへ


