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2025年6月8日

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令和7年 平塚市がDX導入に最大200万円支援、IoT・AI導入で生産性向上を加速

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令和7年 平塚市 中小企業等DX支援補助金

神奈川県平塚市では、市内の中小企業を対象にした「中小企業等DX支援補助金」の制度が、令和7年度も引き続き実施されています。この制度は、デジタル化を通じた業務効率化や競争力強化、さらには新しいビジネスモデルの創出を目的として、ソフトウェアやIoT、AIなどの導入にかかる費用の一部を補助するものです。補助制度の利用により、企業は限られた予算の中でも効果的なデジタル投資を行えるようになり、経営の効率化や省人化、生産性の向上を図ることが可能となります。

この補助金制度には2つのコースが用意されており、ひとつは「デジタルツール導入コース」、もうひとつは「IoT・AI導入支援コース」です。「デジタルツール導入コース」では、ソフトウェアの購入・利用や、カスタマイズを含むシステム開発、導入時の初期設定や既存システムとの連携に関する費用が補助対象となります。補助率は3分の1で、上限は50万円ですが、導入に関するすべての経費を平塚市内で発注・支払った場合には、上限が100万円に引き上げられる特典があります。これは地域経済の活性化にも寄与する仕組みで、地元企業への発注を促進する意図が見て取れます。

「IoT・AI導入支援コース」では、より高度な技術導入を支援する内容となっており、システム設計や開発にかかる委託費、AIやIoTに関する実証実験のための費用、コンサルティング費用などが対象です。補助率は2分の1で、上限額は200万円と、より大規模なプロジェクトにも対応できる制度設計がなされています。なお、補助対象となるには、市が指定するITコーディネータによる事前確認が必要であり、事業内容の妥当性について専門的な視点からのチェックを受ける必要があります。

補助の対象となる事業者は、市内に事業所を有する中小企業を中心に、医療法人、学校法人、社会福祉法人、一般社団法人、NPO法人、各種組合なども含まれており、非常に幅広い範囲にわたっています。補助対象となるソフトウェアの一例としては、製造業における生産工程管理システムや、建設業の施工管理システム、運輸業における配送管理システム、小売・サービス業の販売管理システムなどが挙げられており、業種を問わず導入可能な内容となっています。

申請受付期間は令和7年4月1日から令和8年2月28日までで、郵送による提出が原則です。交付決定を受けた後に実施し、令和8年3月31日までに完了する事業が補助対象とされるため、スケジュール管理も重要なポイントとなります。なお、申請前には事前確認書類の提出が求められており、見積書や仕様書、カタログなどの提出も必要です。導入する機器やシステムについては、見積を2社以上から取得することが原則とされており、費用の妥当性が重要視されます。

過去の実績から見ても、本補助金の導入によって労働生産性が向上した事例が報告されています。たとえば、ある卸売業では配送シミュレーターソフトを導入した結果、ドライバーの経験と客観的データを活用した配送ルートの最適化が実現し、業務の効率化と問い合わせ対応の迅速化が図られたといいます。これは単なるコスト削減だけでなく、顧客満足度の向上にもつながる好事例といえるでしょう。

平塚市のこのDX支援補助制度は、国のIT導入補助金や小規模事業者持続化補助金、省力化投資補助金との併用はできないため、補助制度の選定には注意が必要です。ただし、地元の特性に合った支援内容が充実しているため、特に市内事業者にとっては有効な選択肢となります。デジタル技術の活用が業務の未来を左右する今、こうした制度の積極的な活用が、地域経済の競争力強化につながることは間違いありません。

⇒ 詳しくは平塚市のWEBサイトへ

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