2026年3月28日
労務・人事ニュース
2026年2月甲信越の雇用市場分析 有効求人倍率1.41倍で21か月連続低下が続く求人動向と企業採用
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最終更新: 2026年3月28日 00:34
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景気ウォッチャー調査(令和8年2月調査)― 甲信越(現状)―(内閣府)
2026年2月に公表された甲信越地域の景気ウォッチャー調査では、地域の小売業、観光業、製造業、雇用分野など幅広い業種から寄せられた現場の声を基に、地域経済の実態が報告された。日常的に顧客や企業活動に接している担当者の判断を集約した調査であるため、統計だけでは見えにくい景況感や消費者心理の変化を把握できる点に特徴がある。今回の結果からは、一部の消費や観光関連で回復の兆しが見られる一方、物価上昇やインバウンドの変動、人手不足などが企業活動に影響を与えていることが明らかになった。
甲信越では外食やサービス分野で好調な動きも見られる。高級レストランではフグやウナギといった季節料理の予約が増加し、前年同月比で140%という大幅な伸びとなったという報告がある。また葬祭業でも依頼件数がこれまでにないほど増加しており、消費者の価値観の変化やサービス需要の多様化がうかがえる。こうした動きは、地域の一部サービス産業において需要が回復していることを示す材料となっている。
小売業では全体として慎重な消費が続いているものの、分野によって状況は異なる。スーパーでは売上が前年比10%増加し、来客数も3%増加するなど一定の回復が見られ、約2年ぶりに来客数が増えたという報告もあった。弁当の大量注文やイベント需要などが売上を押し上げたとされている。一方で、物価上昇により商品価格が20%から30%ほど上昇したケースもあり、消費者の購買意欲が弱まっているという声も出ている。
コンビニや小売店では、気温の上昇や週末の外出増加などにより来客数がやや回復する傾向も見られている。ただし、経費や仕入価格の上昇が続いているため、売上が増えても利益が確保しにくい状況が続いている。消費者の行動としては、まとめ買いによって来店回数を減らす動きも確認されており、家計の節約意識が依然として強いことが分かる。
観光分野では、春から夏にかけての予約や問い合わせが増加するなど前向きな動きが見られる一方、中国からのインバウンドの減少が影響を与えている。都市型ホテルや観光施設では、前年には多く見られた中国からの団体客がほぼ見られなくなったとの報告もあり、国際情勢の変化が地域観光に影響していることが分かる。一方で欧米や他のアジア諸国からの観光客は増加しており、インバウンド市場の構造が変化しつつあると指摘されている。
自動車関連では、新型車効果や減税への期待、補助金制度の影響により新車の商談数が増加し、受注台数が上向いているという声もある。しかし物価高の影響で車両購入を慎重に検討する顧客も多く、新車や中古車販売が目標に届かないケースも報告されている。生活コストの上昇が高額消費に影響を与えていることが読み取れる。
企業活動の面では、製造業の状況は二極化している。特注品の受注により忙しい企業がある一方で、受注量が減少している企業もあり、業界内で景況感の差が広がっている。電気機械器具製造業では仕事量が大きく落ち込むほどではないものの全体的に案件数が少ないという声もあり、部品供給の不安定さが生産効率に影響していると指摘されている。
建設業では工事受注が伸び悩む状況が報告されており、資材価格や燃料費の上昇が企業の収益を圧迫している。金融機関の担当者からは、観光業はインバウンド需要を背景に一定の回復が見られるものの、人件費の上昇や原材料価格の高騰、消費者の節約志向の強まりによって収益環境は厳しいとの見方も示されている。
雇用環境については、人手不足が依然として地域企業の大きな課題となっている。職業安定所によると、新規求人数は前年同月比で増減を繰り返しており、安定した増加には至っていないものの、人材不足感は引き続き強いとされている。企業の中には人材確保が難しく、業績に影響が出ているという声もある。
また、甲信越地域の2026年1月の有効求人倍率は1.41倍となり、前年同月比で0.03ポイント低下した。有効求人倍率が前年を下回る状況は21か月連続となっており、求人環境は依然として慎重な状態が続いている。企業は人材確保の必要性を感じているものの、景気の先行き不透明感から採用を積極的に拡大する動きは限定的であるとみられている。
人材派遣会社からは、正社員志向の求職者が多いものの、スキルとのミスマッチが目立つという指摘もある。企業側でも採用プロセスの準備不足や離職者への対応の不十分さが見られる場合があり、採用の質や人材育成の重要性が改めて認識されている。人材の確保だけでなく、適切な配置や育成を含めた長期的な人材戦略が求められている。
今回の調査から見える甲信越地域の経済は、観光や一部サービス業で回復の兆しが見られるものの、物価上昇や人手不足、インバウンド構造の変化など複数の要因が影響する複雑な状況にある。企業の採用担当者にとっては、有効求人倍率の動向や求人の増減を把握しながら、地域の人材市場に合った採用戦略を検討することが重要になっている。今後、地域経済の回復と企業の持続的な成長を実現するためには、人材確保と生産性向上を両立させる取り組みが求められている。
⇒ 詳しくは内閣府のWEBサイトへ


