2026年3月9日
労務・人事ニュース
2025年12月公表で令和7年6月1日現在65歳まで実施率99.9%となった福井県1,877社の高年齢者雇用状況
令和7年「高年齢者雇用状況等報告」の集計結果について(福井労働局)
福井労働局は2025年12月19日、令和7年6月1日現在の「高年齢者雇用状況等報告」の集計結果を公表した。今回の報告は、高年齢者雇用安定法に基づき、県内で常時雇用する労働者が21人以上の企業1,877社から提出された内容を取りまとめたものである。
本制度では、65歳までの安定した雇用確保を目的に、定年制の廃止や定年の引上げ、継続雇用制度の導入のいずれかを講じることが義務付けられている。また、70歳までの就業機会確保については努力義務とされており、雇用による措置や創業支援等措置の導入が求められている。
65歳までの高年齢者雇用確保措置を実施済みの企業は1,875社で、全体の99.9%となった。前年から0.1ポイント減少したものの、ほぼすべての企業が法令に基づく措置を講じている状況である。中小企業は99.9%、大企業は100.0%と高い水準を維持している。
実施済み企業の内訳を見ると、継続雇用制度の導入が1,220社で65.1%を占め、最も多い。次いで定年の引上げが602社で32.1%、定年制の廃止が53社で2.8%であった。前年と比較すると、定年の引上げは3.2ポイント増加し、継続雇用制度は3.6ポイント減少している。
経過措置適用企業において、令和6年6月1日から令和7年3月31日までに64歳へ到達した175人のうち、93.7%が基準に該当し継続雇用された。継続雇用を希望しなかった者は4.6%、基準に該当せず終了した者は1.7%であり、制度が概ね円滑に運用されていることが分かる。
70歳までの高年齢者就業確保措置を実施済みの企業は732社で、全体の39.0%となった。前年より4.7ポイント増加しており、取り組みが着実に広がっている。中小企業は39.4%、大企業は30.3%で、特に大企業では7.6ポイント増と伸びが大きい。
措置内容別では、継続雇用制度の導入が633社で33.7%と中心的な役割を担っている。定年制の廃止は53社で2.8%、定年の引上げは46社で2.5%であった。創業支援等措置の導入は0社であり、雇用による対応が主流となっている。
企業における定年制の状況を見ると、定年を60歳とする企業は1,163社で62.0%と最も多い。一方、65歳を定年とする企業は516社で27.5%、66歳以上を定年とする企業は合計86社で4.6%となっている。定年制を廃止している企業は53社で2.8%である。
65歳以上を定年とする企業の割合は34.9%となり、前年より3.6ポイント増加した。高年齢者が65歳を超えても働ける環境整備が徐々に進んでいることがうかがえる。全国計では70歳までの就業確保措置実施済企業割合は34.8%であり、福井県の39.0%はこれを上回っている。
今回の集計は1,877社という具体的な母数に基づくものであり、県内企業の高年齢者雇用に関する実態を客観的に示している。65歳までの措置実施率99.9%、70歳までの措置実施率39.0%という数値は、今後の人材確保や定年制度見直しを検討する企業にとって重要な指標となる。
高年齢者の活躍推進は、労働力人口の減少が進む中で経営戦略とも直結する課題である。継続雇用制度が65.1%、定年引上げが32.1%という選択状況を踏まえ、自社の人員構成や事業特性に応じた制度設計が求められる局面にある。
⇒ 詳しくは福井労働局のWEBサイトへ


