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2026年4月28日

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1953年・1960年版から約70年ぶり更新、2026年版フランス労働法令集

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現代フランス労働法令集Ⅰ―総則、契約終了―(JILPT)

2026年3月27日、フランスの労働法令を体系的に整理した資料「現代フランス労働法令集Ⅰ―総則、契約終了―」が公表された。本資料は、労働法の基本原則および労働契約の終了に関する規定を日本語で提供するもので、今後の労働政策の検討に資する基礎資料として位置づけられている。

今回の資料は、労働法令の中でも特に重要とされる総則部分と契約終了に関する規定に焦点を当てている。フランスの労働法は法典として体系化されており、その条文数は11,000を超える規模に達しているとされる中で、政策的関心の高い領域を優先的に翻訳した点が特徴となる。

総則では、法の適用範囲や企業内における権利と自由、差別禁止、男女間の職業上の平等、さらには嫌がらせの防止など、労働関係の基盤となる原則が幅広く規定されている。これらの内容は、労働者の権利保護と企業活動の適正化を両立させる枠組みとして整理されており、現代の労働環境に対応した包括的な規律となっている。

また、契約終了に関する部分では、期間の定めのない労働契約の解消に関する詳細な規定が示されている。解雇の理由や手続き、違法な解雇に対する救済措置などが明確に定められており、実体的な要件と手続的なルールの双方が重視されている点が特徴といえる。こうした構造は、紛争の予防と解決の双方に資する制度設計として注目されている。

さらに、本資料は単なる翻訳にとどまらず、日本における労働法政策の検討において参照されることを想定して作成されている。フランスの法制度は比較法の観点から重要な位置を占めており、実際の政策形成においても海外制度の知見が活用される場面が増えている。

研究は翻訳および文献調査によって進められ、2025年度の研究期間を経て取りまとめられた。労働契約や差別禁止といった分野は社会的関心も高く、制度の理解を深めるための一次資料としての価値が高いとみられる。

また、過去には1953年や1960年に同様の翻訳資料が刊行されているものの、現在の法制度とは大きな隔たりが生じていた。今回の資料はこうした課題を踏まえ、現行制度に即した内容として再構築された点にも意義がある。

今後は、契約の締結や履行、労働時間、賃金、さらには集団的労使関係に関する分野についても順次翻訳が進められる予定とされている。多様な働き方が広がる中で、海外の制度を踏まえた政策検討の重要性は一層高まっており、本資料の活用範囲も広がる可能性がある。

⇒ 詳しくは独立行政法人 労働政策研究・研修機構のWEBサイトへ

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