2025年9月14日
労務・人事ニュース
令和6年度 輸入食品の安全確保へ検査実施件数が206,227件に、違反は731件に減少
- 「夜勤なし」/准看護師・正看護師/介護施設/ブランクのある方も歓迎
最終更新: 2025年9月13日 23:04
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最終更新: 2025年9月13日 23:04
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- 「残業ゼロ」/正看護師/老人保健施設/内科/精神科/病院
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令和6年度における「輸入食品監視指導計画に基づく監視指導結果」及び「輸入食品監視統計」の公表(厚労省)
この記事の概要
令和6年度の輸入食品監視指導結果が厚生労働省から公表され、輸入届出件数は約247万件、検査実施件数は20万件超に達しました。違反は731件と前年度よりやや減少し、回収や廃棄などの措置が講じられました。食品の安全確保に向けて輸出国との協議や衛生対策も強化されています。
厚生労働省は、令和6年度における「輸入食品監視指導計画」に基づく監視指導結果および関連統計を取りまとめ、その内容を公表しました。日本国内で消費される食品の多くは海外からの輸入に依存しており、消費者の安全を守るためには、輸入食品の監視体制の厳格な運用が不可欠です。今回の発表は、その運用状況と成果を明らかにするものであり、信頼性の高い食品供給体制の実現に向けた取り組みが評価される内容となっています。
まず、令和6年度の輸入届出件数は約247万件にのぼり、前年度の約235万件から増加しました。また、輸入届出に係る重量も約3,191万トンに達し、前年度の約2,987万トンから増加しています。これらの輸入食品に対し、206,227件の検査が実施され、そのうち731件(延べ777件)が食品衛生法に違反していたことが判明しました。違反の内容に応じて、積み戻しや廃棄といった対応が取られ、国内市場に流通する前にリスクを除去する体制が機能していることがわかります。
モニタリング検査については、100,224件の計画に対し、延べ100,982件を実施し、実施率は101%に達しました。このうち127件が法違反として検出され、迅速な回収措置が取られました。さらに、違反が頻発する傾向のある品目については、検査命令制度を活用し、令和6年度には延べ93,335件の検査が行われました。そのうち198件が違反として確認されています。違反の内訳としては、残留農薬が169件、有害・有毒物質および病原微生物によるものが141件、添加物による違反が140件などが挙げられており、科学的根拠に基づく検査の重要性が浮き彫りとなっています。
また、海外情報に基づいた緊急対応も実施されており、例えばオーストラリア産ワニ肉における金属片混入や、フランス産ナチュラルチーズにおけるリステリア菌汚染の事案では、輸入が確認された場合に速やかな回収および流通調査が行われ、消費者への影響を最小限に抑える措置が講じられました。これらの対応に加えて、輸出国との協議も進められており、アイルランド産牛肉に対するBSE(牛海綿状脳症)対策や、米国産アーモンドのアフラトキシン対策など、具体的な安全対策が国際的な枠組みの中で講じられています。
さらに、輸入者に対する衛生管理の指導も徹底されており、輸入前の相談は21,654件にのぼり、このうち違反の可能性があるとされたものは477件でした。こうした事前段階での指導により、違反の未然防止が図られています。各検疫所では、輸入者を対象とした説明会なども開催されており、食品安全に関する知識の普及と啓発が継続的に行われています。
これら一連の監視活動は、食品の輸入から流通に至るまでのすべての段階でリスクを最小限に抑えるために実施されており、法的根拠を持って強化されていることが特徴です。食品安全基本法に基づき、生産・加工・輸送・保管の各段階におけるリスク管理が求められており、その結果として違反率は輸入届出件数全体のわずか0.03%にとどまっている点も注目すべき成果といえるでしょう。
今後も国際的な衛生基準の共有と情報連携を進め、輸出国における衛生対策の高度化と再発防止策の定着を図ることが期待されます。企業の食品調達担当者にとっては、これらの監視体制が整っていることが、品質管理の面でも大きな安心材料となるはずです。
この記事の要点
- 輸入届出件数は約247万件で前年度から増加
- 輸入届出重量は約3,191万トンで増加傾向
- 検査実施件数は206,227件、違反は731件(延べ777件)
- モニタリング検査は延べ100,982件実施され127件が違反
- 検査命令による検査は延べ93,335件、違反は198件
- 違反の主な内容は残留農薬、微生物、添加物など
- 海外リスクへの迅速対応が実施され消費者保護に寄与
- 輸入者への衛生管理指導は21,654件で違反可能性は477件
⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ