2026年2月19日
労務・人事ニュース
令和7年12月東京都の有効求人倍率1.75倍で採用はどう変わるか
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最終更新: 2026年2月18日 17:08
一般職業紹介状況(令和7年12 月分及び令和7年分)(東京労働局)
この記事の概要
本記事では、令和7年12月に公表された東京都の一般職業紹介状況をもとに、有効求人倍率1.75倍という数値が示す都内の雇用環境を詳しく解説します。求人が求職を大きく上回る一方で、物価上昇や企業の慎重姿勢が採用活動に影響を与えており、中小企業にとっては決して楽観できる状況ではありません。有効求人倍率をどのように読み解き、採用戦略にどう活かすべきかを、採用担当者の実務目線で丁寧に考察します。
令和8年1月30日に東京労働局から発表された令和7年12月の一般職業紹介状況によると、東京都の有効求人倍率は季節調整値で1.75倍となり、前月から0.02ポイント上昇しました。求職者1人に対して約1.75件の求人が存在する計算となり、全国平均の1.19倍と比べても、東京都の雇用市場が引き続き強い求人超過の状態にあることが分かります。ただし、労働局の総括では、雇用情勢は求人が求職を上回って推移しているものの、物価上昇などが雇用に与える影響について留意が必要とされています。これは、数字上は好調に見えても、企業の採用判断が慎重になっていることを意味しています。
月間有効求人数は354,042人で、前年同月比4.5%減少しました。7か月連続で前年同月を下回っており、都内全体として求人総量は縮小傾向にあります。一方、月間有効求職者数は191,820人で、前年同月比2.9%減少しました。求職者数も減少しているものの、求人の減少幅の方が大きく、結果として有効求人倍率が高水準を維持している構造です。この点は、中小企業の採用担当者が現場で感じる「倍率は高いが採用は簡単ではない」という感覚と一致します。
新規求人の動向を見ると、令和7年12月の新規求人数は122,324人で、前年同月比1.6%減少し、5か月連続で前年同月を下回りました。新規求職者数は28,066人で、前年同月比1.9%増加しています。新規求人倍率は季節調整値で3.51倍となり、前月から0.14ポイント上昇しましたが、この上昇は求人の急増によるものではなく、求職者数の動きとのバランスによる側面が大きいと考えられます。
産業別に新規求人を見ると、令和7年12月は宿泊業・飲食サービス業が前年同月比16.8%増加し、サービス業も9.2%増加しました。一方で、卸売業・小売業は11.9%減少し、情報通信業は9.8%減少、医療・福祉も7.7%減少しています。東京都は多様な産業が集積する地域であるため、業種ごとの求人動向の差が非常に大きくなっています。特に中小企業が多い卸売業・小売業や医療・福祉分野では、人手不足感があるにもかかわらず、採用コストや人件費負担を理由に求人を抑制する動きが見られます。
正社員に限った状況を見ると、正社員有効求人倍率は原数値で1.24倍となり、前年同月から0.02ポイント低下しました。正社員の有効求人数は157,341人で前年同月比4.6%減少し、6か月連続で前年同月を下回っています。新規正社員求人も51,519人で前年同月比4.3%減少しており、企業が正社員採用に慎重になっていることが明確に表れています。一方で、正社員を希望する求職者は依然として多く、この需給のズレが採用の難しさにつながっています。
中小企業の採用担当者が有効求人倍率1.75倍という数字から学ぶべき最も重要な点は、東京都の採用市場が完全な売り手市場であるという単純な見方は危険だということです。確かに求人は多いものの、求職者は複数の選択肢を持ち、企業を比較する立場にあります。給与や福利厚生で大企業と正面から競争することが難しい中小企業にとっては、仕事内容の具体性や働き方の柔軟性、職場の雰囲気、成長機会といった要素を丁寧に伝えることが不可欠です。
また、有効求人倍率が高い環境では、採用スピードが企業の競争力を左右します。選考に時間をかけすぎると、その間に他社で内定が決まってしまう可能性が高まります。意思決定の迅速化や選考フローの簡素化は、規模の小さな企業だからこそ取り組みやすい改善策と言えます。
令和7年12月の東京都の雇用統計は、求人超過という表面的な強さの裏側で、求人総量の減少や正社員採用の慎重化が進んでいる現実を示しています。有効求人倍率を単なる景気指標として見るのではなく、その内訳や背景を理解することで、中小企業の採用活動はより現実的で成果につながるものになります。数字を正しく読み解き、自社の採用戦略に落とし込む視点こそが、これからの採用担当者に求められています。
この記事の要点
- 令和7年12月の東京都有効求人倍率は1.75倍で全国平均を大きく上回る
- 求人は求職を上回るが有効求人数は前年同月比で減少が続いている
- 産業別で求人動向の差が大きく中小企業の採用環境は一様ではない
- 正社員有効求人倍率は1.24倍で正社員採用は慎重化している
- 中小企業は情報発信力と採用スピードの強化が重要
⇒ 詳しくは東京労働局のWEBサイトへ


