労務・人事ニュース

令和7年 下呂市生産性向上人材育成支援事業補助金

下呂市では、市内中小企業の経営基盤の強化と地域産業の活性化を目指し、「生産性向上人材育成支援事業補助金」を設け、労働生産性向上に寄与する外部研修会への参加を積極的に後押ししています。この補助制度は、従業員や経営者が外部研修を通じて生産性や経営力、現場管理能力などを高めることを目的としており、変化する経営環境に対応できる人材の育成を支援するものです。

対象となる研修の内容は幅広く、生産性や技術力の向上、経営や現場管理、販売力やマーケティングスキルの強化、さらには業務遂行に必要な知識や資格の取得までカバーされています。特に注目すべきは、補助対象として第一種運転免許（大型特殊・牽引）や第二種運転免許の取得も含まれている点で、現場力を高めたい企業にとっては実務直結のサポートと言えるでしょう。

補助金の対象となる経費は、受講料、受験料、テキスト等の購入費であり、1人あたり2万円以上の負担がある場合に補助の対象となります。補助率は対象経費の2分の1以内で、1人あたり最大3万円、1事業者あたり年間最大10万円までの補助が認められています。ただし、同一人物が同じ研修に複数回参加する場合は、補助は1回限りという制限があります。

申請対象者は、市内で1年以上継続して事業を営み、市税を完納している中小企業や各種法人、協同組合、NPOなどで、市内に事業所を有することが条件です。研修を開始する前に申請が必要であり、提出書類としては事業計画書、研修内容や講師の概要資料、受講通知や料金が明記された書類、納税証明書などが求められます。

研修終了後は、修了証の写しや領収書の提出を含む実績報告が必要であり、補助金は報告に基づき支給されます。この制度は時限事業として位置づけられており、令和11年3月31日をもって終了する予定です。なお、他の補助金と重複して交付を受けている場合は対象外となりますので、申請前には他制度との関係も確認する必要があります。

この制度は、社員教育の重要性が増す中で、企業の内部資源に依存せず外部の専門性を取り入れながら、成長の基盤を築いていく機会として大きな意義を持っています。人材への投資が将来の収益性向上に直結するという考え方を支援する仕組みであり、市内企業の競争力を中長期的に高める役割を担っています。

⇒ 詳しくは下呂市のWEBサイトへ