2026年9月25日
労務・人事ニュース
砂糖基準価格155,500円に上昇 2026年10月から新年度、食品企業の原料動向に注目
令和8砂糖年度・令和8でん粉年度における価格調整制度の各種指標の決定について(農水省)
2026年9月10日、2026砂糖年度と2026でん粉年度に適用する価格調整制度の各種指標が決まりました。新年度は2026年10月1日から始まり、翌2027年9月30日までの1年間が対象となります。
価格調整制度は、海外との生産条件の違いによって生じる国産品の不利を補う仕組みです。安価な輸入品から徴収する調整金を主な財源とし、国内の生産者や製造事業者に交付金を支給しています。
砂糖では、輸入粗糖と国内産糖の価格調整の基準となる砂糖調整基準価格が、1製品トン当たり155,500円に決まりました。2025砂糖年度の153,200円から2,300円上昇しています。
一方、粗糖の輸入者が負担する調整金の水準を決める指定糖調整率は38.14%となりました。前年度は39.32%だったため1.18ポイント低下し、基準価格とは異なる方向の改定となっています。
1次調整金による輸入枠を超えた数量に課される2次調整金は、1製品トン当たり25,613円です。こちらは2025砂糖年度と同額で、新年度も変更されませんでした。
国内産糖への交付金では、てん菜を原料として製造する砂糖が1製品トン当たり27,592円となりました。前年度の18,559円から9,033円増えており、金額では約48.7%の上昇です。
さとうきびを原料とする国内産糖も地域ごとに新しい単価が設定されています。鹿児島県の種子島は47,898円、奄美大島は80,530円、喜界島は49,702円、徳之島は44,419円となりました。
同じ鹿児島県では沖永良部島が45,960円、与論島が87,103円です。前年度と比較すると、これらの地域はいずれも交付金単価が引き上げられており、製造地域によって水準には大きな違いがあります。
沖縄県では伊是名島が94,790円、久米島が76,297円、南大東島が73,140円となりました。北大東島は126,830円で、今回示されたさとうきび原料の国内産糖の中でも特に高い単価です。
石垣島は60,960円、沖縄本島外への販売を対象とする沖縄本島の製造分は46,733円となりました。沖縄本島内で製造し、本島内で販売するものについては37,433円が設定されています。
異性化糖では、砂糖との価格調整の基準となる異性化糖調整基準価格が236,174円となりました。前年度の217,544円から18,630円増え、約8.6%上昇しています。
異性化糖調整率は20.78%で、前年度の20.61%から0.17ポイント上昇しました。一方、枠数量を超えた数量に課す2次調整金は14,191円となり、前年度の14,731円から540円引き下げられます。
輸入加糖調製品糖については、調整基準価格が1製品トン当たり308,555円です。前年度の291,658円から16,897円上昇する一方、調整率は33.40%から32.70%へ0.70ポイント下がりました。
でん粉についても2026でん粉年度の指標が設定され、調整基準価格は202,360円となりました。2025でん粉年度の187,830円から14,530円増え、上昇率は約7.7%となっています。
輸入でん粉などの調整金水準を定める指定でん粉等調整率は4.598%です。前年度の4.819%から0.221ポイント低下し、基準価格の上昇とは異なる動きになりました。
国内産いもでん粉への交付金では、ばれいしょを原料とするものが23,676円となりました。前年度の21,437円から2,239円増え、国内産原料を使う製造事業者への支援額が引き上げられます。
かんしょを原料とする国内産いもでん粉の交付金は67,531円です。2025でん粉年度の63,138円から4,393円増加しており、ばれいしょ、かんしょの双方で新年度の単価が上昇しました。
今回の改定では、砂糖やでん粉の基準価格が上昇する一方、輸入品にかかわる一部の調整率は低下しています。そのため、単純にすべての負担や支援が同じ方向へ変わる制度改定ではありません。
食品製造や原料調達に関わる企業にとっては、砂糖、異性化糖、加糖調製品糖、でん粉それぞれの指標を分けて確認することが重要です。2026年10月からの新年度に向け、調達や製造コストを見る基礎的な数字となります。
国内産糖の交付金は地域ごとの差も大きく、北大東島の126,830円から沖縄本島内で製造・販売されるものの37,433円まで幅があります。地域別の生産条件を前提に制度が設計されている点も押さえておく必要があります。
2026砂糖年度と2026でん粉年度は10月1日にスタートします。食品関連の事業環境を確認する際には、基準価格だけでなく調整率や交付金単価まで含めて見ることで、新年度の制度変更をより正確に把握できます。
⇒ 詳しくは農林水産省のWEBサイトへ


