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2025年8月16日

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令和7年6月末の米販売数量164.1万トン、前年同月比22.9万トン減

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令和6年産米の契約・販売状況、民間在庫の推移及び米穀販売事業者における販売数量・販売価格の動向について(令和7年6月末現在)(農水省)


この記事の概要

農林水産省は、令和6年産米の契約・販売状況や民間在庫の推移、米穀販売事業者の販売動向について、令和7年6月末時点の情報を公表しました。販売数量は前年を下回りつつも、販売価格は大幅に上昇しており、市場の需給バランスや価格形成に変化が見られます。


農林水産省は令和7年7月30日、令和6年産米に関する最新の需給動向について取りまとめた結果を発表しました。この報告は、全国の出荷・販売業者や関係団体からの報告に基づいており、契約・販売状況、民間在庫の量、さらには米穀販売事業者が販売している精米の数量および価格に関する詳細な分析が含まれています。政府としては平成30年産から米政策を大きく見直し、生産者や集荷業者、販売団体が主体的な経営判断を下せるよう、情報提供や環境整備を進めており、本発表もその一環として実施されているものです。

令和7年6月末時点における出荷業者全体の全国集荷数量は242.8万トンと報告され、前年同月比で13.8万トンの減少となりました。また契約数量は242.6万トン、販売数量は176.5万トンで、いずれも前年を下回っています。特に販売数量については10.5万トンの減少と顕著な落ち込みが見られました。これらの数値には、政府によって売り渡された備蓄米の集荷数量14.0万トンと販売数量12.4万トンが含まれており、これを除外した場合、集荷数量は228.8万トン、販売数量は164.1万トンとなり、それぞれ前年同月と比べて27.8万トン、22.9万トンの大幅な減少が確認されました。

一方、民間在庫の動きにも注目が集まっています。出荷・販売段階を合わせた全国の民間在庫は121万トンとなり、前年同月比で6万トン増加しています。内訳を見ると、出荷段階の在庫は84万トンと横ばいであるのに対し、販売段階の在庫が37万トンとなり、前年に比べて6万トンの増加がみられました。この在庫数には政府備蓄米の数量11.8万トンが含まれており、これを除いた実質在庫は109万トンとなります。政府備蓄米を除いた実質在庫ベースでは、前年同月に比べて6万トンの減少となり、在庫の実態をより正確に示しています。

さらに、米穀販売事業者における販売数量と販売価格の推移は市場の需給バランスを映し出す重要な指標となっています。精米の販売数量は前年同月比で91.7%となり、減少傾向が続いています。特に小売事業者向けの販売は前年の87.7%にとどまり、中食・外食事業者向けも97.7%と微減でした。しかしながら販売価格については大きく上昇しており、小売事業者向けでは前年同月比で171.8%、中食・外食事業者向けでは176.1%となっています。販売数量が減少する一方で価格が大幅に上昇している背景には、供給量の減少や原材料コストの高騰、輸送費や労働力確保にかかる費用の増大など、複合的な要因があるとみられます。

このような価格上昇は消費者の生活にも直接影響を及ぼし、販売業者の経営戦略にも修正を迫る要素となり得ます。生産者サイドから見れば、高値での取引が続くことは一部で好材料とも捉えられますが、同時に需給の不安定さや在庫の調整が求められる局面でもあります。販売価格が高騰する中で、いかに需要を維持し、安定的な販売を確保するかは、今後の流通業界にとって大きな課題となるでしょう。

農林水産省は、引き続き正確な需給・価格情報の提供に努めることで、関係事業者が市場の変化に柔軟かつ戦略的に対応できるよう支援していく方針です。米の流通構造が大きく変わりつつある中、情報に基づいた的確な判断が、企業の成長と持続的経営にとって不可欠となっています。

この記事の要点

  • 令和7年6月末の全国集荷数量は242.8万トンで前年同月比13.8万トン減
  • 政府備蓄米を除いた実質販売数量は164.1万トンで22.9万トン減少
  • 全国の民間在庫は121万トンで前年同月比6万トンの増加
  • 政府備蓄米を除く在庫は109万トンで前年同月比6万トン減
  • 精米の販売数量は前年同月比91.7%と減少
  • 販売価格は小売向けが171.8%、中食・外食向けが176.1%と大幅上昇

⇒ 詳しくは農林水産省のWEBサイトへ

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