2026年9月22日
労務・人事ニュース
雇用者52,273千人で0.8%増 2026年7月、入職率1.83%が離職率を上回る
毎月勤労統計調査 2026(令和8)年7月分結果速報 常用雇用及び労働異動率(厚労省)
2026年7月分の毎月勤労統計調査速報で、従業員5人以上の事業所における調査産業計の労働者総数は52,273千人となり、前年同月比0.8%増加しました。雇用全体では前年を上回る状態が続いています。
労働者総数に占めるパートタイム労働者の比率は31.28%となり、前年同月から0.04ポイント上昇しました。全体のおよそ3割をパートタイム労働者が占めており、採用や人員配置を考えるうえで無視できない割合です。
調査産業計の入職率は1.83%で、前年同月より0.04ポイント上昇しました。一方、離職率は1.67%で0.01ポイント上昇しており、7月は入職率が離職率を0.16ポイント上回っています。
一般労働者に限ると、労働者総数は35,923千人で前年同月比0.8%増でした。入職率は1.30%で前年同月より0.01ポイント上昇し、離職率は1.43%で0.05ポイント高くなっています。
これに対してパートタイム労働者は16,349千人で、前年同月比1.0%増加しました。入職率は3.03%で0.12ポイント上昇、離職率は2.18%で0.11ポイント低下し、入職率が離職率を0.85ポイント上回りました。
就業形態による違いも明確です。一般労働者では離職率が入職率を0.13ポイント上回った一方、パートタイム労働者では入職率の方が高く、採用と離職の動きは雇用形態によって異なっています。
産業別に労働者総数を見ると、卸売業、小売業が9,453千人で最も大きく、前年同月比0.4%増でした。パートタイム労働者比率は43.91%で、前年同月から0.72ポイント低下しています。
医療、福祉の労働者総数は8,565千人で前年同月比1.4%増となりました。パートタイム労働者比率は34.01%で1.39ポイント上昇しており、一般労働者とは異なる雇用の広がりが数字に表れています。
医療、福祉を就業形態別に見ると、一般労働者は5,652千人で前年同月比0.7%減でした。一方、パートタイム労働者は2,913千人で5.8%増となり、雇用形態によって増減が分かれています。
製造業の労働者総数は7,705千人で前年同月比0.2%増でした。入職率は0.82%、離職率は1.03%となり、離職率が入職率を0.21ポイント上回る結果となっています。
建設業は2,658千人で前年同月比2.1%増加しました。入職率は1.12%、離職率は0.85%となっており、今回の速報では入職率が離職率を0.27ポイント上回っています。
情報通信業は1,917千人で前年同月比1.1%増でした。入職率は1.81%で前年同月より0.14ポイント上昇する一方、離職率は1.97%で0.34ポイント低下しましたが、離職率が入職率を上回っています。
運輸業、郵便業の労働者総数は2,965千人で前年同月と同水準でした。入職率は2.24%で0.37ポイント上昇しましたが、離職率も2.27%と0.73ポイント高くなっています。
飲食サービス業等では労働者総数が4,710千人となり、前年同月比3.3%増えました。パートタイム労働者比率は77.73%と高く、入職率は4.25%、離職率は2.85%となっています。
同産業のパートタイム労働者は3,661千人で前年同月比2.7%増でした。入職率は4.90%で0.70ポイント上昇し、離職率は2.96%で0.39ポイント低下しています。
生活関連サービス等では労働者総数が1,501千人で前年同月比0.8%減となりました。パートタイム労働者比率は49.09%で0.81ポイント上昇し、入職率2.75%、離職率2.42%でした。
教育、学習支援業の労働者総数は3,302千人で前年同月比1.1%増えました。パートタイム労働者比率は34.51%で0.66ポイント上昇し、入職率1.15%、離職率1.12%と近い水準です。
不動産・物品賃貸業は949千人で前年同月比1.7%増でした。パートタイム労働者比率は21.76%で1.19ポイント上昇し、入職率1.53%に対して離職率は2.00%となっています。
パートタイム労働者では、不動産・物品賃貸業が前年同月比7.6%増、医療、福祉が5.8%増となりました。一方、情報通信業は16.0%減、金融業、保険業は6.1%減で、産業ごとの差が大きく表れています。
従業員30人以上の事業所では、調査産業計の労働者総数が31,629千人で前年同月比0.4%増でした。パートタイム労働者比率は25.17%で、前年同月から0.04ポイント低下しています。
30人以上の事業所の入職率と離職率はいずれも1.74%でした。一般労働者では入職率1.36%、離職率1.53%、パートタイム労働者では入職率2.87%、離職率2.36%となっています。
今回の速報からは、雇用者数全体が前年を上回る一方、入職と離職のバランスには産業や就業形態によって差があることが分かります。特にパートタイム労働者では、調査産業計で入職率が離職率を大きく上回りました。
採用担当者が人材確保の状況を考える際には、労働者数の増減だけでなく、入職率と離職率を組み合わせて見ることが重要になります。同じ雇用者数の増加でも、採用と退職の動きは産業ごとに異なるためです。
2026年7月の結果は、採用市場を一括りに見るのではなく、一般労働者とパートタイム労働者、さらに産業別に分けて把握する必要性を示しています。採用計画や人員配置を検討する際の基礎的な比較材料となる数字です。
⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ


