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2026年5月5日

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2026年3月甲信越の求人市場、有効求人倍率1.33倍と22か月連続低下の採用環境を分析

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景気ウォッチャー調査(令和8年3月調査)― 甲信越(現状)―(内閣府)

令和8年3月に実施された甲信越地域の景気動向調査からは、観光や季節需要の回復を背景とした明るい動きが一部で見られる一方、物価上昇や燃料費の高騰が消費者心理と企業活動の双方に影響を与えている現状が明らかとなった。全体としては緩やかな回復基調を維持しつつも、先行きへの慎重な見方が広がっている。

サービス業では、春休みや卒業旅行シーズンの到来により来客数が増加しており、遊園地やホテル、飲食業などで需要の高まりが確認されている。特に都市型ホテルでは法人利用が安定していることに加え、個人利用も大きく伸びており、観光関連の需要は底堅さを維持している。タクシー業界でも売上が回復し、感染症拡大前の水準に近づいている点は注目される。

小売分野では、売上が前年比17%増加し、来客数も6%増加するなど、一定の回復が見られる店舗も存在する。新生活需要や地域の工事関係者の利用増加といった要因が重なり、局所的には消費活動が活発化している。しかしその一方で、消費者は依然として支出に慎重であり、ガソリン価格の上昇などを背景に節約志向が強まっている様子もうかがえる。

消費の質に目を向けると、必要な支出は維持されているものの、余剰的な支出は抑制される傾向が続いている。飲食業では歓送迎会の需要がある一方で、単価の低下や来客数の減少が指摘される場面もあり、売上の回復が一様ではないことが分かる。また、観光地ではインバウンドの回復が一部で見られるものの、地域によっては国内客の減少が影響している。

企業活動においては、原材料費やエネルギーコストの上昇が依然として大きな課題となっている。製造業では価格転嫁の遅れが収益を圧迫し、販売量の減少や利益率の低下が見られる。さらに、建設業では受注は増加しているものの、コスト上昇により利益確保が難しい状況が続いており、経営判断の難しさが増している。

また、地域経済においては消費マインドの弱さが課題として浮上している。商店街では来客数の減少が顕著となり、日中でも人通りが少ない状況が報告されるなど、地域による景況感の格差も広がっている。こうした背景には、物価高に対する不安や将来の支出増加への懸念があると考えられる。

雇用情勢については、全体として大きな変動は見られないものの、緩やかな変化が続いている。月間有効求人数は前年同月比でわずかに減少しているが、大きな落ち込みには至っていない。一方で、有効求人倍率は1.33倍となり、前年同月比で0.04ポイント低下し、22か月連続で前年を下回る状況が続いている。

このような動きからは、企業の採用意欲が完全に後退しているわけではないものの、コスト増加や先行き不透明感を背景に慎重な姿勢が続いていることが読み取れる。求人の多くは新規事業の拡大ではなく、既存業務を維持するための補充が中心となっており、採用の質が問われる局面に入っている。

求職者側にとっても、求人が一定水準で維持されている一方で、条件に合致する職場を見つける難しさが増している可能性がある。企業と求職者の間で求める条件のミスマッチが続く中、採用活動の効率化や職場環境の改善が重要な課題として浮かび上がっている。

このように甲信越地域では、観光需要や季節要因による回復が見られる一方で、物価上昇やコスト増加による下押し圧力が続いている。採用担当者にとっては、有効求人倍率1.33倍という数値が示す通り、一定の人材需要がある中でも、より戦略的な採用活動と定着施策が求められる状況にある。今後は外部環境の変化に柔軟に対応しながら、持続的な人材確保を実現することが重要となる。

⇒ 詳しくは内閣府のWEBサイトへ

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