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2024年2月29日

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悪臭防止の最前線 臭気判定士の重要性とは?

令和4年度悪臭防止法等施行状況調査の結果について(環境省)

近年、悪臭問題が我々の生活環境に与える影響が注目されています。特に、令和4年度には全国各地で悪臭に関する苦情が12,435件も寄せられました。これは前年度に比べて少ない数ですが、それでも多くの人々が不快な臭いに悩まされていることがわかります。この苦情の中でも、野外焼却からのものが最も多く、全体の約24.7%を占めています。サービス業や個人の住宅からの苦情も少なくありません。

地方公共団体による詳細な調査によると、悪臭の発生源は多岐にわたります。例えば、食品製造工場や畜産農業からの苦情も一定数あり、これらの業種での管理の徹底が求められています。一方で、特定の地域では悪臭防止法の規制対象外である個人住宅や下水からの苦情も多く、悪臭問題は日常生活の中に深く根付いていることが伺えます。

苦情が多い都道府県を見ると、東京都が最も多く、愛知県、千葉県、神奈川県、大阪府がそれに続きます。これらの地域では、人口密度が高く、様々な産業が集中しているため、悪臭問題が顕著になりがちです。しかしながら、人口100万人あたりで見ると、大分県や山梨県など人口の少ない県でも苦情が多いことから、地域によって悪臭への対応が異なることがわかります。

悪臭防止法に基づく規制も重要な役割を果たしています。令和4年度には、規制対象地域内の工場や事業場からの苦情が全体の約36.2%を占めており、悪臭防止法に基づく立入検査や報告徴収、悪臭の測定などが積極的に行われています。これらの取り組みにより、実際に規制基準を超える事例も発見され、改善が求められています。

臭気判定士という専門家の役割も注目されており、令和4年度末時点での臭気判定士の数は3,299名に上ります。これらの専門家は、悪臭の判定や対策の立案に重要な役割を担っています。

悪臭問題は私たちの生活環境に密接に関わる問題です。地方公共団体や事業者、住民が協力し合い、悪臭の原因を特定し、効果的な対策を講じることが必要です。これからも、悪臭問題に対する正確な情報の提供と、それに基づく具体的な対策の実施が求められています。

⇒ 詳しくは環境省のWEBサイトへ

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