2026年1月3日
労務・人事ニュース
2025年11月先行き 北海道で新規求人数7.3%増も採用難深刻化、企業が直面する人材ミスマッチ
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最終更新: 2026年1月2日 09:34
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最終更新: 2026年1月2日 09:34
景気ウォッチャー調査(令和7年11月調査)― 北海道(先行き)―(内閣府)
この記事の概要
北海道の11月は、冬の観光シーズン開始に向けてインバウンド需要の増加が期待される一方、中国路線の減便や物価高の長期化など不確実性が強まり、家計・企業双方で慎重姿勢が広がっている。新規求人数は前年同月比7.3%増と改善が続くが、採用難やミスマッチが顕著で、企業側は必要人材を確保できず成果につながらない場面が多い。消費は必需品中心で伸び悩み、住宅市場では価格上昇と金利上昇が重くのしかかっている。
北海道の11月は、冬の観光シーズンを控えた期待感と、物価上昇や国際情勢による不透明感が入り混じる複雑な局面となった。旅行代理店は、海外路線の増便が見込まれることでインバウンド拡大を期待しているものの、中国との関係悪化により減便や運休が継続している点を大きな懸念材料として捉えている。一方で、タクシー事業者は忘年会シーズン入りを前に一年で最も売上が伸びる時期を迎えており、乗務員の採用が順調に進んでいる企業では前年比20%を超える売上増を見込む声も上がった。
観光名所では、国際線の運航計画が前年を上回る見通しとなっており、富裕層訪問客の増加によって高単価の飲食やキャラクターグッズ、宝飾類の販売が堅調である。インバウンド構造の変化が地元経済にプラス作用をもたらす一方、中国人旅行者の減少傾向は継続し、春節期の落ち込みが地域消費に影響する可能性も指摘されている。
商店街では、新政権による積極財政を背景に景気上向きへの期待感が広がる一方、来街者の多くが高齢者であり、積雪による外出機会の減少が購買活動を冷やす要因となり得るとの見方が示された。小売では酒販店が年末商戦への期待を強める一方、一般小売や衣料品の店舗では物価高が家計を圧迫し、衣料品への支出拡大は見込みにくいとの声が多い。高価格帯商品の動きは鈍く、百貨店では食料品など生活必需品に売上が集中する状況が続いている。
スーパー業態では、円安継続による原材料高と食品メーカーの追加値上げが懸念されており、客の節約志向が一段と強まるとの見通しが示された。来客数は一定を維持しているものの、客単価は伸び悩み、買上点数の減少や安価な商品の選択傾向が続いている。日中関係悪化による消費マインド悪化も重なり、年末年始商戦も価格競争が激化するとの予測が多い。
家電量販店では、エアコンの「2027年問題」への対応で需要が拡大しており、省エネ給湯器やLED化への相談も法人を中心に増えている。しかし、店頭レベルでは高額商品は売れにくく、年末を過ぎれば販売数が落ち込むとの懸念も大きい。自動車販売では、新車価格の上昇や4WD電気自動車の品揃え不足が逆風となり、乗換え需要が弱まり車検継続の動きが強まっている。物価高と暖房費増の影響により自動車用品も買い控えが続き、厳しい局面が続く。
飲食業では、高級レストランで冬の予約が順調という声がある一方、原材料価格高騰が利益圧迫を続けている。美容室では、物価高に伴う支出抑制で来店周期が伸びており、今後も売上減が懸念されている。フェリーなど交通サービスでは、冬季の天候悪化による運航不安が景況感の悪化要因として挙げられた。
住宅市場は、土地価格・建築単価の高止まりと住宅ローン金利上昇が購入意欲を大きく下げており、実需減少が明確になっている。冬季の消費鈍化と相まって、来年に向けても厳しい状態が続くとみられ、関係者は「物価高対策にスピード感がなければ改善は難しい」との見方を示した。
企業活動では、新政権の経済対策への期待から投資マインドが緩やかに持ち直しつつあり、建設機械リースやソフトウェア開発、建設業で「やや良くなる」との声が上がった。官公庁案件での受注が増える見込みがある鋼材卸売業なども、前年並みの回復を予測している。しかし輸送業では冬季需要減が続き、金属製品製造や食品製造では前年並みの横ばいが続くなど、業種ごとの温度差は大きい。
雇用環境では、10月の新規求人数が前年同月比7.3%増となり2か月連続で増加した一方、企業の採用成功率は依然として低く、人材ミスマッチが深刻化している。人材派遣会社は、年明け以降の採用再開でニーズ増加を予測しているが、求職者が「すぐ転職できる」と考える一方、企業は高度スキルを求めるため、両者のギャップは縮小していない。求人情報誌編集者からも、物価高と円安が改善しない限り個人消費が冷え込み、求人を出せる企業が減っているとの問題提起が出ている。大学の就職担当者は「人手不足なのに採用につながらない」という声を繰り返し聞いており、有効求人倍率の見た目には現れにくい構造的課題が鮮明となっている。
総じて北海道の先行きは、観光需要の底堅さと政策効果への期待感がある一方、物価高・国際情勢・消費停滞が広範囲に影響し、企業・家計ともに慎重姿勢を崩していない。求人指標は改善しているが採用成果に結びつかず、地域経済の動きは多方面にわたって強弱が入り混じる状態が続いている。
この記事の要点
- インバウンド増期待も中国路線減便で不確実性が拡大
- 商店街や小売では物価高で高額品が伸びず必需品に消費集中
- スーパーは客単価伸びず値上げ継続で節約傾向が加速
- 乗用車販売は価格上昇と雪国特有の条件で伸び悩み持続
- 住宅は土地価格高止まりと金利上昇で購入意欲が大幅低下
- 新規求人数は前年同月比7.3%増でも採用成功率は低迷
- 人材ミスマッチが拡大し有効求人倍率では見えない課題が顕在化
⇒ 詳しくは内閣府のWEBサイトへ


