2026年3月21日
労務・人事ニュース
令和8年1月京都府有効求人倍率1.21倍と製造業7.6%減
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最終更新: 2026年3月20日 09:35
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最終更新: 2026年3月20日 09:35
令和8年1月京都府有効求人倍率1.21倍から読む人材流動
京都労働局が令和8年3月3日に公表した令和8年1月分の雇用失業情勢によると、京都府内の有効求人倍率は季節調整値で1.21倍となり、前月の1.25倍から0.04ポイント低下した。全国の同月の有効求人倍率は1.18倍であり、京都府は全国平均を上回る水準を維持しているものの、直近では求人の動きに弱さもみられる状況であると示されている。京都府内の雇用情勢は緩やかに持ち直しているものの、物価上昇等が雇用に与える影響については引き続き注意が必要とされている。
有効求人数は53,039人で前月比0.0%とほぼ横ばいであった一方、有効求職者数は43,730人で前月比2.7%増加した。求人側が大きく減少したわけではなく、求職者数の増加が倍率低下の主因となっている。新規求人倍率は2.29倍で前月から0.06ポイント低下したが、依然として2倍を超える水準にある。新規求人数は18,941人で前月比3.4%増加し、新規求職者数は8,271人で6.1%増加していることから、労働市場への新規参入や転職活動の活発化がうかがえる。
原数値で前年同月と比較すると、新規求人数は22,155人で前年同月比1.0%減少した。産業別では製造業が7.6%減となり、医療・福祉、宿泊業・飲食サービス業、卸売業・小売業などでも減少がみられる。一方で、農林漁業、建設業、情報通信業、運輸業・郵便業、学術研究・専門技術サービス業、生活関連サービス業、教育・学習支援業、複合サービス事業などは増加している。業種ごとの動向は一様ではなく、各企業は自社の属する産業の実態を踏まえた採用戦略を検討する必要がある。
新規求職者数は8,621人で前年同月比4.8%増加した。特に常用フルタイムを希望する求職者は前年同月比9.9%増と大きく伸びている。態様別では離職者が7.4%増加し、そのうち事業主都合離職者は25.9%増と大幅に増えている。自己都合離職者も1.0%増加している。こうした動きは企業業績や労働条件の見直し、将来不安など複数の要因が背景にあると考えられる。採用担当者は応募者の背景事情を丁寧に理解し、前職での経験や離職理由を尊重した選考姿勢を持つことが重要である。
正社員に限定した原数値では、有効求人倍率は1.07倍で前年同月より0.04ポイント低下した。正社員有効求人数は24,979人で前年同月比1.3%減少し、正社員希望者数は23,397人で2.3%増加している。正社員求人の割合は有効求人全体の45.8%、正社員希望者は有効求職者全体の57.0%を占めている。安定雇用を求める人材は依然として多く、企業が長期的な雇用を前提とした育成方針や評価制度を明確に示すことは大きな意味を持つ。
地域別にみると、令和8年1月の有効求人倍率は京都西陣1.33倍、京都七条1.26倍、伏見1.48倍、宇治1.39倍、京都田辺0.89倍、福知山1.70倍、舞鶴1.42倍、峰山1.84倍となっている。京都田辺では1倍を下回る一方、北部地域では1.70倍や1.84倍と高水準である。地域差は顕著であり、同じ京都府内でも採用難易度は大きく異なる。通勤圏の拡大、勤務地の柔軟な設定、オンライン面接の活用など、地域特性に応じた工夫が求められる。
雇用保険適用事業所数は48,172件で前年同月比0.5%増加し、被保険者数は773,251人で0.8%増加している。一方で受給者実人員は8,596人で5.3%増加しており、労働移動が一定程度進んでいることがわかる。客観的な公的統計を基に現状を把握し、自社の雇用状況や将来展望を具体的に説明できる体制を整えることは、応募者からの信頼を高めるうえで重要である。
有効求人倍率1.21倍という水準は、求人が求職を上回る状況ではあるが、求職者の増加により選択肢が広がっている局面でもある。中小企業の採用担当者は、単に人手不足を嘆くのではなく、自社の強みを明確にし、職務内容、育成体制、評価基準、働き方の柔軟性などを具体的に発信することが求められる。特にフルタイム希望者が増えている現状を踏まえ、安定性と成長機会を両立させた採用設計を行うことが効果的である。
事業主都合離職者が増加している事実は、経験や技能を持つ人材が市場に出ている可能性を示している。即戦力の確保だけでなく、再チャレンジを支援する姿勢を示すことも企業の評価につながる。統計データを読み解き、地域や産業の実態を踏まえながら、誠実で透明性のある採用活動を継続することが、長期的な人材確保と組織の安定成長につながる。
⇒ 詳しくは京都労働局のWEBサイトへ


