2026年4月23日
労務・人事ニュース
令和8年2月 香川県1.40倍の有効求人倍率と求人減少15.1%
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最終更新: 2026年4月22日 15:41
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令和8年2月香川県有効求人倍率1.40倍と求職者動向の変化
令和8年3月に香川労働局が公表した最新の雇用統計によると、令和8年2月時点における香川県の有効求人倍率は1.40倍となり、前月から0.03ポイント低下したものの、175か月連続で1倍台を維持している。この水準は全国平均1.19倍を上回り、全国6位という高い位置にあることから、引き続き企業にとっては人材確保が難しい状況にあるといえる。しかし同時に、今回の結果は単純な人手不足だけでは説明できない複雑な変化を含んでおり、採用市場の質的な転換期に入っていることを示唆している。
まず、有効求人倍率が1.40倍という高水準でありながら前月より低下している点に注目する必要がある。この背景には新規求人の減少がある。令和8年2月の新規求人数は7,376人で前年同月比15.1%減となり、3か月ぶりの減少に転じた。特に医療・福祉や卸売業・小売業、サービス業といった幅広い分野で減少が見られ、企業の採用活動が一部で慎重になっている様子がうかがえる。一方で建設業や製造業、生活関連サービス業などでは増加も確認されており、業種による採用意欲の差が拡大している。
求職者側の動きも重要である。新規求職者数は3,368人で前年同月比1.5%減と、こちらも3か月ぶりに減少した。つまり求人も求職も同時に減少している状態であり、このような状況では有効求人倍率だけを見ても実態を正確に把握することは難しい。実際、倍率が1倍を超えているにもかかわらず採用が難しいという現象は、求人と求職のミスマッチが深刻化していることを意味している。
さらに、正社員の有効求人倍率は1.20倍で前年同月より0.07ポイント低下している。この数値は、企業が求める正社員人材の確保が依然として難しいことに加え、企業側の採用基準や条件と求職者の希望との間にズレがあることを示している。非正規雇用や柔軟な働き方へのシフトが進む一方で、安定した雇用を求める求職者との間にギャップが生まれている可能性がある。
また、雇用情勢の判断として「求人が求職を上回って推移しているものの、このところ持ち直しの動きに弱さがみられる」とされている点も見逃せない。この表現は、景気が緩やかに回復している一方で、物価上昇などの外部要因が企業活動や採用意欲に影響を与えていることを示している。企業にとってはコスト増加が採用抑制につながる可能性があり、求職者にとっては生活コストの上昇が働き方の選択に影響を与える。こうした環境下では、採用市場はより複雑で不確実性の高いものとなる。
このような状況を踏まえると、中小企業の採用担当者が取るべき行動は明確である。まず、有効求人倍率1.40倍という数字を「人手不足」と単純に捉えるのではなく、「選ばれる企業だけが採用できる市場」と理解することが重要である。求人数が多い状況でも、求職者は企業を選ぶ立場にあるため、自社の魅力が十分に伝わらなければ応募は集まらない。
そのため第一に取り組むべきは、求人情報の質の向上である。給与や勤務時間といった基本条件に加え、具体的な業務内容や職場の雰囲気、キャリア形成の可能性などを丁寧に伝えることが求められる。特に中小企業の場合、大企業と同じ条件で競争するのではなく、意思決定の速さや柔軟な働き方、経営層との距離の近さといった独自の強みを明確にすることが重要になる。
次に、採用ターゲットの見直しも不可欠である。求職者数が減少している現状では、従来の若年層中心の採用だけでは人材確保が難しい。例えば、子育て世代や中高年層、あるいは副業や兼業を希望する人材など、多様な働き方に対応することで採用の可能性を広げることができる。特に地方においては、地域に根ざした働き方を重視する求職者も多く、柔軟な雇用形態が競争力となる。
さらに、採用プロセスのスピードと質の改善も重要である。求人倍率が高い状況では、優秀な人材ほど複数の企業から内定を得る可能性が高い。そのため、応募から内定までの期間を短縮し、迅速かつ丁寧な対応を行うことで、求職者の意思決定を後押しすることができる。
加えて、採用チャネルの多様化も欠かせない。従来のハローワークに加え、オンライン求人やSNS、自社サイトなどを活用することで、より幅広い求職者にアプローチすることが可能になる。特に若年層に対しては、企業のリアルな姿を伝える情報発信が重要であり、動画や社員インタビューなどのコンテンツが効果的である。
そして最後に、採用だけでなく定着にも目を向ける必要がある。採用が難しい環境では、既存社員の離職を防ぐことが極めて重要である。働きやすい職場環境の整備やキャリア支援、適切な評価制度の導入などを通じて、長期的に働ける環境を構築することが求められる。
香川県の有効求人倍率1.40倍という数字は、単なる人手不足ではなく、採用市場の構造変化を示す重要な指標である。求人と求職の双方が減少する中で、企業はこれまで以上に戦略的な採用活動を求められている。中小企業の採用担当者は、このデータを自社の現状と照らし合わせながら、柔軟かつ実践的な施策を講じることで、厳しい採用環境の中でも持続的な人材確保を実現することができる。
⇒ 詳しくは香川労働局のWEBサイトへ


