2026年6月7日
労務・人事ニュース
2026年夏の電力供給に安定見通し、全国で最低必要水準3%の予備率を確保
2026年度夏季の電力需給対策を取りまとめました(経産省)
経済産業省は2026年5月20日、2026年度夏季の電力需給対策を取りまとめたと発表しました。全国の電力需給状況を検証した結果、今夏は全てのエリアで安定供給に必要とされる予備率3%を確保できる見通しとなったため、政府による節電要請は実施しない方針です。
今回の対策は、総合資源エネルギー調査会の小委員会で議論され、電力広域的運営推進機関による需給検証の結果を踏まえて決定されました。夏季は冷房需要の増加によって電力使用量が大きく伸びる時期であり、毎年、需給バランスの確認が行われています。
予備率は、電力需要に対してどの程度の供給余力があるかを示す指標です。一般的に、安定供給を維持するためには最低でも3%程度の予備率が必要とされており、今回の検証では全国すべてのエリアでこの基準を上回る見通しとなりました。
一方で、電力供給を取り巻く環境には依然として不安定な要素も残されています。国際情勢の変化による燃料調達への影響や、異常気象による需要増加、発電所の休廃止の進行など、供給力に影響を与えるリスクが継続している状況です。
特に火力発電所については、東京湾沿岸や太平洋沿岸地域に集中していることから、自然災害発生時には供給体制が影響を受ける可能性も指摘されています。地震や台風など大規模災害が発生した場合、特定地域への依存度が高い供給構造が課題となるため、安定供給への備えが重要視されています。
このため、政府は今夏も供給力確保に向けた対策を継続する方針です。昨年夏に引き続き、発電事業者に対して設備の保安管理を徹底するよう要請し、発電設備の安定稼働を促進します。設備トラブルによる供給力低下を防ぐことで、電力需給の安定化を図る考えです。
近年は猛暑による冷房需要の急増が続いており、夏場の電力使用量は高止まりする傾向がみられます。さらに、社会全体のデジタル化や電化の進展に伴い、安定した電力供給体制の重要性は一段と高まっています。
政府はこれまで、需給逼迫が予想される場合には家庭や企業に対して節電協力を呼びかけてきました。しかし今回は、全国的に一定の供給余力が確保される見込みとなったことから、一律の節電要請は見送られることになりました。
ただし、電力需給については予断を許さない状況が続いているとしています。異常気象による急激な需要増加や、発電設備の停止など想定外の事態が起きた場合には、需給環境が大きく変化する可能性もあります。
そのため、政府は引き続き電力需給の状況を注視しながら、安定供給に向けた対応を進める方針です。今後も供給設備の保守管理や需給監視体制を強化し、夏場の電力インフラ維持に万全を期す考えを示しています。
⇒ 詳しくは経済産業省のWEBサイトへ


