2026年1月18日
労務・人事ニュース
令和7年11月の岩手県有効求人倍率1.06倍から考える中小企業の採用戦略
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岩手県内の一般職業紹介状況(令和7年11月分)について(岩手労働局)
この記事の概要
令和7年11月の岩手県における有効求人倍率は1.06倍となり、前月から0.01ポイント低下しました。求人が求職を上回る状況は続いているものの、県内の雇用情勢には弱さが見られ、地域や産業による差も拡大しています。本記事では、岩手県の最新雇用統計をもとに、有効求人倍率が示す採用環境の実態を丁寧に読み解きながら、中小企業の採用担当者が今後どのような視点で採用活動を進めるべきかを、実務に即した独自の目線で詳しく解説します。
令和7年11月の岩手県の一般職業紹介状況によると、有効求人数は22,911人、有効求職者数は21,576人となり、有効求人倍率は1.06倍でした。この倍率は5か月連続で前月を下回っており、前年同月と比較しても低下しています。数字だけを見ると、求職者1人に対して1件以上の求人がある状態が続いているため、採用しやすい環境に見えるかもしれません。しかし、県内の雇用情勢の判断では「求人が求職を上回って推移しているものの、弱さがみられる」とされており、実態はより慎重に捉える必要があります。
新規求人の動向を見ると、令和7年11月の新規求人数は7,891人で、前月比3.3%減少し、前年同月比でも17.2%減少しました。これは企業が新たな採用に対して慎重な姿勢を強めていることを示しています。特に運輸業・郵便業、宿泊業・飲食サービス業、卸売業・小売業、医療・福祉といった人手不足が常態化している産業においても求人が減少しており、人件費や原材料費の上昇、先行き不透明感が採用判断に影響していることがうかがえます。
一方で、有効求職者数は前月比0.1%増加しており、求職者の動きは底堅く推移しています。新規求職者数は4,679人と前月比2.5%増加したものの、前年同月比では10.0%減少しており、仕事を探し始める人の数は減少傾向にあります。このことから、求職活動が長期化している人が増え、条件や職場環境を慎重に見極めながら応募先を選んでいる姿が浮かび上がります。
正社員の有効求人倍率は1.06倍となり、前年同月から0.04ポイント低下しました。正社員求人は引き続き求職者を上回っているものの、倍率は緩やかに低下しており、企業側が求める人材像と求職者の希望との間でミスマッチが生じやすい局面に入っています。特に中小企業においては、即戦力を求めるあまり応募の間口を狭めてしまい、結果として採用が長期化するケースも少なくありません。
岩手県内を地域別に見ると、内陸部の有効求人倍率は1.18倍であるのに対し、沿岸部は0.90倍と大きな差があります。この地域差は、採用活動を考えるうえで極めて重要です。同じ岩手県内であっても、人材の動きや求人環境は大きく異なり、県全体の平均値だけで採用戦略を立てることはリスクを伴います。中小企業の採用担当者は、自社の立地や通勤圏内の有効求人倍率や産業構造を踏まえたうえで、現実的な採用計画を組み立てる必要があります。
また、令和7年11月の就職件数は1,375件で、前年同月比11.9%減少しています。これは採用が決定するまでに時間がかかっていることを示しており、選考プロセスの長期化が採用機会の損失につながっている可能性があります。有効求人倍率が1倍を超えていても、優秀な人材ほど複数の選択肢を持っており、対応が遅れる企業は選ばれにくくなります。
このような環境下で、中小企業の採用担当者が有効求人倍率から読み取るべきポイントは、「倍率が高いか低いか」ではなく、「採用市場がどのように変化しているか」です。令和7年11月の岩手県のデータは、採用市場が量的拡大から質的選別の段階へと移行していることを示しています。求人を出せば人が集まる時代ではなく、仕事内容や働き方、職場環境を具体的に伝え、求職者に納得感を持ってもらうことが不可欠です。
賃上げや待遇改善が難しい場合でも、仕事のやりがいや地域に根差した安定性、育成体制の充実といった中小企業ならではの強みを丁寧に言語化することで、採用競争力を高めることは可能です。有効求人倍率は採用活動の結果として表れる数字ですが、その背景を読み解き、自社の行動を見直すことで、厳しい環境の中でも着実な人材確保につなげることができるでしょう。
この記事の要点
- 令和7年11月の岩手県の有効求人倍率は1.06倍で5か月連続の低下
- 求人は求職を上回るが雇用情勢には弱さが見られる
- 新規求人は前年同月比で大幅に減少し採用慎重姿勢が強まっている
- 正社員有効求人倍率も低下しミスマッチが起こりやすい
- 内陸部と沿岸部で求人環境に大きな地域差がある
- 中小企業は情報発信と選考スピードの見直しが重要
⇒ 詳しくは岩手労働局のWEBサイトへ


