2026年7月7日
労務・人事ニュース
2026年6月公表の建築リフォーム調査、受注高3兆7,037億円で前年同期比10.8%増を記録
建築物リフォーム・リニューアル調査報告(令和7年度第4四半期受注分、令和7年度計)(国交省)
2026年6月12日に公表された建築物リフォーム・リニューアル調査の結果によると、2025年度第4四半期における建築物リフォーム・リニューアル工事の受注高は3兆7,037億円となり、前年同期と比べて10.8%増加しました。住宅分野と非住宅分野のいずれも前年を上回り、既存建築物の維持や機能向上に対する需要の広がりがうかがえる結果となっています。
今回の調査は、元請けとして建築物リフォーム・リニューアル工事を受注した建設業許可業者5,000者を対象に実施されたものです。増築工事や一部改築工事のほか、改装・改修工事、維持・修理工事などを対象としており、建築ストックの活用状況を把握する重要な指標として位置付けられています。
第4四半期の受注高の内訳を見ると、住宅に係る工事は1兆1,655億円となり、前年同期比27.0%増となりました。一方、非住宅建築物に係る工事は2兆5,381億円で、前年同期比4.7%増となっています。住宅分野の伸びが特に大きく、既存住宅の改修や設備更新への関心の高まりが数字として表れた形です。
住宅分野の工事種類別では、改装・改修工事が9,122億円で前年同期比27.5%増となり、最も大きな割合を占めました。また、維持・修理工事も2,167億円で38.1%増となっています。一方で、増築工事は65億円で49.2%減、一部改築工事は302億円で7.5%減となりました。新たな空間を増やす工事よりも、既存住宅の機能維持や快適性向上を目的とした工事への需要が高まっている状況が読み取れます。
非住宅建築物では、増築工事が1,094億円で8.5%増となった一方、一部改築工事は533億円で19.7%減少しました。改装・改修工事と維持・修理工事を合わせた受注高は2兆3,754億円に達し、前年同期比5.2%増となっています。オフィスや生産施設など既存施設の有効活用を重視する動きが続いていることがうかがえます。
住宅の用途別では、共同住宅の受注高が5,331億円となり、前年同期比26.4%増加しました。木造の一戸建住宅も4,912億円で24.2%増となっており、集合住宅と戸建住宅の双方で改修需要が拡大しています。発注者別では、個人による発注が7,154億円で32.5%増となり、管理組合による発注も2,477億円で15.9%増加しました。
非住宅建築物では、事務所に関する受注高が3,916億円となったほか、生産施設は3,449億円となりました。発注者別では、民間による発注が1兆9,792億円と最も多く、公共による発注も4,656億円で20.8%増となっています。幅広い分野で施設の更新需要が続いていることを示す結果となりました。
工事目的別の受注件数では、「劣化や壊れた部位の更新・修繕」が住宅、非住宅ともに最も多くなっています。住宅では169万9,823件で前年同期比32.4%増、非住宅建築物では77万7,670件で70.6%増となりました。建物の長寿命化を図るための修繕需要が高まっている状況が明らかになっています。
また、省エネルギー対策を目的とした工事も増加傾向を示しました。住宅では8万4,200件で16.5%増、非住宅建築物では6万5,473件で27.6%増となっています。エネルギー効率の向上を意識した改修が広がっていることも、今回の調査結果の特徴の1つといえます。
工事部位別では、住宅で「給水給湯排水衛生器具設備」が61万5,133件と最も多く、前年同期比41.1%増となりました。次いで「内装」が34万5,209件で19.7%増となっています。非住宅建築物では「電気設備」が23万9,348件で58.9%増、「給水給湯排水衛生器具設備」が16万7,784件で77.0%増となり、設備更新の需要拡大が際立つ結果となりました。
2025年度計で見ると、受注高の合計は16兆4,104億円となり、前年度比18.7%増加しました。住宅は4兆9,033億円で18.7%増、非住宅建築物は11兆5,071億円で18.6%増となっています。建築物の価値を維持しながら長く活用していく流れが広がる中で、リフォーム・リニューアル市場は引き続き重要な役割を担っていくことになりそうです。
⇒ 詳しくは国土交通省のWEBサイトへ


